「自分の将来が見えなくても、やりたいことはたくさんある。」 自分らしく生きることを体現したり、届けたりする松岡花純さんの休学体験談。
休学の集いコミュニティメンバー紹介第10弾!
今回は、松岡花純(まつおか かすみ)さんを紹介します!
短大に通う松岡さんは、2年生の前期を終えた残り半期で卒業するというタイミングで休学を決意します。自分の将来設計について考えながらも、自分がやりたいことに時間を使いたいという思いで休学した松岡さんの休学体験談を聞いて見えてくる、松岡さんのストーリーとは。
幅広く活動しながらも、それらの活動の軸となる考え方が見えてくる、貴重な休学体験談です。
<プロフィール>
松岡 花純(まつおか かすみ)(ニックネームは、あられちゃん)
岐阜市立女子短期大学 1.5年生(2年の前期まで履修終了)
国際文化学科 所属
現在、休学中(休学期間:2019年9月〜2021年9月)
"勉強していることや興味があることは何ですか。"
「専門は中国文化。
高校の時に短期留学したのがきっかけで人生が大きく変わった。」
専門分野は、中国文化です。日本文化と中国文化を比較しつつ、他の国の文化も広く浅く勉強しています。海外について興味を持ち始めたきっかけは、高校1年生の時に短期留学でオーストラリアを訪れたことでした。海外の人について知るのがとても面白く、楽しいと感じていたので大学でも勉強してみようと思いました。出身は岐阜県ではないのですが、部活で岐阜県によく行っていて、空気感とか、岐阜の自然が自分に合ってた気がして、今通っている大学に行こうと思ったんです。
「"偶然な出会い"が好き。それを求めて旅をすることもあります。」
性格的に好奇心旺盛でして... (笑)
大学に4つの学部があるのですが、教授と仲良くなったりしたので全部の学科の授業に潜り込んでいました。
趣味は散歩というか、まちあるきが好きです。
まちの中の知らないものを見つけたり、季節を感じるのが好きで、
余裕があれば県外に出て、地域の人に会ってお話しするのが好きなんです。
無計画でふらっと旅に出ることも好きなんですけど、そのきっかけは、今通ってる大学に通学していたある日の出来事でした。
バスの定期を使っていていつも降りる駅が決まっていたので、ふと、それがもったいないなと思って普段降りない駅で降りてみたんです。
いつもとは違う風景を見たいなと思って降りて、いろんな人と偶然であって、今まで拾えてなかったものを拾えた気がして、とても楽しかったのを覚えています。
<休学中の活動の1つでもある、ギター弾き語り>
もう1つの趣味で、忘れてはいけないのが、中学2年の時に弾き始めたギターです。
Youtubeで弾き語りしている人を見るのが好きで、Goose House(シンガーソングライターの集まり)が楽しそうだったから始めました。
"なぜ、休学することを決めたのですか。"
「自分の将来が想像できなかった。
でも、とにかくやりたいことを自由にやってみる時間を作りたくて、
休学しました。」
休学した理由は大きく分けて2つあって、
1つ目は、「次の道に進んでいいのだろうか」と疑問に思ったことでした。
2年生の前期が終わって、そろそろ後期に入ろうとしたタイミングで、これから就職や進学する自分が想像つかなかったんです。
もう1つは、やってみたいことを自由に取り組む1年を作りたいと思ったことです。
ラジオ局で将来働きたいと思っていて、ラジオパーソナリティを勤めるために、自分の話の引き出しを増やしたいという思いがずっとあったんです。そこで、自分のやりたいことに、自由に取り組める時間をつくりたいと思ったから休学しました。
最初は1年だけ休学しようと思っていたのですが、気づけば2年休学することになりました。(笑)
最初の1年は、自由に、自分の気持ちの赴くままに活動した期間だったけど、
2年目は目標を持って、とりくむことを決めて行動するために休学しました。
「厳しかった母親に、
夢を叶えるために休学すると言ったら、背中を押してもらえた。」
母親が厳しい人だったので、休学することに反対されるかなと思ったけど、将来の夢である、ラジオ局で働くことに繋げるための休学だったので、応援してもらえた感じがしました。当時は休学すること自体がもっと難しいかもと思っていましたが、予想と反してスムーズに休学することができ、両親にとても感謝しています。
「海外に対する興味と、今の活動や将来との繋がりは...
