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全てのことは勘だより

ふと前に書いたものを読み返すと、「あれ? ここ、文章がおかしい……というか、文が飛んでる?」なんてことに気がつき、こっそり直すことがあります。印刷物と違って、こっそり修正できるのがいいですよね。それにしても、何度も読み返しているのに、なぜ気がつかないのでしょうか。脳の変換能力が恐ろしく優れている、円狐(まるこ)です。

以前、デザイン会社で働き始めた話をしましたが、半年が過ぎ、業務や人間関係にもだいぶ慣れた頃、母が乳がんと診断され、入院することになりました。進行具合から全摘手術が必要となり、術後の回復にも時間がかかるとのことでした。僕はひとりっ子で、父は自営で理髪店を営んでいます。父は仕事一筋で、家庭ではまったく料理をせず、台所に入る姿すら見たことがありません。そんな家庭環境の中、母の看病をしつつ、僕はアルバイトからフリーランスに転身しました。とはいえ、仕事はほとんどなく、母が退院する頃にはまた将来の不安に悶々とした生活に戻ってしまいました。実家暮らしだったから良かったものの、一人暮らしをしていたら、もやしも買えず、ご飯にソースをかけて食べるくらいしかできないレベル!(過去に経験あり)

しかし、看病している間に、会社でのバイト経験をいかしながら、新たな名刺や自分のチラシを作ってみました。実家の近くに中古家具を扱う店があり、何度か通っているうちに店主と顔なじみになり、名刺を渡すと「変わった名刺だね! 作ったの? うちのも作ってよ」と言われました。そこから話がトントン拍子に進み、その家具屋さんのお客様であるカフェやアパレル店、アメ車の中古販売店、彫り師の方などに口コミで広がり、さまざまな業種の方々と関わることができました。

「美術の勉強はほとんどしてこなかった」「デザイン会社での勤務歴もそれほど長くない」
そんな僕がここまで広げられたのは、次の3つのことを心がけていたからだと思います。

  1. 天狗にならない

  2. バカになる

  3. 聞き上手になる

デザインの技術や会話の仕方、ポートフォリオの作り方、SNSでの宣伝の仕方(僕の方が知りたいくらいですけどね)、そういうことではなく、この3つが鍵でした(有名になりたい、デザインで一発儲けたいとなると話は全然参考にならないと思います)。

この3つを守っていれば、だいたい大丈夫です。あとのデザインについては、自分の勘頼りです。配置したり描いたりするとき、ここに置くと胃のあたりが落ち着かないけど、ここなら大丈夫。さらに少し傾けると気持ちがスッとする。そういう感覚で手を動かしています。

あれ? 最後は勘? アドバイスを求めてこのnoteを読みに来たのに! いつの間にかまた円狐につままれている! なんの参考にもならない!とお嘆きのあなた。

そうですよね。では、また次回お会いしましょう。

円狐(まるこ)

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