日常の中で呼吸する
「日常を楽しむ」という気持ちは常にもっておいた方がいいな。
大きなイベントと悉く縁が遠くなった今だから、
そういう意識って結構生きていく上できっと大事な事なんだろう。少なくとも私には。
「僕の人生には事件が起きない」
ハライチの岩井勇気さんのエッセイを読みました。
読み終えて、岩井さんがこんな人だったということを知ることができて興味深かったのと、
エピソードが単純にとても面白かったという事と、
「もう少し自分の日常を面白がってあげてもいいのかな~」とちょっと思いました。
この1年は楽しい事が散々奪われた期間でした。
いや、過去形にするにはまだまだ早いですね。現在進行形で奪われています。
「ただの日常」だと思っていた日々の些細な楽しみが
どれだけ人生を楽しくしてくれていたのかを、痛いほど実感しています。
友達と会う、外食をする、だらだらと何時間も喋りながらお茶をする
旅行へ行く、ライブへ行く、カラオケへ行く…
娯楽のほとんどが奪われ、残ったのは無機質な仕事。
(もちろん大好きな番組やラジオ、盛んになった動画配信媒体などで楽しい時間もありましたが)
好きなことを仕事にしているタイプの人間ではなく
どちらかといえば週末を充実させるために働いているタイプの人間なので
1日のほとんどがつまらないものになっていました。
元々はあちこちオードリーを見て、ハライチに興味を持ち、
ラジオへと流れ、この本にたどり着いたのですが、
岩井さんは想像していたイメージよりも変な人でした(すみませんほめてます)
「センスと雰囲気の塊でお笑いの事だけ考えてるような芸術家系」みたいな
ざっくりとした偏見があったのですが、本の中の岩井さんは人間臭くて、変な人でした(何度も言いますがほめてるんです)
特に誕生日パーティーに呼ばれた話がヒリヒリしてて大好きです。
岩井さんもこんな風に日常を送ってるのか、と思うと、あんなに才能に溢れた芸人さんも人間なんだなって少しだけ嬉しくなるのと、何でもないことに対しての捉え方や感じ方はやはり独特で、そりゃそうだよな、と納得しました。
面白い話や楽しい事が向こうからやってくることなんてない。当たり前のことだった。何を今更。
今ある日常の中でもう少し楽しむ努力、今までしたことなかったな〜。
このnoteもそうですが、退屈な日々をつまらないとため息をつくのではなくて、色々と考えてみようと思いました。
そんなつもりで読んだわけじゃなかったのに、読み終わった時、今居る状況に対してなんだかちょっとだけポジティブになってた不思議。
しかも芸人さんのエッセイって、結構ヘビーな内容も多いイメージだったので(そういう文章も好きですが)岩井さんのこのエッセイはさっぱりと読み終える事ができて、読書としてとても楽しかったです。
こういうことがあるから、エッセイって好きです。
さあ、今日も相変わらずつまらない日常です。しかし生きねば。
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