【FF14】感情の名前【創作】
期待を背負うということ。
それはエゴであり、本人にとっては至極どうでもいいこと。どう生き、どう死ぬかは誰がどんな期待をしていても、思い通りにはいかないものだ。
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某国某集落。
同じ日に生まれたロスガルの男と、ヒューランの女がいる。
片方は生まれたその日から魔法の才に恵まれ、集落史上最も優れた天才児として扱われることとなる。夜空のような漆黒のたてがみと、それに浮かぶ2つの月と見まごう白き瞳を持つその獣人は、集落では神童として尊敬や期待の眼差しから逃げられない日々を過ごす。
もう片方のヒューランの女も、同じ日に生を受けたことから、初めはロスガルの男と同じく神童ではないかと期待された。黒いたてがみを持つロスガルの男と対をなすような純白の髪と、獅子のような金の瞳を持つ女だった。しかし、ヒューランの女はいつまでも魔法の才に目覚めず、次第に集落の民から落ちこぼれ、親からは期待外れといった感情を向けられることとなった。
ロスガルの男は、集落に伝わる古い言葉で「黒」を表す言葉から「ニグラス」、ヒューランの女は、同じく「白」を表す言葉から「ブランカス」と名付けられる。
ふたりは比べられることが多かった。
学を披露する場でも、技術を披露する場でも、いつだってニグラスは一目置かれる。まだ挑戦すらしていないブランカスと比較され、「ニグラスはブランカスと違って優秀である」「それに比べてブランカスは何をやらせても大したことないのだろう」、互いにそう言われ続けている。
ニグラスは、ブランカスのことが苦手だ。彼女はいつも無口で、何を考えているのか正直わからない。陰口めいたことを言われているにも関わらず、彼女はあまり気に留めていない様子だし、こうして何年も比べられ続けることをどう思っているのか知らない。
ニグラス自身、本当は褒められたり讃えられたりすることは不愉快に感じていた。彼ら彼女らが褒めているのは自身の知識であって、自身ではない。ニグラスは本に書いてあったことを覚えて、それをひけらかしているに過ぎないのだ。結局はニグラスを介しているだけであって、本を開けばニグラスが声に出したことがそのまま書いてある。彼ら彼女らは、本を開く手間をニグラスを介することで省いているだけなのだ。それがなんと不愉快なことか。さらには、ニグラスが得て、放出している知識など、すでに誰かが解明している既出のものである。なんてつまらない。
たちの悪いことに、彼ら彼女らときたら「ニグラスはすごい、凡人の我々には理解できない」と、知識を受け取ることすらしない。本も開かず、知識も受け取らないなど、自分と話している価値などない。ああ、つまらない。本当は誰もニグラスの話を聞いていないのだ。
常々、本を開き知識の海に潜ってはいるものの、やはり既出の事柄には新鮮味が少ない。すでに誰かの知識として精査されている情報が無価値とまでは言わないが、自分の耳で、肌で、脳で見つける知識には敵わないのだろうな、と夢想する。まだ誰もが得ていない知識に触れたい。第一発見者になりたい。ニグラスの夢だった。
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ニグラスが19歳の頃、第七霊災の影響で異常気象が続き、集落周辺の環境が変化した。生き物の数や、土属性のエーテル量などが例年と比べ大きく変わり、新たな発見をする機会が増えた。集落で育てていた作物を例年通り収穫するために、ニグラスは積極的に調査を重ね、集落のアドバイザーとして活動した。ニグラスの知識を活用した結果、集落は大きな損失なくその年を過ごした。集落内では、いつも以上にニグラスを崇め、年配の民は神の子として手を合わせる始末だ。集落を豊かにするための機械として扱われている自覚はあったが、知的好奇心を満たすことと天秤にかけ、多少は我慢していた。
ニグラスは集落を救った英雄として、あらゆる行動や行為が許される立場となった。これを利用し、ニグラスは集落から少し離れた荒れ地まで出かけ、第七霊災の影響を調査しにいくことにした。もちろんひとりで、だ。誰かと行動するなんてごめんだ。
見たことのないものばかりで浮足立ち、持参した白紙の本にありったけのメモを書き連ねていく。精査は帰宅したらやればいい、とにかく思いついたことを殴るように書きまくる。夢中だった。快感にのまれ、調査に没頭していた。
ふと。気持ち悪い空気を感じ、我に返って振り返ると、見たことのない顔の男が5人ほど立っていた。程よく離れ、まるで囲まれている状態になっている。目を見ればわかる、いわゆるならず者で、身なりの悪くない自分から何かしらを奪い取ろうという算段だろう。完全に油断していた。これはまずい。
「ロスガルの兄さんよ、悪いことは言わねぇから身包み全部置いていけ」
「私の持っているものなんて、金にはならないぞ」
「そうだとしたら、兄さんの"中身"を金にするよ」
そんな会話をしながら、手にエーテルを集めようとする。こんなどうしようもない連中、自身の魔法で驚かして逃げることなど容易い。しかし、集落よりも第七霊災の影響が強い地にいるせいか、いつもより術式がまとまらない。エーテルが散り散りになり、いつまでも集まらず、整わない。焦りが目に浮かぶ。どうやら想定より不利のようだ。
「兄さん、あっちの集落で神童とか言われてるヤツだろ?こいつを仕留めればあの集落ごと乗っ取れるんじゃないのか?」
ニタニタと笑いながら、手に持った粗末な刃物をこちらに向けてくる。獣臭い、鉄臭い、咽るような不衛生な匂いが鼻をつく。
「あんなことが起きたあとなんだ。なりふり構ってられねぇ。悪く思うなよ、ロスガルの兄さん」
そう言って、刃物を振り上げる。思わず目をつぶり、両手で頭を守る。
私の命はここで終わりなのか?
