脂肪悪玉説
~運動家_ヤスタの運動簿vol.6~
「血圧」に続いて問題にされがちなタイトルとなりましたが、脂肪(コレステロール)はとかく邪魔者扱いされるものであります。
脂肪悪玉説
「卵は※良質のタンパク源だからたくさん食べましょう!」と説くと、判で押したように「コレステロールが~。」との返答があります。
(※良質のタンパク源=プロテインスコア100)
コレステロール値が高い→高脂血症→動脈硬化→心筋梗塞・脳梗塞
といった植え付けられ方をしているからと思われます。
果たしてそうでしょうか?
先ずは、
コレステロールとは…
~人間の體(からだ)に存在する脂質のひとつで、細胞膜・ホルモン・胆汁酸を作る材料となっている~
詳しくは↓
細胞膜やホルモンの材料であって、効率のよいエネルギーになって、ビタミンの吸収にも関与するコレステロールは「必要不可欠なもの」であります。
コレステロールは主に肝臓など(体内で合成:60%程度)で作られます。残りは食物から摂る必要があります。そうすると肝臓の負担が軽減されます。
ですから、食事から摂る必要があるのです。
コレステロールが高いと言う場合、LDLが挙げられます。HDLというのも出てきます。どういったものか?簡単に見ていきましょう。
回収役か分配役か
悪玉(LDL)とか善玉(HDL)とか謂われますが…分配役か回収役かの違いでしかないのです。
LDLとHDLの最後のLは「リポタンパク(lipoprotein)」の略
LDL(low density lipoprotein)
HDL(high density lipoprotein )
リポタンパク(タンパク質と結合したもの)という「乗り物に乗って、コレステロールが運ばれる」仕組みです。
〔HDLとLDLの役割〕
HDL:各臓器や組織からコレステロールを回収し、肝臓に運ぶ
各臓器・組織→肝臓
LDL:肝臓から各臓器・組織にコレステロールを分配する
肝臓→各臓器・組織
LDLの種類が重要
〔LDLにある2つのタイプ〕
大型低密度LDL
血流のなかに浮かんでいる
(※大き過ぎるために、血管内壁の裏にもぐりこんでアテローム性動脈硬化プロセスを始めることはできない)
小型高密度LDL
浮かずに沈んでしまう
(※血管細胞の裏側に入り込めるほど小さいので、プラークの形成に特異的に関与しているとみなされている)
動脈硬化を起こす犯人は、小型高密度LDLであり、その手助けをするのは炭水化物(糖質)であります。
上記から考えられるのは、「悪玉は食事から摂る脂肪ではなく、トリグリセライド(使われなかった炭水化物)となります。
控えるべきは…
脂肪ではなく糖質(とくに果糖)であると思われます。
なにを摂らないか?
基本に立ち返り、優先順位はいかに毒を摂らないか?となります。
(※トランス脂肪は菓子パン、スナック菓子・揚げ物、加工品などに含まれている)
低すぎる基準値
日本動脈硬化学会による脂質異常症のガイドライン2022
〔脂質異常症の診断基準〕
LDL…140mg/dl以上
HDL…40mg/dl未満
トリグリセライド(TG)…150mg/dl以上
総コレステロール=LDL+HDL+(TG÷5)
※トリグリセライドとは…中性脂肪
「高脂血症」「脂質異常症」と診断されて薬を処方される前に下記を…
コレステロール値は高いほうが長生きする
~コレステロール値は脳梗塞に関係しないが、 出血性脳卒中に対してはコレステロール値の高い群が発症率は有意に低かった~
(秋田県住民を追跡した論文)
~脳 卒 中 で は 男 女 と も 総 コ レ ステロール値の高い群が死亡率は低 くなってい た ~
(NIPPON DATA 80)
「高脂血症群と非高脂血症群について入院中の死亡率の比較」
~脳梗塞 、脳内出血、クモ膜下出血のすべての病型で 高脂血症群の方が有意に死亡率は低かった~
※糖尿病、高血圧、高脂血症の治療薬を服用していなかった人を対象
(脳卒中急性期患者データベース構築研究(JSSRS)に登録された症例から)
〔スタチン(コレステロール低下薬)の副作用〕
筋肉障害・横紋筋融解・心筋障害・ミトコンドリア機能障害・肝機能障害・皮膚障害・白内障・腎機能障害・記憶喪失・認知障害・睡眠障害・うつ・性的障害・攻撃性・ガン・出血性脳卒中・高血糖・ホルモン異常・甲状腺異常・間質性肺炎・呼吸障害・神経変性疾患・自己免疫疾患・臭覚減退・骨髄毒性・重度胃潰瘍
~日本の公的医療制度が経済的破綻に 瀕してい る 中 で 、コ レ ス テ ロ ー ル 低 下 薬 に 年 間 3000億 円 近 く が 使 わ れ 、診 察 料 と検査料を含めるとその医療費は 9000億円と推計されている ~
必要の無い人達へのコレステロール低下薬治療という無駄かつ危険な医療を終わりにする時である
LDLの高値を氣にしなければならないのは…
家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)
という、LDLのレセプター(受容体)が遺伝的に欠落している方です。
(※100万人に1人という程度で認められる)
大櫛陽一氏による(70万人調査でわかった)年齢別、男女別の、
新基準値
をご参考までに。
基準範囲…この範囲で特に他に異常がなければ、医師の治療を受ける必要はない
目標範囲…基準範囲であれば問題はないものの、できれば生活習慣を改善することによって、この範囲を目指すことが勧められる
新基準値に、ご自身の数値を照らし合わせてみて、基準範囲を超えている場合、
栄養改善として…
LDLを減らす…ビタミンC・ナイアシン(ビタミンB3)
ビタミンC:コレステロール→胆汁酸の代謝に関与
ナイアシン(ビタミンB3):LDL合成をおさえる作用
HDLを増やす…ビタミンE・パントテン酸・ナイアシン(ビタミンB3)
中性脂肪を下げる…低糖質
運動療法として…
〔有酸素運動〕
・心臓強化
・體全体での脂肪の蓄積や放出や消費を調整(肝臓と筋肉も含めた)
以下に私の血液検査の数値の推移を示します。
LDL:114→107
HDL:56→86
トリグリセライド(中性脂肪):110→39
総コレステロール:192→201
効かないばかりか害になる!?
「カネの流れを追えば世の中が見えてくる」という例①
「カネの流れを追えば世の中が見えてくる」という例②
こういった考察も…
水に注意…。
【まとめ】
・コレステロールは體(からだ)にとって必要不可欠であり、食事から摂る必要がある
・LDLもHDLも運搬役(分配か回収か)でしかない
・動脈硬化を引き起こす原因は中性脂肪(中性脂肪を増やすのは使われなくなったブドウ糖)
摂ってはいけないもの…トランス脂肪酸
過剰に摂ってはいけないもの…果糖
適量に調節するもの…炭水化物
・コレステロール値は高値より低値を氣にした方がよい
・栄養と運動はセットで
【ヤスタの見解】
降圧剤に引き続き医療に反目します。血圧の項でも述べましたが、「治る」とは薬を服用しなくてもよくなることであり、受診をしなくてよくなること。ここを理解しない限り、薬頼み、医療頼みの西洋医学依存からは抜け出せません。
私も、数年前までは脂質を避けた(無知ゆえに)食生活を送っておりました。食事における脂肪の割合を増やし、糖質は減らし(適量に)、悪い油脂(トランス脂肪酸など)を断ちました。結果は血液検査の通りです。
ご参考までに