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2020年8月に観た映画
8月は、戦争にまつわる映画から、心理サスペンス、往年の名画、BLアニメまで、いろんな種類の映画を観た。
夏休みで時間の自由も利いたので、結構充実だったなあ。
68 お母さんの被爆ピアノ
#おかあさんの被爆ピアノ
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 2, 2020
広島の原爆で生き残ったピアノを「被爆ピアノ」と呼んで、全国に音色を届ける活動をしている矢川さんという広島の調律師さんの存在。
そんな活動をされていることも知らなかったわたしですが、わたしが5年前に広島長崎を訪ねた時と同じような思いを持って活動されている↓ pic.twitter.com/NE3Mo3VETz
わたしの友達が沢山住んでいる広島。
広島の原爆で、焼け残ったピアノを集めて修理、調律し、その音色を全国に届ける活動をしている調律師の矢川さんの活動をベースにした物語。
広島出身であること、広島の話をすることを躊躇う被爆二世の母親の想いと、本当のことを知りたい娘とのすれ違いや、娘の精神的な成長の物語。
69 ルース・エドガー
#ルースエドガー
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 3, 2020
善良な両親に育てられた不遇の少年は、学校の自慢の学生であり、両親の自慢の息子である。
親から見た彼、担当教員から見た彼、人物像がそれぞれ異なる。
友達に対する彼の態度や友達が彼に対して持つイメージもそれぞれ違う。
彼の本当の姿はどれなのか、誰が彼の本当の姿を掴めて↓ pic.twitter.com/e3o46L1P5G
本当の自分を出さずに、親や学校の求める姿を演じる優秀な学生ルース。
彼は、アメリカに来た時に本来の名前も変えられている。そんな複雑な背景を抱え、求められる理想の自分のを演じ続ける彼の本当の姿はどれなのか。検察側の証人のような、真実がどこにあるのかがわからない、精神的にくるサスペンス。
70 花のあとさき〜ムツばあさんの歩いた道
#花のあとさきムツばあさんの歩いた道
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 3, 2020
限界集落に暮らし、潰した畑に木や花を植えて、花を楽しみながら山に返そうとするムツばあさん夫婦の暮らしや、近隣の人たちの暮らし、そして、住民がみな死に絶えたあとのその家族たちの姿を収めたドキュメンタリー。
夫婦で植えていった畑にはきれいな花たち↓ pic.twitter.com/ZYa3tpiQCp
限界集落のムツさん夫妻は、畑が出来なくなり潰すごとに、そこに木や花を植えて、森に還している。そんな負債の長い年月を、ムツさんの没後まで追い続けたドキュメンタリー。
だんだんと住人が亡くなり人が減っていく村。
けれど、ムツさんの植えた花たちは、季節になると花を咲かせて誰もいなくなった村を彩る。
71 ひまわり
#ひまわり
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 3, 2020
子どもの頃、TVで見た記憶がうっすらとある映画。ソフィア・ローレンが美しかったと思ったのと、一面のひまわりと、小高い丘の一面のお墓。話の内容はあまり覚えてなかったので、この機会に鑑賞。
だけど、わたしは子ども過ぎて、ストーリーまで理解できていなかったあなあと思い知らされ↓ pic.twitter.com/qilE16YDjS
小学生の時にソフィア・ローレンが綺麗だと思いながらテレビで観た作品のリマスター版。
子供の頃にはわからなかった男女の機微、主人公の苦悩が今観るとわかる。
それでもソフィアの凛とした美しさは変わらない。
72 白い暴動
#白い暴動
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 3, 2020
これは、もう最高の一本。
ロックの力と、人間の強さを感じる映画。
白い暴動は、ザ・クラッシュの曲のタイトルであり、ラストの10万人を集めたデモイベントの中でも彼らが演奏した曲である。
70年台のイギリスで、黒人や移民を差別し、国外追放しようという動きが起こり、黒人発祥の音楽↓ pic.twitter.com/mrHXaVsJA5
ロックの力で人種差別を無くそうと立ち上がった市民たちが、ミュージシャンやデザイナーと手を携えて政治家ぐるみの黒人排除に立ち向かう、RARに携わった人々のインタビューで構成するドキュメンタリー映画。
