愛の不時着を なぜこんなにもおすすめされるのか その2

みなさま、おはようございます。日本ときめき研究所のけいこです。
お待たせしました、本日は「愛の不時着」について その２です。前回の記事は多くの不時着ロスあるいは不時着懐疑陣営のみなさまに読んでいただけたようで、たくさん♡をいただき、ありがとうございました。
リ・ジョンヒョクのことしか書いてないのに こんなにたくさんの人に見ていただけるとは、なんて罪な男なのかしらジョンヒョク氏、と思った次第です。リ・ジョンヒョクだけの3000文字とか正気の沙汰とは思えない記事ですが笑、もしよろしければ合わせてどうぞ。前回の記事はこちら。

さて、本日はそれ以外の魅力について。書き出してみると、ジョンヒョク氏以外にも素晴らしいところがありすぎるのですこの作品。ぜひお付き合いいただければと思います。

新しいヒロイン像 俺らのユン・セリ

ジョンヒョク氏についてあれだけ文字数割いてたら、この方についても触れておかねばなりませぬ。我らがアイドル、ユン・セリ様。このドラマの主人公です。

改めてセリの魅力について振り返ってみると、今の時代を象徴する憧れの女性像なのでは？と思いました。
はい、麗しすぎるセリ様のスペックがこちら。

・顔天才（再び）
・財閥令嬢
・自社ブランドに自分の名前付けちゃう とあるブランドのやり手社長
・ミニスカを履きこなすスタイルぐんばつ美女
・韓国ラブコメ王道の 勝気な性格
・ファッションセンスも割と強め
・でも実はその裏に暗い過去があったりする
・芸能人ともスキャンダルになっちゃうモテ女性

このドラマを見るために今回 家のTVを４K・50型にしたのですが（まじ）大画面で見ても美しい毛穴レス肌。後半ほぼ、いや出ている８割くらいの時間泣き顔なんですけど、あんな涙も鼻水もぐっじゅぐじゅで美しいとか、女神なんか？ それもそのはず、世界で最も美しい顔に選ばれた、ソン・イエジン様が演じておられます。ルッキズムがどうだとか言われていますが、うん、誰がどうみたって360度美しすぎる女優さんです。

個人的にこのユン・セリ様のキャラが、すごく今っぽくて素敵だなと思いました。自分でどんどん運命を切り開いていく行動力、どんなピンチも逃げずに、ぶち当たっていこうとする度胸。感謝の気持ちをちゃんと形にできる義理堅さ。軽やかなんだけど、ちゃんと芯があって真っ直ぐなセリちゃんに、自然と湧いちゃうリスペクト。あんまり彼女がくよくよするシーンがなくて、試練すらも楽しめちゃうあの感じが、とっても好感持てたんですよね。

モテ女性の落とし方

そんな勝気なセリちゃんが、前述のジョンヒョク様と恋に落ちちゃうわけなんですが、ええ、ええ。だって韓国ゴシップ界の常連ですよ彼女。数々のイケメンと浮き名を流してきた彼女が、北朝鮮の、イケメンとまれ、真面目で、田舎くs...失礼、将校と、恋になんか・・・落ちてしまうんだなぁ〜！これが！！！（テンション不明）

恐らく彼女ほどのモテ女性になると男性からあまたのアプローチを受けてきているはず。私が思うに、でもそれって、本来の彼女を見ていない、おおよそ、女性はこうしたら喜ぶんでしょ？みたいな、そういうアプローチのされ方してるはずなんですよ。流行りのお店連れていって〜、夜景とか見せちゃったりして〜、みたいな。現に、婚約者として紹介されたク・スンジュンとはそういうデートしてましたもんね。なぜなら、男性陣にしたら「ユン・セリを落とす」ということが目的になってしまっているはずだから。頭のいいセリはそんなこと気づいてまうに決まってます。

