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なぜ「トップ大学」に国際バカロレア入試がいまいち浸透しないのか

本日は教育関係の長文です。関係ない人ごめんなさい。

いまだに「国際バカロレアで憧れのトップ大学に」みたいな言説をたまに見かけますが、改めて書いておきます。

過酷な勉強で知られるIBですが、何度か書いているように、IBの生徒が途中で辞めてしまうケースがけっこうあります。
理由は「大学受験への近道ではないから」です。気づいた学生が他のコースに移っていくのです。

日米のトップ大学ではIBを認めているか?

まず、日本の大学、IBで入試できる大学(学部)は一部だと思った方がいいです。多くの大学で学部が限られていたり、日本国内のIBが認められなかったり、「一般学生と同じ試験」が必要だったりです。

以下は2020年の記事ですが、今も大して変わっていません。

IB入試で受験できる大学や学部は限られる

IB入試はIB生にとって非常にありがたい入試制度ですが、全ての大学で設置されているわけではありません。国立大学では筑波大学や岡山大学、私立大学では慶應大学や上智大学などがIB入試を設けています。しかし、慶應大学は法学部のみの実施であるなど、IB入試があっても必ずしも自分の入学したい学部に受験できるとも限らないので注意が必要です。

まだまだ、文科省がプッシュしている割に、IBは大学のアドミッション側に知られてません。

以下はIBコンソーシアムの国際バカロレアを活用した大学入学者選抜例一覧(2022年3月時点)

https://ibconsortium.mext.go.jp/ib-japan/admissions-policy/

日本の「トップ大学」は本当にIB資格を認めているのか?

トップ大学の今年の要項を詳しく見ていきます。

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