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世界が恐ろしいスピードで変化している件

東南アジアで物事が変化するスピードは早いです。
マレーシアの生活は、パンデミックを経て、大きく変化しました。

Voicyで「日本と同じ時間軸で世界を見たら恥をかいた」という放送を聞いたのです。

バングラディッシュやフィリピンが変化していて、「貧困でスラムばかりでは」と思っていたらそうでもなかった、みたいな思い込みの話です。

確かにそうだなーと思いました。

パンデミックの直前、日本へのインバウンド(観光)の現場で、観光業の方と話すと「マレーシアの日本ブームはもう終わり。これからはフィリピンとバングラディッシュ」と言われていました。

アジアの中ではとにかくフィリピンの訪日観光の伸びが凄い。
ほぼマレーシアを超える消費額まで増えてきているのです。

この図版を見てもらったらわかります。

出典 やまとごころ.jp


最近、大学院で学びましたが、世界中で識字率がこの10年、かなり上がっています。
2019年、フィリピンの識字率は大人で91.6パーセント。

「ファクトフルネス」にもありましたが、時代は大きく変わっていきます。

「貧困はないですか」と探して回る人々の情報が出回る

インターネットの世界は、新しいように見えて、昔、誰かが発信した情報が増幅されがちです。

マスコミやNPOの人たちは、アジアに「貧困救済」を目指してくることがあります。

マレーシアにも、「貧しい地域を絵にしたいので案内してほしい。水が買えなくて、盗んでる人がいると聞きました」と言ってやってくるメディアの方がいました。
「そんなの聞いたことありませんよ、と言っても、信じてくれないのです」と撮影コーディネーターの人が嘆いていました。

だから、そういう地域をわざわざ探していく。
すると、その地域が日本語化されてクローズアップされる。
思い込みが強化される。

でも、そういう場所もあるけど、そうじゃない場所もあるってことです。

逆も同じで、日本に観光に行く人は、観光地でピカピカな場所ばかり見るのです。
実際に日本に住んでみて、裏通りなんかに「あれ、意外にゴミが落ちててびっくり」みたいに言ったりします。
反対に、日本でも貧困の場所だけをクローズアップしようと思ったらできてしまう。

時間軸だけじゃなくて、場所や人の種類でも異なる

しかし、自分もよくこの罠にハマってます。

私が見ている日本は古い東京だけなんですね。
また、最近、地方に住む方とお話ししたところ、東京とは見ている世界が全然違うことがわかりました。

「日本」だと思い込んでいたのは、東京からの狭い視野だった。

これを避けるには、自分でできるだけ頭を空っぽにして(偏見を少なくして)あちこちに満遍なく出かけるしかない。あとは、できるだけいろんな地方に住んでいる人に話を聞く。

20代の女性にだけ話を聞いている人と、50代の男性に囲まれている人では情報が違う。

これが難しいんです。人間は思い込みに囚われて行動するし、行動力には時間的・予算的な限界があるから。

だから読む側、情報を受け取る側は単純な「一般化」をできるだけ注意して遅らせたらいいのかな、と。

「うん、そういう情報もあるだろうけど、待てよ、それだけじゃないかもな」と。

発信側は、読者に「これが全てじゃないよ」というのが一つの方法かなと思います。

それではまた。

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