多様性が自分の中でキーワードになったことだと思います。」
高校1年生で留学に行くまでは、とても真面目に生きてきました。
どれくらい真面目かというと、学校が全てだったという感じで、学校の中でしっかり生活して家に帰る。その往復の生活だけが全てだと思って生きていました。固定観念に囚われやすかったと言いますか、ルールを気にして生きていた感じだったと思います。留学に行くと、海外の人は自由で、のびのび生きているのを目の当たりにしました。もっとゆるく生きていいんだなと。楽しく生きていいんだなと感じて、その経験があったからこそ、あらゆる分野で多様であっていいんだと思うようになりました。
<あられちゃんが更新するラジオ「KasumiのDaily Radio」>
"休学して、今は何をしているのですか。"
「具体的な活動としては、5個。活動の軸は、自分が体験した"いい経験"を
いろんな人に感じてもらうこと。
それと、やっぱり"みんな違って、みんな良い"ということを届けたい。」
1つ目の活動は、教育系NPOのカタリバでのインターンシップです。
教育にとても興味を持っていたわけではないのですが、今の自分の原点は高校生でした。自分のしたいことが見つかり始めたその経験は、周りの人に作ってもらっていた気がするので、私も高校生に対して、生徒のしたいことを形にするサポートをしてみたかったのです。具体的には、学校の中で動いているプロジェクト達成のために生徒たちと伴走したり、オンライン上で、生徒に対してサポートを届けたりしています。
2つ目は、ラジオですね。
現在インターンに注力しているので、週1から、月1の頻度で配信しています。
細々と続けていくのが大事かと思って、マイペースで配信しています。
「コンセプトは、いろんな生き方をしている人を届けること」
高校生の時に色々な人に出会ったのがきっかけで、その人たちのように、自由に自分の生き方を見つけていきたいと感じて、ラジオでもそのような考え方や観点を届けたいと思っています。自分が旅先で出会った人の興味関心や活動をテーマについて話しながら、その人の生き方を届ける番組を作っています。ラジオの内容は大きく分けて3つあって、1つ目は人間関係についてや友情と愛情についてなど、人の価値観を取り上げること内容です。2つ目は、ゲストの興味関心と活動を掘り下げていく内容で、3つ目はゲストを複数人呼んできて、特定のテーマについてお互い話してもらう内容です。
これまでの放送の中で記憶に残っている番組の一つに、女性のお坊さんをお呼びして、仏教とラジオで似ている点について話した番組があって。声を使う仕事という点で、お坊さんの仕事とラジオの仕事が共通しているねという話になったんです。
その配信をしてても思ったのですが、私は違う分野でかけ算が起きた時にワクワクする人間なんだなと実感して、私のラジオはアイデアの宝庫になれば素敵だなと思っています。
3つ目は、SPIRALというNPOでの活動です。アスキミキャンプというプログラムが前身で、社会課題+自分の興味をプロジェクトに落とし込んでやってみるというプログラムを提供しています。私はこのアスキミキャンプの経験者で、たくさんの初めてを経験させてもらったんです。その学びとして、自分でファーストアクションをとっていくことが大切だということがあるのですが、自分だけでなく、周りの人の関心ごとをその人なりに表現してみることが人生にとって意味があることだと感じた経験でもあるので、この考え方をもっと届けたいなとも思っています。
<NPO SPIRALの活動にて>
4つめは、自分の地元である稲沢市を発信するINACCO(イナッコ)というメディアの運営です。
「地元の人に、地元を知るためのツールとして使ってもらいたい。
地元の人の"やりたい"を拾えたらいいなと思うし、
実際にそれをしたいと思っています。」
資源があったり、ある程度活動が盛んな地域ではメディアの運営を比較的うまくできると思いますが、私たちはまだまだ駆け出しで知名度もそんなに高くないけれど、地元のお店などに対してインタビューを行いながら、地元を発信したいと思っています。SNS運営を通じて地元を発信していると、地域住民や・その周辺の人からの反応が返ってくることが多いので、学生という立場の強みを活かしてうまくやっていきたいと思います。
最後に5つ目の活動が、夜空カフェという場所でギターの弾き語りをしています。
「今も変わらず、弾き語りは自分のためにあるものだけど、
人の前で披露することで、背中を押せるなら、
ちょっと元気になってもらえるなら弾こうと思って続けています。」
私にとってギターの弾き語りは他の人のためというより、自分が楽しくて、自分が元気になるからしていたのですが、夜空カフェのイベントに初めて行った時に、イベント出てみたらと一緒に行った友達に言われて、とんとん拍子で話が決まった結果、すぐに出演することになったんです。弾き語りをした後、自分の演奏を聞いて癒されたとか、元気をもらったと言ってもらえたのがすごく嬉しかったので、今もたまに弾き語りをするために出演してます。
<愛知県稲沢市のローカル情報を発信するメディア INACCO>
"「休学2年目の決意」と集いメンバーへメッセージをどうぞ!"
「2年目の目標は、INACCO(イナッコ)を通じて地元に対して何かしていきたい
ということ。町おこしというと単純だけど、ものづくりを通じて人と人を繋げて
いきたいと思っています。」
「休学の集い」の良いところって、いろんな休学期間の過ごし方をしている人と話せることで、一緒に何かやろうが実現する空間だと思えることだと思います。
ゆるく繋がりつつ、共有や相談をして、お互いの活動を応援できる、前に進める空間にを作ってもらいたいです。また、明確に地域に関わりたい、休学して地域に何かしたいと思ってなくても、なにか地域に関わりたいと思っている人とゆるく話したいと思うので、みなさんぜひお話ししましょう!