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2022年振り返りと活動報告「けい」
初めまして。
関東で役者をしています、
演劇ユニット『赤キノコ山と蒸したお酢』代表、
創作広場「けい」作家部・俳優部のオガワジョージです。
年度末の振り返りも3回目。残しておくと色んな機会に当時を見直すことができて良いですね。
今回は2022年の個人的な振り返りと「けい」活動報告です。
「けい」の詳しい情報は下記のリンクから閲覧できます。
はじめに
「けい」関連のnoteを投稿し始めて2年が経ちます。
本当に、じわじわと、ゆっくりとですが読んでくださる方が増えてきているように感じます。とても嬉しいです。
いつもありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします!
1.今年の目標は「遊」
去年は「水」という目標漢字をつけて活動しました。
外部のさまざまな舞台・WS・創作企画にできるだけ参加して、「オガワジョージ」の名前を外に浸透させることができたように思います。
今年の漢字は「遊」でした。
自分の好きなように思う存分遊びまわる時間を作りたいなと思いました。
僕の中で演劇は趣味で、趣味は楽しむためにあるし、楽しむためにやるものだと思います。僕は自分が楽しむために演劇をやりたいです。
自分が満足するためにやることがいつの間にか人のためになっていたらいいなぁと思います。
という気持ちを昨年の振り返りで書いていました。
「趣味」と「仕事」の線引きをアマチュアかプロかで分けるとしたら、
今年の活動を通して、自分が楽しむための「趣味」で演劇をやるというところに変化がありました。
「仕事」の側面でも楽しさを考えることができた年だなと感じます。
今年参加した舞台・WS・創作企画など
【演劇】
・4月 森の劇場「おりん外伝」出演
・7月 森の劇場「モノノ怪とオレ」出演
・12月 こそ会「瓶とポピー」出演
【映像】
・映像製作プロジェクト「幕は上がる」出演
【音声配信】
・Leyendo Radio ~2月
【制作お手伝いなど】
・2ヵ所
【WS、講習会、稽古会】
・着物講座 1月
・サンプル 標本室WS 3月
・俳優だけの稽古会 6月
・絵本スタディー会 6月
・リフレクティング会 7月~
・ハラスメント講習会 8月
・クローズド稽古会 9月
・舞台PR講座 9月、11月
【アートプロジェクト、創作会】
・kyodo20_30「東京で(国)境をこえる」 ~2月
【自主企画】
・地域密着型展示会「人間賛歌」4月~10月
【その他】
・ポートレート撮影会
・クリエイターコミュニティ Creative Hub DAO 参加
昨年までは舞台上で俳優として一人で楽しめるかを大切にしていました。
今年は「演劇」を舞台上でも、裏でも、全員で楽しめるかどうか。
座組やお客さんと一緒になって演劇の空間を楽しむことができるかという方向に深まっていきました。
自主企画を通して制作面の視点が強まったことが大きかったです。
そこで「一体感」という言葉が個人的にストンと腑に落ちました。
僕は演劇の稽古中から千秋楽までにある、さまざまな人との出会いや営みの一体感を楽しんでいたんだと気づきました。
学生時代はサッカー部のチーム感、クラス全員で準備をする文化祭・体育祭、受験シーズンにみんなで話しながら居残り勉強するあの感じが大好きでした。ここでつながったなぁという印象です。
特に下半期は自分の気持ちに素直に動くことができました。
素直に動くことを許してくれる方々が周りにいてくれたおかげです。
本当に幸せでした。
来年以降は、僕がそのような場所を作っていけたらと夢見ています。
2.俳優として
お芝居を始めてから4年目になりました。
今年は人として、俳優として、やっと今までの積み重ねがつながり始めてきた感覚です。成長を感じます。
・周りの人の素敵さや、温かみにずっと触れられていて幸せだった。
・自分自身のことを知れて、愛せるように、大切にできるようになった。
個人的なところの変化が、演技にもとても良い影響を与えてくれました。
「一体感」に目を向けるようになってからは、「今のそのまま」の場の空気感を受け止める感覚が分かり始めています。
人にも、場にも、「今のそのまま」で良いなぁと感じるところが多くて、
人や場が気持ちよく動いていくのを眺めていると、とても幸せです。
自分ができないことも分かり始めてきました。
日常生活では自分と相手との間の線引き、演劇の現場では俳優と演出家の仕事の線引きみたいなことです。
それぞれの心や、仕事の領域に入らない。
入るとしたら「踏み込む」意識を持って、確認をしてから入る感じです。
うまく言葉にはできませんが、そんなことが分かってきました。
個人的に、不用意に踏み込まない感じは「信頼」なのかなと思いました。
「見守る」も近い気がします。
僕の言葉のイメージではそんな感じです。
ハラスメント講習会を1度ですが受けたこともあって「ここを超えたらアウトです」みたいな、自分や場のセーフティーラインがちょっと明確になったことも大きかったかもしれません。
信頼できる・安心できるかどうかを考えられるようになりました。
俳優と演出家の「仕事」の区分…?
