養育里親ってなんぞや?二児の母の里親登録記
養育里親として登録するため、石川県の里親登録研修や実習を受けています。研修も残すところあと1日となりました。
せっかくなので、今日は
養育里親ってなんぞや?
どうやってなるの?
なんで登録しようと思ってるの?
この辺りを書いていきたいと思います。
養育里親ってなんぞや?
聞き慣れない言葉ですよね。
日本では、里親と聞いても、ワンちゃんか猫ちゃんかな、と思う人の方が多いくらいかもしれません。
簡単にいうと、事情があって実の親が育てられなくなった子供を代わりに育てる親のことを養育里親と言います。
要保護児童、事情があって実の親が育てられなくなった子供、の背景には、親の病気や死亡等の理由もありますが、7割くらいが虐待とのことです。
実親の虐待などの理由で家庭での養育が難しい子どもたちは
児童相談所の仲介で、乳児院や児童養護施設で育てられたり、里親家庭に預けられたりします。
そういう時の「里親候補者になるための登録」が養育里親の登録です。
こども家庭庁としても、施設入所より里親委託を推進しているとのことで、
プロモーションにもなんだか力が入っています・・・!
どうやってなるの?
里親の要件は法律でこのように決まっているそうです。
要保護児童の養育についての理解および熱意と、児童に対する豊かな愛情を有していること
経済的に困窮していないこと
都道府県知事が行う養育里親研修を修了していること
里親本人またはその同居人が欠格事由に該当していないこと
私は、神奈川県川崎市、長野県松本市、石川県野々市市の3か所で説明を聞いたのですが、登録までの流れはだいたいどこもこんな感じです。
説明会
↓
登録申し込み
↓
家庭訪問(1〜複数回)
↓
実習&研修
(平日に計丸3日間くらい)
↓
登録
かかる期間は、自治体によって説明が違いましたが、だいたい半年くらいという感じです。コロナの時は1年かかると言われました。
実習や研修の内容、座学と実習の比率などは自治体によって若干違うようでした。
ちなみに私がなぜあちこちの自治体で説明を受けているかというと・・・
本当は私は5年くらい前から里親登録したかったのですが、いつも引越しの予感があって、研修の受講までに踏み切れず・・・。
このたびやっと研修を受けることができたという経緯があります。
「都道府県知事が行う」という要件のためだと思うのですが、引っ越したらまた引越し先の児童相談所で研修を受け直さねばなりません。
研修は免除制度とか作ってほしいよなあ、と思いますが、とりあえずやっと登録に進めてよかったです。
なんで登録しようと思ったの?
里親登録しようと思ったのは、長男を出産してしばらくしたころです。
それまで子供や赤ちゃんに全く関わらない世界で仕事をしていました。
歳の離れた弟がいますが、残念ながら決して面倒見が良い方ではなかった私は、一緒に遊んだ記憶があんまりありません。。。
そんな私が出産して、びっくりしました。
この、こんのセリフが、「長男に出会った時の私のびっくり」をとっても素敵に表現してくれているなあ、といつも思います。
産後のいろいろな危機的状況は、人並みにあり・・・。
個人的には精神的にも肉体的にも人生最大の危機的時期ではありました。
でも、そのヤバい状況にあっても、いや、だからこそなのか
赤ちゃんは可愛い
こどもは可愛い
この感情が、私の中にいっぱいになりました。
それは、長男がもうすぐ7歳になる今も、子供の成長とともに色を変えながら、私の中に変わらずあります。
妊娠するまで子供に全然関心がなかったのに。
母性本能というやつなのかもしれません。
そんな気持ちにびっくりする中、
耳に入ってくるのは子供の虐待のニュースでした。
テレビが家になくても、悲惨な虐待のニュースはなぜか耳に入ってきます。
赤ちゃんが可愛いほど、虐待のニュースに耐えがたい気持ちになるのは親はみんなそうかなと思います。
なんかできることないかなあ・・・・
なぜ里親登録をするかの理由を答えるなら、ただ純粋にこれです。
起業したり、身を粉にするほどの覚悟は、少なくとも今はないのですが
既存の制度で、自分にできることの最初の一歩として見つけたのが、里親として登録することかなと思ったのでした。
自分の家庭の輪をもう少し広げて、あと何人か他の子供達を迎え入れて、その子たちをたくさんハグすることは、私にもできるかなと思いました。
何よりも、それができたら私は幸せだなと思いました。
どんな難しい子がきても大丈夫か?
自分の生活がガラッとかわってもイラつかず対応できるのか?
無責任にはならないか?
自信があるのかと聞かれたら、全くないです。
でも自分がどこまで何をできるのか、やってみないと分からないと思ってます。
児童相談所の方にも、施設の里親支援担当の方にも、
「困ったら抱えずなんでも相談してください」と何度も言っていただきました。
じゃあやってみようかな、って思いました。
手を挙げて、やってみて、困ったら相談する。
特に何か人の役に立とうと思う時、
「私ならやればできる!やり抜くぞ!」という覚悟で取り組むよりも
「困ったら誰か頼ろう・・」の方が、かえって誠実な場合がある
というのが私の持論です。
誰かが100の出力で頑張るよりも、100分の1くらい貢献する人が100人いる世界が幸せな感じがします。
少し話がそれましたが・・・
自分の子育てだって、困ったら誰かに相談すること、大事って言われますよね。
里子の場合は、いろんな専門家に堂々と相談できるわけです。
しかも、自分の子育てと違って心強いことに、「相談相手も当事者」なんです。
「困ったらマジですぐ相談しよ・・・」
と、思いながら登録してます。
相談して解決することばかりじゃないと思います。
でも当事者として一緒に悩んだり共感してくれる人が存在することが重要です。有難いことに、今回支援担当になって下さっている職員さんは、そういう安心感のある方でした。
すでに実子が2人いることは、良い面も悪い面もあると思いますし
登録しても話が来るかはわかりません。
(実際、里親登録後、話が来ない家庭もたくさんあるそうです。)
児童相談所の判断なので、ニーズのないところに出しゃばるつもりはなく、それならそれでいいかなって思ってます。
里親になること自体が役に立てる道じゃなかったとしたら、別の方法をまたぼちぼち考えようかなと思いますし。
今回、児童養護施設を見学したり、職員さんたちと話ができたことは、私の人生の中でとても貴重な経験だと思ってます。
ところで、ある自治体にはこういう記載もありました。
皆さんは里親制度について、子どもの保護について、どのような感じ方をされているでしょうか?
実際に施設の見学や研修がどうだったか、
里親制度の意義などについて個人的にどう思うかなどなどについても、また改めて書いていきたいと思います。
また、私に似た気持ちで色々考えている方がいらっしゃれば、ぜひお友達になりたいです。コメントなどいただけたらとても嬉しいです。
ここまで読んでくださってありがとうございます!!