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フリーライターをやめてグロースソイルに入社しました
「あれ?西村ってフリーライターじゃなかったの?」
こんなふうに思われた方に向けて、近況報告とあらためての自己紹介をしたいと思い、このnoteを書くことにしました。
西村和音はフリーランスを経て、2025年1月から株式会社グロースソイルでコンテンツディレクターとして働き出しました。
近況報告・自己紹介noteと書きましたが、
「フリーランスをしているけれど、会社員に戻るか迷っている」
方にとっては、もしかしたらこのnoteが何かしらのヒントになるかもしれません。
どうか1つのサンプルとして読み進めていただければと思います。
商社勤務をやめて、ライターへ
まずは簡単に私の経歴について紹介させてください。
大学の文学部英文科を卒業後、酒類の専門商社でBtoBの営業や貿易業務に従事。その後、外資系商社に転職し、穀物油脂の輸送手配のほか、社内のD&I推進活動にも参画。
2021年よりライターとしての活動を開始し、フリーランスとして独立後は、企業の広報・マーケティング活動に役立つテキストコンテンツ制作に携わる。日本インタビュアー協会認定インタビュアー。
こんな感じのキャリアで、これまで一貫してBtoBのビジネスに関わってきました。
本格的にコンテンツ制作に携わるようになったのは、実はここ4年間くらいの話。新卒から8年間は取材や執筆とは無縁の商社業界でお仕事をしていました。
このnoteを読んでくださっている方のなかには
「異業種から、なぜ突然ライターに?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
実際、経歴紹介をしたときに聞かれることランキング、ぶっちぎりの1位がこの質問です。
キャリアチェンジをした理由については話すと長くなるのですが、ぎゅっ!と圧縮したバージョンでまとめると「人から聞いた話をテキストにまとめることが好きであり、結構得意だということに気がついたから」といったところでしょうか。
ビジネス経験がライターの仕事に役立った
経験もなければコネもなく、本当に0の状態からエイヤ!で飛び込んだライターのお仕事。
最初は「本当にやっていけるのだろうか?」という不安もありました。ただ、やめたいと思ったことは一度もなく、はじめて「心から夢中になれる仕事」を見つけた喜びを感じながら、日々楽しく過ごしていました。
そして、この仕事を始めてからは意外な発見もありました。
それは自分では「ライターの仕事には何の役にも立たない」と思っていた商社勤務時代の経験が、ビジネス分野の記事制作現場で結構重宝されることです。
生産者やメーカー、卸業、小売店、物流会社など、さまざまな関係者の間に入り、コミュニケーションを取ってきたこと。
新規開拓営業、ルート営業、購買、貿易事務、営業事務などなど、割と幅広い業務に携わってきたこと。
自分では取るに足らないと思っていた経験が評価され、だんだんとビジネス系の取材記事のお仕事をいただく機会が増えていきました。
ご依頼いただくお仕事をとりあえず全部お受けしていた私。いつのまにか、企業のコンテンツマーケティングや採用広報支援、ビジネスメディアでの執筆、ビジネス書の執筆などなど、とにかくビジネス系のテーマの取材と執筆がお仕事のほとんどを占めるようになりました。
1通の手紙が人生を変える
つい3ヶ月前まで、私は2025年も引き続きフリーライターとして活動するつもりでいました。
そんな私がグロースソイルに入社するきっかけとなったのは、1通の手紙でした。
2024年10月31日の夜。
自宅での執筆仕事を終えた私が向かった先は、ハロウィンの喧騒から離れた東京・神保町。
この日、会う約束をしていたのがグロースソイルの代表取締役であるいわのさん(自社の代表ですが、このnoteではいつもの呼び方を使わせてください)です。
当時、グロースソイルは創業1年目。できたてホヤホヤの会社でした。
私がいわのさんと仕事をご一緒するようになったのは、まだ彼が起業する前、前職のマーケコンサル会社に在籍されていたころのこと。Xでのやりとりがきっかけで執筆の仕事を定期的にいただくようになりました。
そして、独立後も変わらず、業務委託契約というかたちでお仕事をご一緒させてもらっていました。
そんな重要クライアントであり、恩人でもある方との食事の場にもかかわらず、私ときたら仕事終わりに飲む生ビールと料理の美味しさにすっかりテンションが上がってしまい、しょうもない話を延々としていたと思います。
大好きな芋焼酎を飲んで、さらに上機嫌になってきたころ。
いわのさんは突然かばんから取り出した封筒を手渡してきました。
受け取ると、けっこう分厚い。
「これ、なんですか?」
「開けてみてください」
「え、ボーナスですか?」
「ではないですね」
「果たし状ですか?」
「さぁ〜どうでしょう。早く開けてください。(笑)」
促されるまま封を開けると、手書きの文字が縦にズラッと並んだ手紙が入っています。その枚数、なんと10枚。
それが私の2025年の運命を変える、グロースソイル1人目社員への打診の手紙でした。
突然のお誘いへの驚きと、丁寧に書かれたメッセージに感動する気持ち。
1通の手紙にこれだけ感情を動かされたのは生まれて初めてでした。
勢いで「よろしくお願いします!」と言いそうになりましたが、このとき私は結構酔いが回っていたため、大人の酒飲みとして模範的な回答をしました。
「大事なことなのでいったん持ち帰らせてください!」
そして翌日、目が覚めると私は「とんでもねぇことになってしまった」と、急に事の重大さを認識して焦り始めました。
1人目社員、私で大丈夫?
