
デビッド・ボウイが東洋文化の師に仰いだキッド 『北京物語』を“愛読書”に挙げる ボウイの秘密#6
世界のセレブも集ったという京都・九条山のディヴィッド・キッド邸「桃源洞」。神秘の館にデビッド・ボウイをいざなかったものとは何だったのか。(THE KYOTOライター/京都新聞文化部編集委員・樺山聡)
「『北京物語』がボウイとキッドをつなぐきっかけだった」。NHKの元ディレクター、波田野紘一郎さんが振り返る。知り合いを通じてキッドと交流した波田野さんは、イメージ映像の撮影で「桃源洞」を何度か訪れたことがあった。
「『ニューヨーカー』に連載された『北京物語』は、行き過ぎた西洋文明とは異なる東洋文化を、西洋人がどのように受容するかというのがテーマだった。そこにボウイが感動し、1973年の初来日時からキッドさんの元に通って交友を結んだ」
ここから先は
874字
/
1画像
¥ 200
