韓国語翻訳練習 ハ・テワン~全ての瞬間が君だった~132「4.さよなら―私の全ての瞬間」
その愛に後悔はない
本当にこんなに好きになれるのか、と思うほどうっとりとしていた愛だった。
それほどもどかしく冷めていく過程であって、その全てに代償を払うような胸が裂ける別れだった。その別れを受け入れるのにはあまりにもありえないほどの長い時間がかかった。お互いを愛していた時間の感覚と別れの後の時間の感覚があまりにも違ったから。確かに一人、同じ人を対象に感じていた感情だったのに、全く理解できないほどにその感覚と感情が違ったから。
そんな風に時間が流れ流れて
全ての感情が崩れ去った時、その時、
こんな風に思った。
その愛とその人は
絶対に無駄なものではなかったんだな。
私にとってもう少しいい愛と
もう少し素敵な人に出会えるように
ヒントを少し痛くくれただけだったんだな。
私はそのせいで少し堅い人間になったけど、おかげでものすごく強い人になったから。二度と愚かな気持ちで愛したりしないようになったから、ほんとうにそうなのだ。
私はもうあの人が憎くもないし、もちろん好きでもない。ただ、過ぎた日に一度少し向き合った人として残っている。だからあの人ももう私を憎まずに、少し掠めた季節程度におもってくれればいい。
そう、本当にその程度ならいい。