なぜ母の日ができたの?
母の日は、毎年5月の第2日曜日となっていますね。今年2022年の母の日は、本日5月8日です。
皆さんは、お母さんとどんな日曜日を過ごしますか?
母の日の由来
母の日の起源については諸説あります。
ギリシャ時代に行われていた“神々の母”といわれる女性の神様"レア"をたたえる祭り。
17世紀頃のイギリスでキリスト教の行事である復活祭の40日前の日曜日を「mother's Sunday」として出稼ぎ労働者を里帰りさせ、母親と過ごす日にした。
アメリカで1905年5月9日に亡くなった社会運動家の母親を追悼しようと、娘が教会で白いカーネーションを配ったことが共感を呼び、1914年には5月の第2日曜日が母の日に制定され国民の祝日となった。
どの説もとても素敵な由来なのですが、現在の母の日との繋がりが色濃いのは、社会運動を献身的に行なっていた母親を追悼したエピソードなのではないかと思います。
母の日は、平和を願う日
母の日といえば、”母親に日頃の感謝を伝える日”というのが一般的だと思います。もちろん、母の日は、いつも家族のために尽くしてくれるお母さんを労う日でもあるのですが、起源を辿ると、実は、"平和を願う母親たちの社会運動の記念日"でもあるのです。
母の日の起源の一つに、"アメリカのアンナ・ジャーヴィスという女性が、自分を苦労して育ててくれた母親の命日に追悼の意を表し、フィラデルフィアの教会で「亡き母をしのぶ」という花言葉の白いカーネーションを霊前にたくさんたむけ、母親を偲んだ"というエピソードがあります。
アンナの母親は、1858年に「Mothers' Day Work Club」を結成し、病気で苦しんでいる人たちを助けるために募金活動を行なったり、病気予防のための食品検査を実施するなど、色々な活動をしていました。南北戦争の時も「Mother's Friendship Day(母の友情の日)」というイベントを立ち上げ、南北双方の兵士や地域の人々を招き、お互いに敵意を持つことを止める活動を展開し、平和を願って献身的に働いた人なのです。そんな彼女は10人のうち、8人もの子供を戦争や病気で失っていました。また、奴隷制度の廃止、女性労働者の環境改善、子供の保護、公衆衛生、社会保障など、色々な問題について多くの人に社会運動を呼びかけ活動した人でもあります。
女性の社会的地位が弱い時代だったので、こうした母親としての社会活動は大変意義のあるものでした。
そんな女性の活動が活発化してきた時期だったからこそ、ミセス・ジャービスが亡くなった際に娘のアンナによって配られた白いカーネーションが取り上げられたのです。アンナはその後、すべての母親の社会に対する貢献を讃えて「母の日」を祝日にする活動を行い、1914年、当時のアメリカ大統領ウィルソンが アンナの母が亡くなった5月の第2日曜日を母の日と制定し、国民の祝日としたのです。
母の日は、お母さんに感謝の気持ちを伝えるだけではなく、家族、地域、国、世界の平和についても考える良い機会なのです。
みんなが当たり前に平和な日々を送れる日々に感謝すると共に、世界平和を願う日にしましょう。