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オランダの先生に聞く「教育に一番大切なもの」


こんにちは!

私はマレーシアの教育事情の現場を見ていますが、何度も書いてる通り、英国式・米国式・IB、オーストラリアと、方向性はほぼ似通ってます。

最近では、他国の方と交流することも増えています。
昨年はタイやシンガポールのエージェントさんがマレーシアに来て、意見の交換をしました。
また、フィリピンで教育エージェントとして活動する方とも会いました。
実は国による小さな違いはあるのですが、大体どこもマレーシアと大差ないイメージです。

細かい違いとは、

・タイはインターのハードルは若干上がりますが、名門インターが多い
・フィリピンは国を挙げて理数系教育を頑張ってきていて、理数系専門の高校がある
・シンガポールではIBが非常に強く、学費は高いがマレーシアからも多くの生徒を集めてる

みたいな傾向です。

オランダの教育事情

尊敬する知り合いに、藤村正憲さんがいます。
もともと、ジョホール・バルのマルボロカレッジにお子さんを通わせていて、東洋経済で取材させてもらったのです。

その後、お子さんの興味が変わり、オランダに居住を移され、海外の教育について発信されてます。

オランダはちょっとマレーシアと似ています。小さい国で、複数語を理解する国民が多いです。
そして教育はなかなか面白く、学校ごとに校長先生の権限が割と強く、それぞれが個性のある学校を作っているのだそう。イエナ・プランが有名ですが、それはあくまで教育の一つの形でしかないそうです。

彼が、オランダのアムステルダムの小学校、それも等身大の小学校を視察したときのことをFacebookに書いてたのです。これがとても興味深かった。許可をいただき、転載します。

教育に一番大事なものとは?

今回の視察した小学校で教育に一番大切なものは?と校長先生や先生方に個別でお聞きしました。
すると全員の答えが同じでした。
なんだと思いますか?

これは非常に興味深いです。

一番大切なものは、自分の考えを正しく伝える言語能力、表現能力であるとのことでした。
自分の考えを正しく伝える能力さえあれば、どんな国でもどんな環境でも不利益なく生きていけるからです。
たしかに日々の生活でも表現がうまくないために誤解が生じたり予期せぬ方向に物事が進んでしまうことがあります。
不用意な一言で全てを失うこともあります。

これ、マレーシアのインターナショナル・スクールでもおそらく同様で、先日もある校長先生が同じことを言っていました。
先日もこのnoteを書いたのですが、言語能力が必要だと考えるのは、オランダでも同様なのですね。


国語でも算数でも体育でも全ての授業で言語能力、表現能力を大切にしています。
だから、先生は丁寧に説明するし、生徒が発言しやすい環境を作るし、生徒も安心して表現できます。
学校や先生への批判も丁寧に対応します。
正しい言語能力、表現能力を手に入れるための訓練だからです。
頭ごなしに怒るようなことをしませんし、同時に子どもたちに感情のコントロールの大切さも伝えています。

日本でこれが難しいのは「上下関係」が厳しいからかもしれません。「上の人のいっていることが正しい」「先生は絶対」と言う空気がある場所では、言語能力や表現能力は育たないです。

討論に慣れているからプレゼンが上手いと海外の教育について語られることがあります。
私は技術論ではないのだよなと少し違和感がありました。
しかし、今回の視察で一つの気づきを得ました。
生きていくために言語能力や表現能力が大切だから、子どもたちが意見を言える環境を作っているのです。
子どもたちが幸せに生きていくために全力で話し合える環境を作っています。

これも、マレーシアの先生方がよくお話しされることと、実に共通しています。

子供たちの心を開くコツとは?


さて、先の藤村さんのオランダ視察の話に戻ります。

そして最後に子どもたちが心を開いて表現してくれるためのコツを教えてくれました。
それは等身大の先生の姿を見せることです。
先生も間違えることもあります。
それを隠すのではなく間違いを認め、人は間違えるのだと伝えることだそうです。
そして、間違いから何を学ぶかを伝えることで、子どもたちは失敗を恐れず表現できるようになるとのことでした。

これ、家庭でも応用できると思います。
親が失敗したり、駄目な部分を見せることです。まあ、私は隠せないほどダメなので、割とバレバレなのではありますが、「完璧な親」になっちゃってる方は、少し肩の力を抜くと良いかもです。

今回は、私と言うより、完全に藤村さんの紹介となりましたが、彼が書いてること、いつも共感しています

何かのヒントになれば幸いです。
それでは、また!

ーー以下は宣伝

こちらは藤村さんの本です。私の本もよろしくお願いします。

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