そんな、貝を食べるときにはソーヴィ二オン・ブランしか飲まなかったり、おいしいものでも三口しか食べない少食っぷりだったり、食事をするときはいつも一人だった、高嶺の花ユン・セリ様が、ジョンヒョク氏といっしょにいることで、みんなと食べる食事がおいしかったり、もりもりご飯食べちゃったり、焼酎飲んだりしちゃうわけですよ。そうなのです。女性はこの「新しい世界を見せてくれる彼」にめっぽう弱いんですわ！！ディズニープリンセスでいうところの、アラジンにおけるジャスミンみたいなやつですわ！
そいでもって、テコでも動かなそうな、北朝鮮の将校のくっそ真面目な彼が、ふいに！キスとか！しちゃった日にゃあ！なんだか！最高に幸せで！とっても自己肯定感満たされちゃったり！して！（もちろん自分が相手を好きだということが大前提）

しかも後半になると、この強くてかっこいいジョンヒョク氏が、愛ゆえの、とてつもないママみを出してくるんですわ。あ、ママみは最初の方でも、うどん作ってくれたり、コーヒー入れてくれたりありましたけど、北朝鮮から舞台が韓国にうつるタイミングで、ジョンヒョクが一瞬、セリのヒモみたいな状態になっちゃうんです笑。そのときに、かいがいしく家事してくれたり、今まで軍服できれいめだったのに家着ジョンヒョクがまたかわいいんだこれが。そんな、ヒモジョンヒョク氏が（こら）、指輪とか！プレゼントしてくれちゃったり！するんですよ！
彼女、自分のジュエリーブランド持ってるんですよ？ハリウッドセレブにシリアルナンバーつけて贈るような時計作っちゃうセレブなんですけど、うう、そんな彼女に、ジョンヒョクが指輪（たぶんノーブランド）プレゼントしてくれるんですよ。それがさ、セリちゃんとっても嬉しそうなんだよね。あのシーン、セリのみならず全世界の女子がきゅんとしたはず。
私が思うに、やっぱり女性は何をもらうかよりも、それを選んでくれた彼の気持ちとか、そこにかけてくれた時間とか、そういうのが嬉しいんですよね。え、あ、はい、ハリー・ウインストンもらえたらそれに越したことないですけどもちろん笑。でもうれしいんです。ジョンヒョクがたとえ、その指輪をセリちゃんのカードで買ってたとしても。←こら。そんな、こまけぇこたぁいいんだよ！ってくらい稼いでますのよ彼女。いいのです。彼が選んでくれたことが、価値なんす。

そういう、女性のときめきポイントをとてもよく抑えているのよ韓国ドラマ。なので、前半から後半まで「これを準備するためにジョンヒョクがどんな工程を踏んでいるのか」という彼目線がだいたいセットでついてくるんです。セリちゃんのこと、大好きが伝わるんですジョンヒョクの行動の全てに！もう、これがさらなるときめきを加速させていて、加えて、セリちゃんと同じ目線でジョンヒョクに恋している私たちの心臓が、沸く！！！という、そんな効果をもたらしています。あぁ、尊すぎるぜ彼目線。

誰もが恋に落ちるヒョンビン演じるジョンヒョク様のそのお相手に、これまた女性が憧れるソン・イエジン演じるセリ様なわけです。もう文句なし、スタオベのキャスティングなわけで、これがまた不時着のシナリオの良さを増幅させているんでございます。

サイドキャストの描かれ方がとにかくブラボー

主演のおふたりがいろんな意味で超絶美しいし性格は良いしで、それだけでかなりの尺を使ってしまいましたが、やはり特筆すべきは、脇を固めるサイドキャストの素晴らしさだと思います。
これも私は韓国ドラマらしさだと思うのですが、どうってことない日常の描写が巧みで、その積み重ねで、個々人のキャラの性格や性質を表現しているのが本当に上手いんですよ...。最初はなんとも思っていなかったキャラがある日突然「え、好き...」ってなっちゃうこと多発なんですよ！！！！

ク・スンジュンとソ・ダン

メインキャストの写真でサイドに写っているこのおふたりなんですけど、まさにこのふたりがその「いつの間にか愛してる」キャラの象徴ではないでしょうか。最終話の冒頭なんて、「ク・スンジューン！！！！」て泣き叫び、箱ティッシュ半分なくなりました。