個人的には今年一番好きかも。
73 seven girls
#sevengirls
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 10, 2020
戦後の混乱の中、パンパンガールとして明るく強くたくましく生きた女たちの物語。
娼婦宿で働く女たちは助け合って生きてきた。儲けから一定額を助け合いのために拠出して、みかじめ料を払い、残りの額を手にする。
この仕組みで、客がつかなくても、ちゃんとみんなご飯を食べること↓ pic.twitter.com/aa8NZHc5sP
戦後の混乱期を明るく強く強かに生き抜いた娼婦たち「パンパンガールズ」の物語。
どんなに辛いことがあっても、明日は必ず来る。
74 アングスト
#アングスト
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 15, 2020
1980年に起こった実際の事件をモチーフにした映画。
なんとこれ、1983年の映画。
当時は、あまりの残酷さに、本国オーストリアでは1週間で上映打ち切り、ヨーロッパでは上映禁止になったんだそう。
映画は、殺人鬼である主人公が、刑期を終えた後の修飾口を探すために3日間のみ釈放され↓ pic.twitter.com/3tapFWsSz5
サイコパスの脳内を覗き見するような、殺人鬼の脳内の独白を延々と聴きながら彼の犯行を追っていく映画。当時は上映禁止や打ち切りが相次ぎ、30年の時を経て公開された。
頭の中ほど身体や現実がその通りにならないリアルさが気持ち悪い。
75 RUN!3films
#RUN3films
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 16, 2020
実は2回目。ショートムービー3話のオムニバス。
全く毛色の違う3話なのだけど、出演者は被っているので、同じ俳優が全く違う顔を見せるところも見どころ。3話それぞれが物語、世界観が違うので、テンポが良く飽きない。#追憶ダンス 内容を知ってても、オチをわかってても、やはり笑って↓ pic.twitter.com/qVc1vVYySx
短編3話のオムニバス。
追憶ダンス
会話劇のおかしみを十二分に味わえる。
VANISH
表で堂々と生きられないが守るべき存在を持つ男たちの利害が一致した時に起こったのは?
Actor
アルバイトをしながら生活する売れない俳優が、撮影を通して成長していく。
映画のシーンなのか現実なのかの境目が曖昧になってしまう感覚が面白い。
全寺編に津田寛治さんが、それぞれ全く違うキャラクターで出演。
76 山中静雄氏の尊厳死
#山中静雄氏の尊厳死
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 16, 2020
津田寛治さんが悩みながらも患者たちの死に寄り添う医師を好演。
静岡県に婿養子に行った山中氏は肺の末期がんで、最後はせめて生まれ育った信州の山々を見ながら過ごしたいと佐久市の病院を訪れる。
山中氏は抗がん剤の治療を望まず、ただ、「楽にしてほしい」と願っている。↓ pic.twitter.com/ABhgqyYsmO
末期ガンで、静岡に婿養子に行ったけれど、生まれ育った佐久市で最期を迎えたいと願う山中さんと、そんな彼を支えることになった主治医である主人公との心の交流と、死を迎える患者たちを看取って、心身ともに疲弊した主人公の再生の物語。
77 RUN!3films②
監督ふたりを迎えたトークショーがあったので、通算3回目。
何回観ても面白い。
78 日本人の忘れもの フィリピンと中国の残留孤児
#日本人の忘れもの
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 17, 2020
フィリピンの在留邦人と中国残留邦人、第二次世界大戦の後に国家に見放されてしまったひとたちの今を伝えるドキュメンタリー。
そもそも、戦前、フィリピンに3万人を擁する豊かな日本人の移民社会があった事すらこの映画を見るまで知らなかった。中国在留邦人の事は知っていたの↓ pic.twitter.com/KWvkVZFrqT
中国残留孤児のことは知っていたが、戦前のフィリピンにこんな大きな日本人のコミュニティがあり、多くの彼らの子どもたちがフィリピンに残されていたことを初めて知る。
生きるために山奥に逃れるしかなかった彼らも、80歳を過ぎている。日本人の血を持ちながら、日本人として認めて貰えない彼らが日本人としての国籍を手に入れることが叶うのか。
一日でも早く願いが叶うことを祈るばかり。