こんなにもエーテルが定着しにくくなってしまった地で命を落として、星海までたどり着けるのか?
もっと知りたいことがあった。
もっとやりたいことがあった。
理解できないものなどないと思っていた。
どんなに知識を深めても、わからないものが身近にあったんだ。
もっと、君の感情を知りたかった。
ヒュッ、と、空気が切れる音がした。その後少し間があいてもう一度ブンッ、と空気が動く音、打撲音と男のうめき声、砂利が擦れる音と続く。
音とは裏腹に、自身の身体に一切の接触がなかったことに気付いたニグラスは、好奇心が勝り手をどけて目を開ける。
目に飛び込んできたのは、純白の髪。
「いっ……てぇ……!何だこの女!邪魔するならお前も、」
ニグラスとならず者の間に立った女は、ならず者の言葉を待たずに立ちすくむ他の男を次々と殴り飛ばす。懐に入り、鳩尾に一撃。振り返り、頬を振り抜く。しゃがみ込み、脛へ回し蹴り。5人全員に何かしらの一撃を食らわせたあたりで、圧倒的力量差を感じたのか、ならず者達は記憶するのも抵抗ある捨て台詞を吐きながら、ふらふらと離れていった。
ブランカスだった。
「どうしてここに、」
ブランカスが振り向いたとき、ニグラスは言葉を失った。ブランカスの右目が縦に裂け、鮮血が流れ出ていたのだ。彼女の純白の髪も一部赤く染まり、そのコントラストに見とれてしまうほどだった。
「…………ニグラスが、」
ブランカスがゆっくりと口を開き、小さな、でも確かな声色で話す。
「血を、止めないと」
怪我をしたブランカスに見とれてしまったなどと言えず、鞄から綺麗そうな布を取り出して彼女の右目に優しく当てる。ブランカスは、気に留めない様子で続けた。
「ニグラスが、ひとりで出かけるのを見て、着いてきてしまった。ごめんな」
ニグラスは唖然とした。
「ニグラスが、心配だったんだ。最近は、変なやつも多いから。ニグラスがいなくなったら、嫌だと思ったんだ」
ブランカスという女は、本当に何を考えているのかわからない。人を助け、命を救ったにも関わらず、謝罪をしている。
「いや、その、私は……助けてもらって……」
「…………ありがとうニグラス。私は大丈夫だ。一緒に帰ったら大事になってしまうかもしれない。先に帰ってくれ。この布は、洗って返すよ」
まただ。こちらが感謝する前に、先に感謝されてしまった。
「まっ、待ってくれ!血、血だけでも止めさせてくれ!応急処置なら持ってきた薬でできるから……!」
ブランカスは、むう、と唸る。有無を言わさずやらねば、また畳み掛けられてしまう。ニグラスはそそくさと鞄から止血剤を取り出す。フィールドワークはなにかと怪我をすることが多く、普段から持ち歩いていた。
瓶の蓋を外し、中の液体を指に出して、傷口に優しく塗りこむ。ブランカスはうろたえる様子もなく、素直に塗られている。
「ニグラスは、すごいな」
胸がズキリと痛んだ。ブランカスは違うかもしれないと、心のどこかで期待していた証拠だ。ブランカスだけは、自分のことを手放しで褒めたりしないと思っていた。
「別に。私がすごいわけじゃない。この薬を最初に作り出した人がすごい。私は真似して作っただけで、こんなことは誰でもできる」
些か早口になってしまったように感じる。しかし本心だ。早く「そんなことない」と"私を否定して"、「ニグラスはすごいやつだ」と"私じゃない何かを肯定"してくれ。そうすることで、やっと唯一知ることのなかった彼女の感情を知り、なんの未練もなくなるのだから。
「そうか」
「えっ」
ブランカスを見た。
彼女は、黄金の瞳をまっすぐこちらに向けている。なんと会話を続けたら良いかわからなくなってしまい、月に似た双眸を逸らした。
ニグラスは、生まれて初めて"自分"を肯定されたのだ。
その後、ふたりは特に会話もせずに共に集落に帰った。
いつも通り、ニグラスは集落の民に暖かく迎えられ、無事を喜ばれた。怪我をしたのはブランカスなのに、守ってくれたのは他でもないブランカスなのに、彼女は誰にも引き留められることなく家へと帰っていった。
ニグラスは誰の声も耳に入らず、ただ家の扉をくぐるまで、ブランカスの背中を見つめていた。調査によって書き留めた本の存在など、ニグラスは忘れていた。
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「ニグラス」
それから数日が経ち、日常を過ごしている。いつも通りの集会所の一席を借りて読書に勤しんでいると、耳馴染みの良い声色が鼓膜を揺らした。
「ブランカス」
顔を上げると、目が眩むような純白の髪が目に入った。黄金の瞳が真っ直ぐにこちらを見つめている。右目には縦に傷跡が残っており、整った顔立ちを思うと残念だ。
