Sardegna州の特徴とI.G.P.(I.G.T.)一覧
サルディーニャ州の概要
サルディーニャ州とは、イタリア共和国の州のひとつ。
地中海に位置するサルディーニャ島と周辺の島を含めて、サルディーニャ州となっている。
サルディーニャ州とイタリア本土では、歴史・文化・地理などの差異が大きいことから、イタリア共和国に5つある特別自治州のひとつになっている。
州都はカリアリ
面積は約24,090k㎡
人口は約165万人
8つの県とその下には377のコムーネがある。
地理的特徴
サルディーニャ島は、イタリア半島の西側の海『ティレニア海』に位置する島である。地中海では、シチリア島に次いで2番目に大きな島となる。
すぐ北側には、フランス領のコルシカ島があり、海を挟んで真西にスペイン領のバレアレス諸島がある。
島の構成として、丘陵地帯と山岳地帯を合わせると8割を超えてしまい、平野部は2割に満たない。
7割弱ある丘陵地帯も、岩が多く農業にはあまり適していない。
気候
気候は、温暖な地中海性気候に属する。
地中海性気候は夏の強い日差しと乾燥、冬の降雨が特徴となる。
サルディーニャ島の気候は、春と秋は暖かく、夏は暑い、冬は穏やかである。
近年、干ばつが続いている。
島全体に海由来の強い風が吹く。これが夏野暑さを和らげる。
土壌
サルディーニャ島の起源は、火山が隆起したことに起因している。
そのため、土壌は地球の深部で形成された深成岩土壌の『花崗岩』や『玄武岩』が多い。
また、海底から隆起したことに起因する海生生物起源の『石灰岩』、そして石灰岩が強い日差しにと乾燥により風化した『テラロッサ』も広く分布している。
上記の土壌は全て水捌けの良い土壌となる。
文化
サルディーニャ島の中でも、いくつかの言語が飛び交っている。
サルディーニャ、またはその方言。コルシカ語、イタリア語など様々。
ヌラーギ遺跡など歴史的にも、同時の文化がある。
神秘的な文化も多く、体長3メートルを超す巨人がいたという説もある。
ワインの特徴
サルディーニャ州のワインのキーワードは『誇り高き孤立』
サルディーニャ州は、交易などに消極的でした。そのため、文化・経済的にイタリアの他の州に遅れを取っていた。
しかしイタリア全土でワインの近代化と国際品種ブーム(イタリアワインルネッサンス)が起った際も、土着品種と独自性を貫きました。
その後、現在の伝統的なワインブームの到来で注目を集めだしました。
食文化
サルディーニャ料理は、イタリアだけでなくアラブや北アフリカなどの影響を受けている。
2010年にユネスコの無形文化遺産に指定された「地中海の食文化」の一部を構成する。
地中海性気候と土壌の特性に合わせて、乾燥に強いオリーブやブドウなどの果物、柑橘類などが多く栽培している。海に囲まれているが肉の消費も多く、羊の牧畜が広く行われている。
サルディーニャという名前が、いわし(サーディン)の語源となった。
有名な食材は『ボッタルガ』。魚の卵巣の加工品である。
日本のカラスミはボラを使用するが、ボッタルガはマグロやタラなども使用する。
羊のミルクを使用したペコリーノチーズなども有名。
サルデーニャ島のユニークなチーズとして、蛆虫入りのチーズ。
チーズバエの幼虫の働きでペコリーノの発酵をすすめたカース・マルツゥがある。
I.G.P.(I.G.T.)とは
2010年5月より施行されているイタリアの新しいワインの法律により管理されている品質分類。
分類としては、地理的表示付きワインのひとつで、フランスの『Vin de Pays』ドイツの『Landwein』と同じ分類となる。
I.G.P.を日本語に翻訳すると『地理的表示保護』となる。
ラベル表記の際には、I.G.P.(I.G.T.)名とブドウ品種など他の記載が伴う場合がある。
ブドウ品種名の表示には、ブドウの使用量の規定などがある。
単一品種名の表記の場合、基本的には使用量の85%以上を使用すると記載できる。
ただしI.G.P.(I.G.T.)によって詳細の規定が異なり、生産は許可されているが品種表示は不可指定されている品種などもある。
I.G.P.(I.G.T.)の主なルールとしては
・生産地に起因する品質や名声、特徴がある。
・指定された産地内で栽培されたブドウを85%以上使用する。
・生産は指定された産地内で行う。
・原料はヴィティス・ヴィニフェラ種とその交配品種を使用する。
D.O.P.(D.O.C.G./D.O.C.)と比較すると大きめの生産地域と制限の少ない生産規制を特徴としている。
サルディーニャ州のI.G.P.(I.G.T.)一覧(15)
Barbagia
Colli del Limbara
Isola dei Nuraghi
Marmilla
Nurra
Ogliastra
Parteolla
Planargia
Provincia di Nuoro
Romangia
Sibiola
Tharros
Trexenta
Valle del Tirso
Valli di Porto Pino
参考サイト
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?