〈座長(稽古を進行する人)〉
・場の全体ルール(共通認識)を設ける。
※台本を場の共通言語だとする。
〈俳優〉
・俳優は「自分がやってみて思ったこと、やりたいこと」を言える。
〈演出家〉
・演出家は「自分が見て思ったこと、やりたいこと」を言える。
※それ以外のことは基本的に言えない。
場の全体ルール(共通認識)
・他の誰かにしてほしいことを言うとき、「お願い」ができる。
・「お願い」は受け入れるだけでなく、断ることができる。
・「お願い」をしやすい/受け入れてもらいやすい/断りやすい空気感を全員でつくろうとする。
創作の場では「明確な創作のゴールがない」のが安全で、自由で、豊かな場なのかもしれないなぁと感じました。
人としてどう在ったらより幸せか。
俳優としてどうやって場に参加するのか、どんな場をつくるのか、これからじっくり考えてみたいです。
日々学んでいきます。
3.作家として
今年は調べることの重要性に気づいた年でした。
僕が書いていきたいのは「日常と地続きの想像のお話」で、その日常の部分をより濃く描くために調べることが大切だと気づきました。
自主企画「人間賛歌」にて経堂の街に関する短編のお話を4つ、展示会最後の上演作品「はじまりの歌」を執筆しました。
フィールドワークが活きたように思います。
4月~10月にあった関係性の変化を残す作品でした。
上演時の反省もありつつ、この創作方法を今後に活かしていきたいです。
12月公演「瓶とポピー」では小説家志望の役を探るために、役名で私小説を書いたりしました。結局完成はしませんでしたが、こんな形で経験が活かせて嬉しかったです。人生を貸してあげるような不思議な感覚でした。
4.「けい」の活動報告
演劇create model「けい」→create model「けい」とさらに名前を短く改め、活動方針を掲載しました。以前に投稿していたことよりも、さまざまな面で明確に示せるようになった気がします。
create model「けい」とは
オガワ個人が提案する、クリエイターがそれぞれのやりたいことを共同して、それぞれの表現のコミュニティの内外へ向けて「ならでは」の表現を行おうとする活動方針です。
この活動方針を共有したクリエイター・一般人を含む参加者同士の輪を創作広場「けい」とします。
オガワは引き続き、この活動方針に沿って3つの活動に取り組みます。
継…活動の記録・公開。クリエイターに「経験」を提供します。
稽…共同ワークショップ事業。参加者に「体験」を提供します。
憩…地域に表現の場所を設け、住民に「居場所」を提供します。
![](https://assets.st-note.com/img/1671541706198-54PSiZDpt9.png?width=1200)
その内に分野ごとのコミュニティがあるとします。
![](https://assets.st-note.com/img/1671541737726-7WQwKSeAsj.png?width=1200)
創作広場「けい」になりたいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1671541762896-dvD4WRMbd4.png?width=1200)
来年は創作広場「けい」の試運転を行います。
再来年には参加者の募集をかけ、たくさんの人とつながれたらと思います。
ちなみに広場なので、劇団・組織とかではありません。
演劇コミュニティの区分では俳優は俳優部だったり、作家は作家部に分かれたりもすると思いますが、上下関係ない仕組みを整えたいです。
そこに集まる人たちで企画を立ち上げ、チームを作ることもできます。
いずれ、そのチームのような「輪」がたくさんできている状況にできたら良いなぁと思います。
企画書は随時「継」のマガジンにて公開・共有していきます。
やりたいことを支え合い、叶え合う集団にしたいです。
TwitterやInstagramアカウントも作りましたが、まだまだ運用できていません!
ちょこちょこ気が向いたらやっていきます。
今年は「憩」の活動にあたる、地域密着型展示会「人間賛歌」を行いました。座組のように全員で創作に向かうチームがいなくても、これくらいの規模感のイベントができるんだという自信にもつながりました。
約17万ほどの出費で7か月間の制作を行えました。
売上はわずかでしたが、大切にしたいのはこの企画を通してつながり、できつつある「交流の場」です。この「場」をなくすことなく、続けていきたいです。
計4回の展示会の制作過程や結果は、全9つのレポートにまとめています。
とてつもなく長いのですが、ご興味ある方いましたらゆっくりとご覧いただけたら幸いです。
地域密着型一人演劇ユニットと名乗ってますが、
この企画を終えられたのは、
周りにいてご協力くださった方々、
ご来場いただいたお客様、
経堂でお世話になった皆様、
経堂アトリエのお二人
のおかげです。本当に、本当にありがとうございました。
色んな方々のお顔が浮かびます。ぜひまた直接、感謝をお伝えしたいです。
5.抱負
2023年の漢字は「学」です。
この一年を通して学びたいことが多くなりました。
ハラスメントについて、演劇教育について、場のつくり方について、身体について、地域について、手話や点字について、ケアについて、音楽について、哲学について、文学についてなどなど。
僕の中で演劇はまだ「趣味」の部分が大きいです。趣味は楽しむためにあるし、楽しむためにやるものだと思います。同じ趣味を持つ全員が、安心して、快適に、楽しく参加できる場所をつくり、守りたい気持ちがあります。
ハラスメント相談員の資格と、演劇教育の資格を取りたいです。
守りながら、広げていきたいです。
また、11月頃からCreative Hub DAOというコミュニティに参加しています。何回かご縁のある石巻市やそれ以外にも各地に拠点があるコミュニティで、色んなクリエイターさんが参加されています。
これからも活動の場を開いていきたいなと考えています。
今年出会ってくださった皆様、引き続きお付き合いくださっている皆様、本当にありがとうございました!
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