「傷、残ってしまったな。目はちゃんと見えているのか?」
「大丈夫だ、見た目より深くなかった」
「それはよかった、」
綺麗な顔に傷をつけてしまったな、と続けるところで思いとどまった。まるで口説き文句ではないか。さすがにもごもごと口をつぐむ。とはいっても、その綺麗な顔に唯一傷をつけたのは自身のせいだと思うと、首周りの毛がゾクゾクと逆立つ感情があるのは否めない。いやそんなこと今は関係ないのだが。
「借りていた手拭きなのだが……あいにく血ということもあり、あまり綺麗にならなかった。ごめんな」
ブランカスが差し出した布は、確かに赤黒い染みが残っており、お世辞にも綺麗ではなかった。
「いや、構わないよ。そもそも血を拭いたんだ、衛生面を考慮して、そのまま捨ててもよかったんだ」
「む……たしかにそうだな。洗って返す方が無礼だったか」
おずおずと差し出した布を引っ込めるブランカスの手を、ニグラスがパッと掴む。
「でも、今回は返してもらうよ」
「……む。そうか」
ブランカスは抵抗する素振りを一切見せず、本来の目的通りにニグラスへ布を返す。
やっぱりだ。彼女は、私の"全て"を肯定しない。
「なぁ、ブランカス」
「何だ?」
せっかくの機会だと思い、この19年間ずっと胸に秘めていた疑問を彼女にぶつけることにした。
「君は、私のことをどう思っている?」
沈黙が続く。ブランカスは考え込んでしまった。ニグラスは自分の発言をぐるぐると脳内で反復していた。これではまるで一世一代の愛の告白ではないだろうか?
「えっ……と、違うな、なんていうか……その、私たちずっと比べられて……私はなにかと褒められるというか……でもブランカスは、その、……」
言葉を選びながら相手の出方を伺うような態度になってしまう。何を期待しているのだろう。
そこそこに長い沈黙の末、口元にあてていた指を離し、ブランカスは口を開いた。
「……ニグラスは、私と話しているときは、ニグラスだから、好きだ」
「えっ、はっ…?」
意味がわからない。
「ニグラスが本の話をしているときは、それはニグラスではない。でも、私と話している今みたいな時間は、ニグラスだ。この間、傷の手当をしてくれたのも、ニグラスだった」
「いや……しかし薬は作り方が本に書いてあって……!」
「……本は薬の作り方を教えても、私を手当てしてくれないだろう?」
耳が熱くなるのを感じる。
この人は、"ニグラス"を見てくれているのだ。
ニグラスの才能でも、知識でも、実績でもない、ニグラス自身を見てくれているのだ。だからこそ、必要以上にニグラスに媚を売ることもなく、無駄な会話をしない。知識があるのをいいことに、集落を豊かにするための機械として扱うわけでもない。彼女にとっては、ただ"ニグラス"であれば良いのだ。
「どうだろうか。納得してもらえる回答だろうか」
「……なんで、私なんだ」
ニグラスの存在は、ブランカスにとってコンプレックスの対象になってもおかしくない。この19年間、密接な関わりがあったわけでもなく、まともに会話をしたのはこれが初めてなのではないかという域だ。
「ブランカスは、私が憎くないのか…?」
取り繕うのはやめだ。
本当に聞きたかったことを聞いてみる。
ブランカスは、2度瞬きをして、口を開いた。
「私がいることでニグラスが褒められるなら、それでいいと思っていた。でも、どうやらそれはニグラスが望まないことだったようだな」
「私、は……」
「私はなんの才もない。だが、それがニグラスのためになるならそのままでいいと思っていたんだ。ニグラスができることは、私はできなくていい」
まるで女神だ。
この女は、ニグラスという存在を引き立てるために生きてきたというのだ。
「……さすがに身体を鍛えることは多少なりともやってみたが、早速成果が出てよかったよ」
ここまで言って、ブランカスはふわりと微笑んだ。大人の男を殴り飛ばしたとは思えない、可憐な笑顔だった。
その日は、それで終わった。それ以上はなにも言えなかったし、聞けなかった。ニグラスは、昼間の会話を何度も思い出していた。
今自分が集落でここまでの立場でいられるのは、何よりもブランカスのおかげだったとも言える。きっと彼女ほどの人であれば、才能などなくとも努力で民を湧かせることをできたはずだ。独学の特訓で大の大人を5人も返り討ちにしたのがその証拠だ。しかし、それをしなかったのは自分の為だとのたまう。
ただ、彼女は気付いてしまった。褒められ、称えられる環境下が、ニグラスにとって望ましくないことに気付かれてしまった。とは言っても、19年続いた民の信仰が崩れることはないだろう。
「ニグラスができることは、私はできなくていい」
じゃあ、俺は――?
