箱根本箱に行きたい話。
本がある空間が結構好きだということに気づいたのはここ数年のことだ。
本屋でのんびりと棚を眺めて「あ、この本おもしろそうだな」とか思いながら4,5冊選ぶのが好き。
去年初めて行った文喫も居心地がとても良くて、ついつい長居してしまった。そういえば子供のころ、母親に連れられて毎週のように図書館に行って何時間もすごしたっけな。
本の虫とは到底いえないけれど、すぐそばに本があり、気ままに手に取って読めるという生活はいいものだな、と30歳を超えた今改めて思う。
なのに私の生活ときたらどうだ。気づけばTwitterに入り浸り、久しぶりの書籍購入と思ったら全部マンガじゃねえか!(マンガは良い…これからもどんどん揃えていきたい)
せめて活字をと思い、マンガを買うときは文庫本も一緒に買うというルールを設けたが、次第に積ん読が発生。もともと、気合を入れないと読み始められない質なのだ。次読む予定の本は普段読まないジャンルの本(背表紙のあらすじをササっと読んで突発的に買った)なので、ますます腰が重い。
こんなこと言ってるなんてほんとに本好きなのか?と言われそうであるが、自分でもこれを書いていて疑わしくなっている。
でも読んだらのめり込むので、好きだということにしておいてほしい。
さて、そんな「本のある空間と本が好き」な私がずっと気になっている宿が箱根本箱である。
館内には本があふれ、自由に読書を楽しむことができる。客室に「あの人の本箱」なる著名人の選書による本棚がある。
もちろん箱根の豊かな温泉も堪能でき(全室露天風呂付)
さらには食事も充実(ローカルガストロノミーというすばらしい響き)
という完全なるおこもり宿である。
ここね、写真みました? 本棚の中に読書スペースがあってそこで本読みながら寝落ちしちゃったりできる。ホテルに本棚があるというより、本棚がホテルになったかんじ。まさに「本箱」。
気に入った本は買って帰れるのも嬉しい。
これだけ本があるから普段手にとらない書籍にも出会えるし、また旅の雰囲気も手伝ってそういう挑戦もしやすいと思う。
ミニシアターのブースもある。文字を追うのに疲れたら休憩できる。
ここ数か月、外出といった外出は電車30分圏内だったため、遠くに出かけたい気持ちがふつふつと沸いてきている。
おまけに先日、両親が地元の観光事業復興の一環として行われていたイベントに参加し、近場ではあるが泊りがけで観光してきたらしく、その報告が一層でかけたい欲をかきたてた。
古き良き街並み、旅館の趣ある佇まい、豪華な夕食、適当に着た浴衣…送られてきた写真から発せられる、旅の空気!!
ああ、旅に出たい。
この自堕落な1DKの生活から離れて非日常を感じたい。
いや、あんまりかっこいいこというのやめよ。一日中だらだら本読んで、人がつくったおいしい食事を堪能し、人が沸かしたお風呂にいつまでも入りたいだけです。