ラッセル「The Conquest of Happiness(幸福論)」を解釈する(9)
Bertrand RussellのThe Conquest of Happinessについて、学習の忘備録として、文構造の解説的なものを残します。内容的には下記の続きです。
Byron saysがS Vで:(コロン)を挟んでThere以下がOとなる要素となっています。There以下はThere V S M1a M2a M1bの文構造です。まず、giveの後に目的語が欠落しています。a joyの後に目的格の関係代名詞which(that)が省略されています。よってthe world can giveがM1aでa joyを修飾します。like thatは「そのように、そんな風に」の意でM2。難しいのはその後です、takes awayの後に目的語が欠落していることに気づくことがポイント。it takes awayはM1bでa joyを修飾しているのです。a joyを二つの関係代名詞節M1a,M1bが修飾しているという構造です。the world以下のM1aとM1bをそれぞれ完全文で考えると、
the world can give a joy like that
it takes away a joy
となり、それぞれのa joyが一つの関係代名詞which(that)として前に移動しており、かつそれが省略されているというところがこの文の構造の把握を難しくしている点です。丁寧に捉えていくことによって理解を深めていきましょう。
When以下は主節を修飾する副詞節で、
the glow of early thoughtがSでof early thoughtはthe glowを形容詞的に修飾、declinesがV、in feeling's dull decayは前置詞句で副詞的にWhenが導く節内の主節を修飾します。