79 追龍
#追龍
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 19, 2020
久々の香港映画。
アンディ・ラウとドニー・イェンなんか、わたし得以外の何物でもない。(要は男前が好き)
1960年代の英国領時代の香港の警察と裏社会の癒着を背景に、ふたりの男の30余年にわたる友情を、実話をもとに描いた作品。
日銭を稼ぐために仲間たちと喧嘩に加わるホウと、警察の↓ pic.twitter.com/t38BdwPLsE
久々の香港映画。アンディ・ラウとドニー・イェンのイケメン二人の男同志の友情を1960年代の香港を舞台に描いた物語。
昔の香港は裏社会と警察の癒着が半端なかったんだなあという歴史を知る。
香港のアクションものは好き。
80 沖縄戦
#沖縄戦
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 21, 2020
初日に観てきた。思うところはいろいろあるけれど、まだうまく言語化出来ない。勢いで書くべきか、一考して書くべきか。それすら悩ましい状況であることだけ先に書いておこう。沖縄県の戦死者のうちの3/4が住民だったという数字が地上戦の恐ろしさを物語っている。#2020年に観た映画 80本目 pic.twitter.com/KHC5cEat9X
第二次世界大戦で唯一の日本の地上戦が繰り広げられた沖縄での戦争にまつわるドキュメンタリー。
わたしもあまり知らなかったが、沖縄県の戦死者のうち3/4が住民だったという事実。
そして、おなじ防空壕(ガマ)でも、全員が死亡したガマと、そうでないガマがある。
日本軍がいたガマは、アメリカ軍の再三の投降のススメにも、投降したら殺される、と応じず、結局自決。もうひとつのガマは、投降してほぼ全員が助かったという。
事実ひとつひとつを取っても、いろいろと考えてしまう。
81 チア・アップ!
#チアアップ
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 21, 2020
平均年齢72歳、経験者ほぼゼロのメンバーがチアリーディングのチームを作った。この振りだけでも、「無理でしょ?」となるのだけれど、ところが、彼女たちは夢を諦めない。いろんな手を使って、練習を続けてリベンジを果たそうともがく姿は、わたしたちの希望だ!!
ダイアン・キートン↓ pic.twitter.com/wBvNha1xi4
めちゃくちゃ元気が出る映画。
平均年齢70歳のチアチームが巻き起こす騒動を描きつつも、人生の最期に何をするか、ということを考えてしまう映画。そして、おそらくその決断をめちゃくちゃ後押ししてくれる。
主人公の潔さ、わたしも遺骨を花火と打ち上げたい。
82 はちどり
#はちどり
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 21, 2020
1994年の韓国が舞台。
14歳、中学二年生という思春期の真っ只中で、家族や友人との関係、自分の将来に何となく希望が持てない主人公が、ひとりの大人との出会いと別れを通して少しずつ精神的に成長していく姿を描いた作品。
この時期特有の不安定な感じ、自分では全く意識してないところ↓ pic.twitter.com/6ltq1WybsS
多感な14歳の揺れる心。
団地に住む普通の中学生ウニの目を通して、家族との軋轢や学校生活への無力感、大人に対する期待感の薄さ、友情や恋愛の脆さを淡々と描きつつも、自分を見てくれるひとりの大人との出会いがもたらす彼女自身の変化。
彼女はどんな大人になったのだろう。
83 ギヴン
#ギヴン #キヅナツキ 先生のBL漫画が原作のアニメ版。舞台は、バンド、「シーズンズ」。ギターで天才肌の高校生、立夏はある日、昼寝場所でギターを抱えた真冬と出逢う。真冬は弦の切れたギターの修理を立夏に頼んだことから、二人の物語が動き出し、ギターの持ち主である↓https://t.co/igJHqe1tUq
— きゅうちゃん ≡ 📪 9/25 thetelephones 横浜1000 (@kyu_chan_ebicha) August 28, 2020
ノイタミナ枠初のBL作品の映画化。
原作はキヅナツキの漫画。わたしの好きな作家さん。
TVシリーズでは立夏と真冬の高校生組の恋愛までが描かれ、映画では秋彦と春樹の大人組の拗らせた恋愛が描かれる。
絵の綺麗さもさることながら、バンドの音、画の躍動感が良い。真冬を演じる矢野さんの歌声がまた良き。
8月は16本。うち1本は2回観た。
別府ブルーバード劇場の作品を中心に観た月だった。