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【悲喜交々な物語】キャンペーンマーケティング

こんにちは、kenjiです。本日はクリスマスですね。


メリークリスマス🎄


ということで、今回は時節に絡めたキャンペーンについて考察したいと思います。


●マンション販売のキャンペーンマーケティング

新築分譲マンション販売においても、このようなイベントに応じたキャンペーンを実施することがよくあります。本来であれば商品そのもののウリをマーケティングに乗せて集客できればいいですが、それだけではしんどくなるのが実情です。


なぜかと言えば、新築分譲マンションの場合、所謂メーカーなどモノづくりにおける「良いモノ」をつくれば売れる、という商品性ではないからです。


どういうことか?つまり、極論、商品よりも立地が圧倒的に優先されるからです。さすがに、大手含めて事業継続できているデベロッパーであれば、品質という点ではどこも最低限のラインはしっかりクリアしています。加えて、建築基準法や性能評価といった第三者からのお墨付きも、クリアしているものが多いです。


よって、新築分譲マンションを商品性(品質や企画)で選ぶ人は、おそらく少数派だと思います。


大多数は、「住みたいエリアにあって、価格が届くから買う」でしょう。仮に、同じエリアに数物件が同時販売していたら商品性で選ぶと思いますが。

※とはいえ、同じエリアや最寄駅への距離であっても、道の東西や線路の南北など、所謂「ピン立地」で評価が大きく変わるのも、新築分譲マンションの難しいところです。


そして、誰もが買いたい一等地は、なかなかありません。


前置きが長くなりましたが、ということもあり、立地がイマイチな商品も販売しなければなりません。そうなると、広告的な強い言葉があまりなく、集客に苦戦します。そんなときによく、キャンペーンマーケティングは使われます。


●シーズンイベントは口実?

新築分譲マンションの販売は、早くて1年程度。規模が大きくなると数年かけて販売することもよくあります。であれば、販売期間中ずっと広告投下し続けるのは予算効率が悪くなります。そのため、販売の山をつくる、という意味でシーズンイベントに合わせて広告投下量を増やす傾向があります。ゴールデンウィーク、お盆、シルバーウィークが3大山場です。


新築分譲マンションのモデルルームは、基本、土日祝日(一般的な休日)はオープンしています。というか、土日祝日が書き入れ時です。

※年末年始はさすがにモデルルームも閉まることが多いです。


しかし、連休があるからモデルルームにいくとも限りません。当然、訴求点が弱い商品だと尚更です。


そこで、キャンペーンを使います。連休のお出掛けスポットの候補にモデルルームを入れてもらおうと、キャンペーンをはります。


目的は来場してもらうことであり、本当は商品券などをインセンティブとして常時集客したいのが本音ですが、さすがにそれだと節操がないので、シーズンイベントに便乗して、クリスマスキャンペーンなどと銘打ち、何かしらのインセンティブを用意します。よくよく考えるとクリスマスに家を買いに行くことが何のキャンペーンなのかよくわからいですが、そのあたりは気にしません。


日本独自の文化、お花見のように、昼間から酒を飲む口実として桜を利用しているようなものでしょうか。

※例に出しましたが、クリスマスは実際は連休とかではないので、そもそもの土台から実は目的に適しているのかよくわからないのです。


●キャンペーンは諸刃の剣

ということで、とにかく来場してもらうことを目的としたキャンペーンですが、実際の接客現場ではなかなか賛否両論です。特に問題なのが、インセンティブだけを目的に来場される方が一定数いらっしゃる、ということです。例えば、インセンティブをあるレストランの食事券にしたところ、ランチやディナーの直前で来場されて、アンケートや数分の接客を受けて帰られるという方もいらっしゃいます。


当然、それも飲み込んだ上でのキャンペーン実施判断ですが、実際に接客する営業マンのテンションは下がりますね。


とはいえ、インセンティブ狙いで来られた方も、しっかり営業することで、購入いただける、ということもあります。この場合はキャンペーンが功を奏したと言えます。


いかがですか?キャンペーンにまつわる悲喜交々の物語。とはいえ、キャンペーンはやめられない。立地がイマイチでも売らないといけないから。このあたりのキャンペーンをマネジメントするスキルが、マーケターにとって求められると思います。







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