きっと、お互いに死ぬまで"このまま"だ。
ブランカスの血が落としきれていない、薄汚れた布を握りしめる。
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それから数年、表面上のふたりの関係値は変わらず、ニグラスは第七霊災からの復興に尽力し、ブランカスは集落の民から蔑まれながらも密かに鍛錬を続ける日々を過ごした。お互いに19歳のときの出来事は蒸し返すことはなかった。
しかし、確かなつながりが、そこにはあった。
5年後—―ニグラスが24歳になったとき、ニグラスは突然集落から姿を消した。
当然集落は騒然とし、ニグラスを捜索するための会議が度々開かれた。しかし、結果として実行に移すものはおらず、ニグラスを追うための知識やそれなりの仲の者もいなかったのだ。
無論ニグラスはこれを考慮し、前触れもなく集落から姿を消した。
ニグラスは、荒れた道を歩きながら本を読んでいる。器用なもので、足元にある石やへこみをかわしながら上手く進んでいる。
「ニグラス、本当によかったのか。誰にも言わずに出ていくなんて、みんな心配する」
「"誰にも言わずに"、は嘘だろう。君には言った」
「む……。確かにそうだな」
ただの屁理屈なのに、隣を歩いている彼女は素直に納得する。不思議なもので、このやりとりがとても心地が良い。5年前と何も変わっていないことを確信させてくれる。彼女は自分を必要以上に肯定しない。ちゃんと自分と会話をしてくれている。
「ブランカスこそ、両親くらいには何か言った方がよかったんじゃないのか?」
「……私が何か言伝を残すと、ニグラスが黙って出て行った意味がない。ニグラスが黙るなら、私も黙るべきだ」
本を閉じて彼女の方を見ると、ただまっすぐと前を見つめていた。親からの愛情をほとんど受けずに育った彼女のことだ、恐らく未練はないのだろう。
「……どうして君にだけ話したのか、聞かないんだな」
ニグラスは足を止めて、強い声色でブランカスに問いかける。彼女にだけ話したという事実が、彼女を縛り付けていないだろうかと、柄にもなく不安になってしまった。この問題は、集落から遠く離れる前にはっきりさせておくべきだと感じた。
「理由を知っても、結果は変わらない。ニグラスが言わない理由もあるはずだ。言われた以上のことを聞くのは、どちらかが不幸になるかもしれない」
この人が自分より賢くないなんて嘘だ。ニグラスは強く、そう感じた。
「私も、集落を出る理由を探していたのかもしれないな」
ブランカスは、ふわりと笑う。あの日と同じ、可憐な笑顔だ。
そうだ、俺は――。
「なんだそれ。じゃあ、俺のせいってこと?」
「む……ニグラスが悪いのか?それはだめだ」
「だめってなんだよ。俺はブランカスを誘拐したってことだな?」
「ゆ、誘拐とは聞こえの悪い……同意はしているのだから。そうだな……駆け落ち?」
「か……ッ!?」
ずっと自分の体裁を守るために「私」と自己を表現していたはずが、彼女の前では"自分"でいられる。当の本人は、それに気付くこともない。
黒は、白を黒く染め、
白は、黒を白く染めてゆく。
そうして、彼らの世界は灰色に濁ってゆく。
ニグラスの行方を知る者はいない。
ただひとりの女を除いて。
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