バンド脱退が意味するものを探し求めて。
「話し合った結果、二人で活動を続けていこうと思います」
複雑な気持ちになった。
食い下がるのも違うけど、すんなりと受け入れてしまっていいのだろうか…
一昨日の夕方、バンドメンバーの1人から送られてきたLINE。
練習のすっぽかしを謝る電話が月曜日の深夜にきてから、3日経っての意思表示だった。
「言葉じゃなくて、行動で示してほしい」
電話で僕は、素直な思いを口にした。
ゆっくりとした口調で、相手の心に届くことを願って。
たびたび音信不通になったり、今回のすっぽかしを受けて、言葉だけで信じる勇気がなくなっていった。
バンド活動に想いがあることは信じたいけど、言葉だけではもう無理だ…
そんな葛藤を悟られないように、僕は穏やかな口調で想いを伝えた。
ーこの人が思いっきり笑ったらどんな表情するんだろうー
3ヶ月前に初めて会った時に感じたことを今でもはっきり覚えている。
新宿のロッテリアで話をした時の控えめな笑顔を見て、どこか自分に似てるなと思った。
何かを抱えてるというか、影があるというか。
ちょうどその頃ミレラボで、"目の前のことと丁寧に向き合うこと"を教わっていた。
だからこの出会いは自分にとって、縁あって出会った人とちゃんと向き合いなさいというメッセージなんじゃないかと感じた。
育ってきた環境も経験も価値観も違う、だけどどこか自分に似ている人と一緒に成長していけたらと思って参加を決意した。
スキルとか実績とかでバンドメンバーを探していたら、絶対に一緒にやることはなかったと思う。
結局、僕の言葉は届かなかった。
「もっと合う人がいると思うし、合う人とやったほうがストレスや負担なく、音楽活動できるのではないかと思いました」
LINEのメッセージにはかしこまった謝罪と一緒に、謙遜とも建前とも受け取れる内容が綴られていた。
正直、一番言われたくない言葉だった。
”合わないからこそ”やる価値があると思ってたし、真剣に向き合おうとしてきた気持ちが届かなかった悔しさがあったから。
それに、投げやりにも見える別れの告げ方に、相手の今後が心配になる気持ちもあった。
でも、心の底で妙に冷静な自分もいた。
「二人が決めたことなら異論はないかな」
こうして2カ月足らずで、バンド活動は終わった。
今、自分が向き合わなきゃいけないことはミレラボなんじゃないか…
何度かこの日記でも書いてきたオンラインサロンへのコミットに熱量をそそぐべきではないのかと、最近ずっとモヤモヤしていた。
バンド活動への挑戦や、音楽を表現手段として極めたいという思いは確かにある。
それに、わずかの期間とはいえ活動を通してメンバーからたくさんの学びをもらうことができた。
でも、”やりたいこと”を優先する前に、”役に立てること”から人と向き合っていくことの方が今の自分には大切なように思えてきた。
これもミレラボで前に学んだことで、心から割り切れるまでかなり時間がかかったけど…
正直、この思いが果たして自分にとっての正解なのかどうかわからない。
でも、だからこそ今は、行動して答えを確かめてみようと思う。