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期待を背負うということ。 それはエゴであり、本人にとっては至極どうでもいいこと。どう…
世話になった冒険者ギルド――クイックサンドの女将・モモディ曰く、ウルダハという場所は金…
「弔いの文化とは、いつどこで始まったものなんだろうな」 冷たく、動かなくなった見知らぬ…
まだウルダハに来て間もない頃、ひとりの冒険者と少しだけ話したことがある。黒いローブに身…
「おっれさーま はたらく ようへいさーん♪でもふうしゃの げんりは しらないぜー♪らんら…
帝国軍との戦いが本格化するであろうというとき、作戦開始までの間で少しだけ余暇が発生した…
「がッ――」 完全に油断していた。 今日は相棒のロスガル・ニグラスとは完全に別行動で、鍛錬の日だった。調子に乗っていたわけではないが、慣れない土地で奥まったところまで入ってしまい、振り返ると猛獣に囲まれてしまっていた。1対1では絶対に負けない相手だが、3匹もいるとなると話は変わる。走って逃げ切ることができればなんとかなる。しかし――。 「……参ったな…」 右足首に痛みを感じる。捻ったか、地面を踏みしめるとズクンと痺れる感覚がある。 私は死ぬのか? 死ぬことそ
夜、ブランカが「少し散歩をしてくる」と言って出かけて行った。夜と言ってもそんなに遅い時…
「ねえねえ、今日はなにしてんの~?」 そいつはどこからともなくやってくる。どうして私が…
「英雄」 「エオルゼアの守護者」 ニグラスが、そう呼ばれることが増えてきた。私はニグラ…
「暁」の賢人たちがひとり、またひとりと自己を犠牲にして自分たちを逃している状況に、ニグ…
………痛い…………苦しい…………。 嫌だ、もう十分だ……。やめたほうがいい……このま…
闇だ。深い深い闇。 体の自由はきかない。どんどん落ちていく。 「気づいてよ……ブラン…
「ドロボーッ!!!」 サファイアアベニュー国際市場にけたたましく響いたそれは、買い出しをしていたニグラスとブランカスの耳にも聴こえた。 「ニグラス」 ブランカスはニグラスに声をかける。そわそわしている様子が伺えるが、普段から彼女のことよく見ている人物でないとわからないだろう。ニグラスは、もちろん察していた。 「……行かないぞ」 ニグラスは額に手をあててフゥッとため息をついた。 「困ってる人がいるかもしれない」 ブランカスがよりそわそわする。 「買い出し