2020年に観た映画。54本目は…。
#世界で一番貧しい大統領
ムヒカさんの映画、ずっと観たいと思っててようやく叶う。
彼は奢り昂ることはない。政治犯として、十数年刑務所を転々とする。
そんな苦労あってこその、民のための政治。どこかの国のトップたちに見習ってほしい。
本当に大切なものは何なのか。
奥さまとの愛情も素敵だし。
彼らは軍事政権との闘争に明け暮れ、活動家として一番活躍できる時期を刑務所の独房で過ごしている。
しかし、この十数年、ひとりで自分と向き合いしっかり考える時間を持てたからこそ、今の自分がある、という言い方をする。
ムヒカ夫婦には子どもがいない。それは、一番いい時期に投獄されていたから。
子どもを残せなかった彼らは、私財を投げ打って農学校を作った。子どもがいなければ、彼らの残した財産は官僚たちにいいように使われてしまうから、と。
子孫は残せずとも、彼らの意志を継ぐ子どもたちはきっと残り続ける。
ウルグアイには、わたしの大好きな広島のご夫婦が移住して2年になる。
次に行く場所の候補に上がっている場所だから、訪れたとき、ばったりムヒカさんに出会ったら、一緒に写真を撮ってもらおう。
情熱的な歌を聴きながらお酒のグラスを片手に、肩を抱き合う、素敵な夫婦を観た。
彼は、10年前のスーツをクリーニングに出せば新品だと言い、慎ましい暮らしを続けている。彼は、文化も大切だという。
音楽も愛する。
あくまでも、慎ましく、かつ、民を大切に考える熱さを持つ。
そんな国のトップもいたんだよ。
この時期に観ることができてよかった。