ビジネス書や学術書の失敗しない選び方・参考にすべき情報
ビジネス書や学術書を選ぶ際、自分で手にとって確認するだけでなく、他の人の意見や助言も参考にしたほうが失敗を避けられます。本記事では、そのポイントについてまとめます。
<信頼できる専門家・読書ガイドを参考にする>
私はこれまで多くの実用書を読んできました。「時間の無駄だった」と思う駄本・悪書も多くありました。あるいは、「読む順序」を間違えることも多くありました。まず基本を抑えることなど、順序も大事です。
こうした経験から、自分の直感を過信せず、信頼できる専門家の見解、あるいは専門家による読書ガイド等を参考にしたほうが良いと考えるようになりました。
読書ガイド的な本としては、「読書大全」(堀内勉)のような良書もあるため参考にされると良いでしょう。
<ニセ専門家に騙されない>
ビジネス書や学術書の性質から必然的に、学問または組織のビジネスの経歴がしっかりしている人の意見を参考にすべきです。
また、人により意見が大きくなるため、複数の専門家・有識者の意見を見たうえで、それらの最大公約数的な共通見解を確認するのが安全です。
一方で、一見「専門家」のように見えて、バックグラウンドが怪しい人もいますので、略歴をよく確認することです。
特に最近よく見る素人の「読書術の専門家」などは、何かの専門家ではありませんので注意しましょう。
専門家を装っているニセ専門家は非常に多いです。彼らは素人を騙す商売をしているだけです。経歴の怪しいSNSインフルエンサーなどの意見は参考にしないことです。
<古典の古さは気にしない>
専門家・有識者が書いた読書ガイド的な書籍は、間違いが少ないですが、古い書籍になると、最新の情報がカバーされないことが懸念されるかもしれません。
しかし、名著の多くは「古典」です。内容に普遍性があるため、あまり陳腐化もしません。だから最新の書籍の情報は、それほど気にする必要もないでしょう。
それでも気になる人は、雑誌の特集記事などを参考にすれば良いでしょう。東洋経済などの経済誌では、定期的に読書の特集が組まれます。ただし記事の質にバラツキがあるので注意しましょう。
<ランキングは参考にしない>
「ビジネス書」「自己啓発書」に関する人気ランキング・売上ランキングもよく目にします。これらは参考になりません。ランキング上位の本の多くは、万人受けする本です。専門性が低いため付加価値が低いのです。
また、ランキング上位の本は、一時的に宣伝効果により売れているだけ、という可能性もあるので注意してください。
<専門性の低いビジネス書は読まない>
「ビジネス書」と呼ばれる書籍には、2種類あります。万人向けのビジネス書と、専門性の高いビジネス書です。読む価値があるのは専門性が高いビジネス書のみです。
読みやすさと分かりやすさを重視している本は、一見してすぐわかります。このような本は、専門性が低いがゆえに、付加価値も低いのです。自己啓発本と変わりません。
<良いビジネス書・学術書の判定基準>
次の基準を参考にしてください。
巻末に多くの参考文献(論文や専門書)がある。
翻訳書である(外国で出版された本の和訳)。
著者がその専門分野の第一人者である。
専門性が高く、誰でも簡単に理解できる内容ではない。
余白が大きすぎない。文字が大きすぎない。
広告に力を入れていない(良書は宣伝不要)。
分かりやすさをアピールしていない(良書はそんなアピールしない)。
長年にわたり多くの専門家・知識人に支持されている(ロングセラー)。
これらの全てを満たす必要はありませんが、プラス要因になるポイントを挙げました。
特に「翻訳書」はプラスの側面が大きいです。外国で評価されて、日本語でも出版する価値があると判断されたものであるため、内容の信頼性があり、国際的にも通用するレベルの本と言えます。
まとめ
ビジネス書や学術書を選ぶ際は、学問または組織のビジネスの経歴がしっかりしている人の意見を参考にしましょう。複数のまともな専門家が勧める本なら、安全性が高いです。また「売ることにこだわりすぎた万人向けの本」は、専門性が低いため、避けましょう。