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日本に来ている外国人旅行者のパターン5つを解説してみるよ

こんにちは。

「外国人がなぜここに観光に来ているんだろ?」と思ったことはありませんか?

私、今年はずいぶん旅行しましたが、国内は、東京、松本、大分、福岡、熊本、京都、大阪、愛知、岡山、香川(直島)へ行きました。

うち東京、京都、大阪ではマレーシア人やシンガポール人と一緒に旅行し、大分、熊本、名古屋、岡山、香川(直島)は、ゲストハウスに泊まったりして、インバウンドの観光客と話してみました。

また、私はもともと、マレーシアでインバウンド招致の仕事をやっておりました。そして気づいたのは、
「情報の取り方によって、人の行き場所が変わるんだな」
ということです。

今、見えているところからざっくり紹介します。

5つのパターンがあると思う

非常に雑ですが、日本旅行にはいくつかのパターンがあるなーと思いました。

1 伝統的な団体旅行


マレーシアでもイスラムの方々は、日本でハラルの食べ物を探すのが面倒なので、ツアーの人気が高かったです。2019年当時は、観光庁の「訪日外国人消費動向調査(2019 年)」によると、 観光目的の訪日マレーシア人の旅行形態は、個人旅行が 81.9%、団体旅行が 18.1%です。

また、インセンティブ旅行というのがあります。インセンティブ旅行とは、会社などが成績優秀な従業員を対象に「ご褒美」として行う旅行で、マレーシアでは一般的。年末になると「インセンティブ旅行で韓国行ったよ!」みたいな報告が、不動産や金融をやっている友人のFacebookやインスタのポストに上がったりします。

保険会社、銀行、通信、ネットワークビジネス(連鎖販売 取引)、自動車関連など、様々な業種の企業がインセンティ ブ旅行を行っています。

2 観光地巡回型(ツアー)

初めて来る人にはこのパターンが多いのかな? とりあえず、東京・大阪・富士山、みたいないわゆる観光地、「ゴールデンルート」を回るパターンです。
中には、最初からツアーに申し込むパターンもあります。
ただ、どの国に行っても有名観光地は人が多すぎる傾向にあるので、これがあまり増えると観光が公害になります。

そこで、これ以外の方法を模索する必要があるのですが……。

3 観光地巡回型(フリー&イージー)

一方で、若者に人気なのがフリー&イージーと呼ばれる自由型の旅行です。
例えば、先日京都・大阪を旅していたシンガポール人家族は、新幹線のチケットと宿をKlook(香港)で予約し、「Get Your Guite」とかで現地ツアーを申し込む、みたいなパターンで旅行していました。

その家族はほかに、大阪では住吉大社とか水族館なんかに行ってました。

いきたい場所は、インスタで友人があげてた写真の場所だったり、「Reddit」で調べた場所だったり、いろいろです。

私自身も、アゼルバイジャンに初めて行ったときは、飛行機は自力で予約し、宿をAgoda(シンガポールの会社)で、現地では現地ガイドを「Get Your Guite」を使いました。ほんと便利。

ーーー
以下はリピーターになると増えていくパターンです。

4 聖地巡礼型


マレーシア人友人が今年、グループで熊野古道を歩いてましたが、彼女は以前スペインの 世界遺産である、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路も歩いていて。

熊野古道とサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路では、協力して「デュアル・ピルグリム」というのを作っているみたいなんですよね。

「熊野古道とサンティアゴ・デ・コンポステーラの道の両方の巡礼を達成すれば、「二つの道の巡礼者」限定ピンバッジを贈呈いたします」

https://www.tb-kumano.jp/kumano-kodo/dual-pilgrim/
友人がもらった証明書


そのほかにも中山道とか、四国のお遍路とかマニアックに旅している人々がいます。あと「しまなみ海道」とかも、大々的にマレーシアで宣伝してるのを見かけました。

さらにマニアックになると、熊本県の高森町にある上色見熊野座神社には、タイ人やベトナム人が観光バスで乗り付けていて、何事かと思いました。

聞いたら、「蛍火の森」など、アニメの聖地なんだそうです。

岡山県の宇野から直島に行く船には、欧米人が多かったです。

安藤忠雄の建築だけ見て回る旅をしていたドイツ人、アートの島だけ見て回っていたスペイン人やスイス人(直島など)みたいな人たちにも会いました。

私もシューマンの家を巡ってたのですが、韓国人の大学教授が同じパターンでドイツを旅行してました。

5 どれでもない面白型

大分の別府では、世界一周旅行中というドイツ人と会いました。
彼はできるだけ安い宿を泊まり歩きながら、世界をめぐっている旅の途中でした。彼の目的は、ホステルで人と出会うことにもあったようですが、すでに100人くらいとインスタのアドレス交換した、と言ってました。

マレーシアでは、現地でお手伝いをしながら滞在するサイト(Workaway)で、犬の世話をしながら旅しているというオーストラリア人と出会いました。こういうのも面白いですよね。

***

で、オーバーツーリズムを避けるためには、できるだけ、後半にある自由系の旅行をしてもらうのがいいんだろうけれども、問題になるのが、公共交通が不便な地方へ旅行するときの「足」がないことかな……。

タクシーは高いし使いにくいし、バスはさらにわかりにくいんですよね。また、GrabやUberのようなシステムがないので、結局、観光バスをチャーターするとか、レンタカーを借りて運転するとか、そんな感じになってしまうと思います。

ここをもう少しなんとかすると、オーバーツーリズムも解消されるのかなーと思いました。

それではまた。

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