そう、それくらいね、どちらかというとはじまりは憎まれキャストなわけなんです、このふたり。スンジュンは、とあることがきっかけで北朝鮮に亡命してきたセリの元婚約者（チャラ属性）。ソ・ダンは北朝鮮のとあるデパートの社長令嬢でジョンヒョクの婚約者という役どころ。いわゆる、主役のふたりの恋敵なわけです。

結果的にもうお話している通り、明らかにセリとジョンヒョクがくっつくので、このふたりは恋に敗れちゃうんですが、私がこのドラマが美しいなと思ったところは、全然このふたりが惨めじゃないところなんですよね。
普通、恋に敗れたライバル役ってズタボロのこてんぱんに描かれることが多いんですが、このふたりはなんかね、もうたくましいというか、毅然としていて、応援したくなっちゃうんですよね不思議と。いつの間にか、セリとジョンヒョクの応援もちろんしてるけど、ふたりにも幸せになってほしい！！！と思える、あったかい人柄が垣間見えるシーンがたくさんあって、結果、最終話では嗚咽するほど泣いてまうっていう笑。恐ろしい描写力。本当にね、ふたりもふたりの正義で生きてるから、余計に美しいのです。ダンちゃんは文句なしにかわいいし。

第五中隊のやつら＆耳野郎

そして忘れちゃいけないやつら。ここは敢えて、愛をこめてやつらとしています。それくらい、愛くるしいやつらなんです。第五中隊！

第五中隊、いわゆる北朝鮮でジョンヒョクの部下だった子たちですね。４人組なんですけれども、まぁこれもキャラが立っていまして、第一話では「モブか？」と思って見ていたんですが（失礼）、この子たちが最初から最後までぐいぐいといい味出してくるんですね。
北の軍隊が舞台だし、割とシリアスみが強いシーンもあるんですが、抜きのシーンを演出するのが彼ら。どんなときでも ちゃめっけたっぷりにやらかしてくれます。喩えて言うなら、酢豚のパイナップル、崎陽軒焼売弁当のあんずみたいな役割（余計わかりづらい）。で、ジョンヒョク氏が彼らに見せる上司の姿もかっこよすぎるんですが、彼らもまたジョンヒョク氏に絶え間ない愛と忠誠で注いでいるわけです。その関係性も素晴らしいし、微笑ましくて幸せなんですよね。
後半の韓国編でも、とある理由でソウルの街を超絶楽しむ彼らなんですが、前半の伏線をぐいぐい回収していくシナリオが秀逸です。北朝鮮と韓国ではだいぶ文化の違いがあるので、この、ドラえもんやバックトゥザ・フューチャーみたいな「未来の世界を体験しちゃう過去の人の反応のおもしろさ」がね、もう爆笑必至です。
爆笑したかと思いきや、最後のバトルでは「そうそう、この人たち兵隊さんだったわ」を思い出させてくれるシリアスシーンも最高で、最後まで笑って泣かせてくれる、そんな第五中隊のことが大好きになりました。

耳野郎ってねぇ、これ盗聴する人のことを北朝鮮ではこう呼ぶらしいんですけど、これもね、よくほら、ナチスドイツとか舞台に、諜報員の人が盗聴してて、情がうつっちゃうみたいなストーリーがあるじゃないですか。まさに一人でそのシナリオやってくれちゃってて、いろいろ背負ってんですよ彼。本筋に大きく絡んでくる彼のサイドストーリーなんですけど、ここだけで映画作れちゃうよ！！なキャラ描写。いやーすごいです。もうね、ぼろぼろ泣けます。

この作品でほんとに嫌なやつで「殴りてぇ」ってなるの、少佐と次男だけやったんちゃう？っていう。セリちゃんの会社の人たちや、ちょっとおバカなお兄ちゃん夫婦など、他にも憎めないキャラクターがたくさん出てきて、それもストーリーにぐいぐい引き込まれる要因のひとつだと思いました。