これまで就職、転職、フリーランスへの転身と、職業選択をする機会は何度か経験していますが、どれも全部自分のタイミング、ペースでの決断でした。
でも今回はちがう。思いがけないタイミングでキャリア選択の機会が訪れたのです。しかも回答期限は2週間以内。
正直にいうと、私はオファーの翌朝時点で結構入社に後ろ向きな気持ちでした。
気持ちはとっても嬉しいし、心はワクワクする。でも、なぜいわのさんが私に1人目社員という重要なポジションを任せようとしているのか、謙遜ではなく本当に理解ができなかったのです。
まず、私がマーケティング支援会社の社長だったら、まずはマーケティングの知識やノウハウを持った人材にオファーします。フリーライターに声をかけることは、多分しない。
そして、私にはまだ保育園に通う2歳の子どもがいて、そのことをいわのさんも知っています。
私だったら、会社を形作っていかなければいけない大事な時期には、なんの縛りもなくフットワーク軽く動いてくれそうな人を右腕にしたいと思ってしまいます。
自分を社員として迎え入れるメリットがまったく見えない……と当時は「いわのさんが私のスキルを高く見積りすぎていて、リスキーな決断をしようとしている」と思っていました。
でもいま振り返ると、私はただ自分に自信を持てなかっただけだったのかもしれません。
会社員orフリーランスよりも大切なこと
1人目云々以前に、フリーランスから会社員という働き方に戻ること自体にも不安があり、悩みました。
自分のペースで、自分の好きな相手と好きな仕事だけすればよかったフリーランスの働き方に慣れきってしまっていた私は「少なくとも子どもが手を離れるまでは、フリーランス一択だわ」と考えていました。
ただ、その一方で「いつ仕事がなくなるかわからない」という不安は常につきまとい、つい仕事を詰め込んで深夜や土日に働くこともありました。
そんな生活を続けるなか、営業や雑務も全部自分でやらなければいけない1人親方の働き方に疲れを感じることも少なくありませんでした。
そんなタイミングでいただいたオファー。
どう結論を出そうか悩んでいたところ、1冊の本に出会いました。
ライター・作家のいしかわゆきさんが書いた『ADHD会社員、フリーランスになる』という本です。
『ADHD会社員、フリーランスになる』には、こんなことが書かれていました。
・実は自分が理想としている環境が、会社員として働いていても叶えられる可能性がある
・大事なのは、フリーランスにならないと叶わないことがあるかどうか。
・会社によって働き方のスタイルや文化はさまざまなので、1社だけ経験して、「会社員向いてないわ」と思うのは、ちょっと早くはないかい。会社員というクソデカ主語じゃなくて、その会社が合っていない可能性大です。
これは私のために書かれた本か!?と思うほど、はっとさせられる金言が詰まっている……。
この本を読んで、自分が会社員恐怖症になっていただけかもしれないと気づかされました。
会社orフリーランスはそこまで重要なことではない。
誰とどんなビジョンを描きながら、何を実現していくのかのほうがよっぽど大切なのです。
誰とどんなビジョンを描く?
考えた結果、私はグロースソイルへ入社することに。
その決め手は大きく2つあります。
1:ビジョンに共感した
まずはグロースソイルのビジョンに共感したというのが一番大きな決め手です。
私は昨年フリーライターとして活動する際のミッション・ビジョン・バリュー(ビジネスをする上での理念のようなもの)を決め、仕事の進め方や方向性に悩んだときに見返す自分の行動指針にしていました。
私が掲げていたビジョンは
「伝えたい」に寄り添い、対話を生み出すコンテンツを創造する。
これは、ただ読んでおしまいの消費されるコンテンツではなく、その後の人と人との対話や関係性づくりに貢献できる記事を作っていきたいという気持ちで決めたビジョンです。
そしてグロースソイルのミッションは
「コンテンツの力で持続的な事業成長の”土壌”をつくる。」
なんか親和性が高いと思いませんか?
