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そもそも「インクルーシブ」と国連がうるさいのは、なんでなのか? 日本みたいな分離型じゃなぜダメなの? という疑問に答えてみる(7000字超の長文です)

先日、日本の教育現場の「インクルーシブ」の定義がそもそもおかしいよ? と国連から言われたというお話をしました。
では、そもそもなぜ、わざわざ、インクルーシブ教育をしなければいけないのか?

これ、疑問ですよね?
日本の現場の方と話していて、「インクルーシブ教育は障害のある生徒には有益だが、健常な生徒には不都合だ、迷惑だ」という考えが根強いと思うのですよね。

でもね、私の大学院、例えば、課題がこんな感じです。

今週学んだ戦略/学習テクニックを1つ選び、インクルーシブな環境における多様な生徒のためのコンテンツの計画および/または授業の準備にどのように適用できるかを説明してください。 戦略/指導テクニックを、少なくとも以下のうち2つに適用できるかについて簡単に説明してください。

コンテンツ、プロセス、成果物
グループ分け、環境

University of the People課題より

つまりうちの大学では、「インクルーシブに私は反対です」とか言ってたら、課題がほぼ、できません。

でもなんで???

もちろん、読者の皆さんには、国連や国際バカロレアのやり方に反対の方もいるでしょう。

これは自由や平等を重んじる「西側的」的なやり方であり、ロシアや中国、北朝鮮では違うという意見もまたあると思います(私の海外の友人にはそういう人たちもまたいます)。

だから、日本も違ってていいのだ、と。

しかし、まずはしのごのいわず、学んだことを共有させてください。

なんでわざわざ「インクルージョン」なのか?

答えから言うと、「そのことが全員にとってメリットがあるという『エビデンス』が多いから」みたいです。

にわかには信じられないかもしれませんが……。
私も大学院でレポート書いててあまりの差に頭が狂いそうになります。はい。

なので、大学で課題読書として出されたいくつかの「エビデンス」を皆さんと共有させてください。

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