オモニの愛

そして触れておかなければならないのが、この作品を通してたくさん描かれているオモニ（＝お母さん）の愛。

北朝鮮の、ジョンヒョクが住んでいる村にもたくさんのオモニが。最初はよそ者で正体不明のセリちゃんのことを訝しげにみているんですが、そのうちだんだんと打ち解けていって、世話焼き全開になる様子とか（この人たちにもちゃんと恩返しするセリちゃん大好きだぜ涙）。北朝鮮のあの村のノスタルジックさって、ALWAYS三丁目の夕日を彷彿とさせるんですよね。人情がね、まだ息づいてるんです村に。
ジョンヒョクの婚約者、ダンちゃんのお母さんも、いわゆるTHE韓国ドラマによく出てくる、エネルギー高めのうるせー母ちゃん。でもいろんなことに口うるさいのも、全て愛娘ダンちゃんを思ってのことだっていうのが伝わるんです。
セリちゃんの暗い過去の一因でもあるセリ母も、後悔に苛まれ続ける悲しいオモニ。最後の最後で心通わせるけど、彼女も、母として心から彼女のことを応援していたりとか。
ジョンヒョクのお母さんも、地位や名誉やそんなことよりも大事な息子を守りたいという、そのご意思が美しいし。

そうなんです。恋愛だけじゃなくて、このオモニたちの母親心に泣かされてしまうという作品なんですこれ。恋愛もので泣けない人でもオモニたちのストーリーで涙腺緩む人もいるんじゃないかしら。それぐらい、やっぱり母の愛は普遍だ！を気づかせてくれる、素晴らしいドラマだと思いました。

美しいロケ地

最後はこれ、とにかく韓国ドラマはお金のかけ方がすごすぎる！！
今まで書いてきたキャスト陣もまぁまぁなギャラが発生すると思うのです。さらにこれに、セリちゃんの衣装代とかも、さらっと高級メゾンのコート羽織っちゃってたりするから、そこもお金かかってるはず。

なのにも関わらず、北朝鮮ロケはモンゴルにセット作って撮影してるらしかったり、韓国のセリちゃんちやオフィス爆イケだし、なんならスイスの湖畔までいっちゃったり、軍用車とかバイクとか爆破しちゃったりと、ハリウッド映画ばりのシーンが、16話にかけてすんごい数出てくる。とにかく派手なんだよ画が。
またこのスイスの湖畔のシーンが美しくて...殺伐とした軍隊もののシーンに突如として現れるヒーリング効果高めの、美しいピアノの旋律と湖畔。うん。これだけでも確実に癒しの効果あるからぜひ見るべきだと思う。ていうか全編通じて顔天才ときれいなロケ地出てくるからたぶん視覚の情報だけですんごいリラックス効果が得られると思う。でも、本当にこれ日本のドラマでは、今たぶん真似のできない作られ方お金のかけ方だと思う。必見です。

最後に

そんなわけで、前編後編で9,000字超えという、文字数の割に軽いタッチのレビューになっちゃいましたが、いかがでしたでしょうか？笑

北朝鮮と韓国、今も悲しいかな わだかまりがある国を舞台に国境を超えるラブロマンスとヒューマンドラマ。シナリオを彩る上記の理由において、見て損なし、見ると「こんなに美しいもんを...ありがとうNetflix（感謝合掌）」てなること間違いなしの作品です。韓国ドラマあるあるの、めでたしめでたしのその先まで描いてくれていて、これ以上ない幸せを見せてくれた上で終わります。私は最後「これ、天国かな？」と思いました。ロスります。沼です。沼だったからこんなに熱苦しく語ってんだYO！そんなわけで、興味が湧いたらぜひ一話見てみてください。悪いことは言わない、一話みたら三話くらいまで見て？お願い。そしたらもう止まらなくなるはずです。その後は、不時着沼でお待ちしております（怖い）。お会いできることを楽しみにしております。

長文、お付き合いくださいましてありがとうございました！あとこれから梨泰院クラスとマイディアミスターについても書きたいのである！遅筆ですが楽しんでもらえたらうれしいです。頑張って書きます！（決意表明）それでは、今日はこの辺で〜！