同じ星の人|2020.10.23 日記
岡村隆史が結婚するニュース、臨場感のあるラジオ音源と、勢いを出しきれないコマ割りのラジオブース写真、矢部っちの爆笑に既視感を覚える。あれだ、「オー!マイキー」。
オー!マイキーは大体「hahahahaha!」で終わるから、私も画面のこちらでハハハと笑う。そういえば最近大好きな「紙うさぎロペ」も、どうでもいい話をして必ず最後は「ハハハ」で終わる。どうでもいい話をして笑う、ただそれだけ、って尊いな。
最近、私にも、どうでもいい話をしてハハハと笑うだけの仲良しさんがいる。「コミュ障の先輩」こと、ケイさん。
ありがたいことに友人と呼べる人は何人かいる私。それぞれ皆大好きだけどケイさんは異質だ。波長が合うのか、同じ星から来たのか、「トモダチ…地球にイタ…」という気持ちになっている。
ケイさんは、かれこれ5年一緒に働いている職場の先輩。と言っても、係が違うし、職務上の接点も少ないし、今は亡き(異動した)同期ぐるみでたまに仲良くしていた、遠いけどちょっと近い先輩。仲良しの同期が仲良くしてる先輩、くらい。
私が休職する日にちょうど喫煙所で二人きりになって、休職することにしたって伝えたんだ。飾らない言葉で静かに励ましてくれて、だから、復職するって決まった日にラインで連絡した。
ケイさんが私にとって唯一無二の「ケイさん」になったのは多分その頃だ。
それからというもの、どちらからともなく毎日ラインしたりしてなかったりする。連絡不精な私の人生初体験。ケイさんと為すなんて思ってもみなかった。
「何も用事がないのに頻繁に連絡取り合ってる友人たち、何をそんなにやりとりするんだろう」とずっと思っていたし、私にはそういう友人がいないから「私は誰とも親密になれないんだな」と定期的にしょげていたけれど、そういうことではないらしい。
ライン以外のケイさんとの繋がりは、昼休みの喫煙所くらい。しかも一緒に喫煙所に行くわけでもない。毎日私が先に煙草を吸ってるとケイさんが来て、そのまま一緒にコンビニに行く。決して「一緒に煙草吸い行こう」とは言えないコミュ障の私が「今日も偶然会えましたね」的な遭遇を毎日繰り返している。でも、多分コミュ障のケイさんも毎日偶然私に会うように動いてる。
コミュ障同士のやりとり、不器用すぎてもはや愛おしい。
今朝、私が体調を崩して遅刻するからあとで職場で会いましょうとケイさんにラインしたら『コミュ障だから、あっいると思うだけだけどね』と返事が来た。「あっいると思うだけ」。めっちゃ分かる〜〜となったし、たしかに会ったところで会話はないのだけど、「あっいる」と思うことに私は日々救われている。
ケイさんと話したところで、会話にオチも意味もなく、ただただどうでもいい日常を、ふわふわと話す。「ふくろうとミミズクの違い」だとか、「郵便番号いつまでたっても間違える」とか、今日見た夢の話とか、道行くおじいちゃんを観察したりだとか。なんでもない話をして、別に求められてもいない返事をして、あちらも好き勝手言って、それが当たり前の世界、尊い。
とにかく「同じ星の人、地球にイタ…トモダチ…」という感覚に勝るものはない。私が少数民族なのか、民族特性的に積極的に関わりを作ろうとしないのか、アラサー人生におけるサンプル数が圧倒的に少なすぎる(彼、妹、ケイさん、計3人)のだけど、私でもこんな感覚を持てるのだなんて、なんだかやっぱり嬉しいな。