2:1人ではできなかった仕事ができそう
実は、昨年夏ごろから、自分1人でできる仕事の量と幅の両面に限界を感じるようになり、どうにかしなければという焦りを感じていました。
まず自分1人ではどんなにがんばっても書ける原稿の数には限りがあります。そのため、納品する記事の量に関して、クライアントの期待やニーズに応えきれないこともありました。
ここをなんとかするために、信頼できるライターさんと協力しながらチーム化できないか?とも考えていたくらい、これは切実な悩みでした。
また、コンテンツマーケティングや広報には、高品質のコンテンツが欠かせないことは言うまでもありません。
でも、どんなにいいコンテンツができても、届けるところがうまくいかなければ、結果としてめざすゴールにたどり着けないのも事実。
クライアントワークを続けるうちに、いまの自分の経験やスキルでは書く以外の部分でお客様に自信を持って貢献できることがないという無力さを感じることも増えていきました。
そんなときに舞い込んだのが今回のお話だったのです。
最終的にはワクワクする選択をすることに
もちろん、会社で自分がやっていけるのか、力になれるのかという不安は残っていました(今もその不安はあります)。
でも、もし上手くいかなくても、私にはすでにフリーランスとして活動した経験がある。フリーランスにはいつでも戻れるけど、創業期の会社の第1号社員になれるチャンスなんて、この先の人生ではもうこない気がします。
今の自分にとっては大きな決断でしたが、思い切って新しい環境でチャレンジすることにしました。
決める前にはメリット・デメリットを散々考えてみたけど、最終的には心動かされる選択をしたほうが人生絶対楽しくなると信じたい。
グロースソイルってどんな会社?
株式会社グロースソイルは2024年に創業し、今年2期目を迎えたばかりの会社。コンテンツを軸に、お客様のBtoBマーケティングをご支援しています。
せっかくなので、公式サイトには書かれていない、入社間もない私から見た「こんな会社だよ」を紹介させてください。
社長の「いわのさん」はこんな人
代表取締役のいわのさんは、合理的な考え方の持ち主です。そして、彼の専門分野はマーケティングではあるものの、ライターを名乗っていた私よりも文章力があると思っています。
原稿への赤入れでは、ぐうの音も出ない「おっしゃるとおり!」なコメントが並ぶことも日常茶飯事です。
これだけ書くと、厳しい人に思われるかもしれませんが、アウトプットに厳しくても、人に優しいのがいわのさんという人です。
そんな彼の人柄を象徴するエピソードをひとつ。
業務委託ライターとしてお仕事をしていた際に、体調不良なことを察して下さったいわのさんが、仕事のフィードバックとともに、
「目をつぶってハーゲンダッツを食べれば大体のことは解決しますからね」
と、ハーゲンダッツの引換コードを私に送ってくれたのです。
坂元裕二ドラマのセリフか?
私のコンディションが悪かったことを理解して、気遣ってくれたその優しさに、私はとっても救われました。
個人的にはいわのさんの人柄を表すのにぴったりなエピソードだと思っています。
お客様と向き合う時間を何よりも大切にする会社
グロースソイルでは、お客様に提供する価値を最大化することを追求しています。
限られた時間内でお客様の事業理解やコンテンツのクオリティを極めるためには、徹底的に無駄を排除し、集中力を切らさずに業務に当たらなくてはなりません。
そのため、まだ社員は私1名しかいないにもかかわらず、ツールの運用や連携、各種社内業務の自動化などをどんどん進めています。
いわのさん曰く、社内オペレーションを磨き込むことが結果的にお客様の利益につながるから、ここは優先度を下げられない部分なのだそう。
そして当社は、現状土日に加えて毎週水曜日の午後がオフとなっていて、この水曜午後の時間は読書や映画・美術・演劇鑑賞など、カルチャーに触れることや、心身の健康を維持するための運動に使うことが推奨されています。
自分に余裕がなければ他者に価値を提供できるわけがない。
そして生成AI時代に必要なのは、体験に基づいた深みのあるアウトプットだという社長の価値観が詰め込まれたユニークな勤務形態で、私のお気に入りポイントでもあります。
子育てしながら週5で決まった時間に働く生活は、今の私の体力では難しそうだけど、水曜の午後に一休みできるのならがんばれそうです。
これからこんなことやるよ
私は現在、コンテンツディレクターとして事例記事やナレッジ記事、ホワイトペーパー(企業の知見やノウハウを詰め込んだお役立ち資料。企業にとっては新規顧客とのコミュニケーションのきっかけづくりに役立つ)などの制作に携わりながらクライアントのマーケティング活動を支援しています。
同時に、今後は自社のコンテンツ発信にも力を入れていく予定です。
2月にはグロースソイル名義でのPodcast配信も開始予定……!(お楽しみに)
ちゃんとかたちにできるのかドキドキですが、せっかく番組を立ち上げるからにはいいものにしたいと考えています。
マーケターとしての経験がない私にとって、グロースソイルに入社してからは毎日が学びの連続。
34歳になって、こんなに「ザ・新入社員」みたいなフレッシュな気持ちで仕事をするようになるなんて、ついこの間までは想像もしていませんでした。
知らないことはひたすら学ぶ。
そして、元ライター・編集者の経験を存分に生かす。
そんな姿勢で仕事と向き合い、お客様に価値を提供していけたらと考えています。
今後も企業としての発信だけではなく、個人的な発信も継続していきたいと思っているので、引き続きどうぞよろしくお願いします!