結婚反対だったんですよねと管を巻く
結婚前の話である。妻は姉に「相手は道庁か札幌市役所の人がいいんじゃない」と忠告された。姉は「うちの人、変な顔しているけど優しい。それと勤め先が札幌市役所なんだ」とのろけた。
当時、結婚を前提に付き合っていた。勤務先は一般の会社で、同グループとはいえ東京、北海道と別々。姉にしてみれば、妹が故郷を離れて生活できるのか。できるなら札幌でと思っていた。
結婚を反対したわけではない。相手は公務員の方がいい、という話から姉が反対していると決めていた。酔っ払い「結婚反対だったんですよね」と管を巻いたことも。根に持っていたらしい。
妻は最初、母に私のことを「無口な人で冗談も言えない」と説明した。すると母は「〇〇(姉の夫)だって無口だよ」と意に介さず。とんでもない。私の知る義兄は「おしゃべり、多弁」だ。