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日帰りできる!瀬戸内国際芸術祭(京都 ― 高見島)

こんにちは。
広報グループUです。

秋がきました。
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、みなさんの秋は何ですか?
実は今年の秋は、3年に1度の秋。瀬戸内国際芸術祭の秋です。

瀬戸内国際芸術祭とは、直島、豊島、小豆島など、瀬戸内海に浮かぶ12の島と2つの港を舞台に開催される現代アートの祭典です。

海を渡って美術を見に行くなんて、すてきでしょ。

そんな地方芸術祭の代表格でもある「瀬戸内国際芸術祭」に、京都精華大学はなんと2013年から関わっているんです。今年で9年越しの4回目。
12個あるうちの1つの島、「高見島」。この島には、京都精華大学の教員、卒業生、在学生が作品を出展しています。

高見島はどこかというと、瀬戸大橋の西側です。

水色のところ

地図を見ても、関西からの距離感が分からない…という人もいることでしょう。実は早起きすれば京都からでも日帰りができるんです!
このブログでは、そんなハードな旅でも楽しめる人に向けて、日帰りコースを紹介したいと思います。

※ 記事内の路線や船の時刻は2022年9月30日時点、平日の運行情報です。変更等あるかもしれませんのでご訪問される際にはお調べください。

まずはAM05:21 京都駅発のJRと新幹線を乗り継いで岡山まで。朝早いけどがんばって!
07:02に岡山に到着
07:22 岡山発のJR特急しおかぜ1号・松山行に乗ります。

多度津駅。既に「随分遠くまでやってきた…」の気分

08:08に多度津駅で下車しましょう。そこから港に向かいます。
駅を降りたら左手にシャトルバス乗り場があり、08:30が始発です。
私は歩いて港に向かうことにしました。道なり20メートルおきくらいで、芸術祭の青いのぼりが立っているので分かりやすい!
港までの道中、朝6:00から開いているうどん屋さん(こがね製麺所)もあります。

刀傷が残る家屋など歴史的な建造物もあり、歩いても楽しいです

ここからは船です! 船の数は少ないのでご注意。
09:05多度津港発に乗りましょう。片道約25分、500円です。

いざ出航。船が見えなくなるまで手を振り続けてくれる芸術祭ボランティアのみなさんに胸が熱くなります。

深い青色が美しい瀬戸内海を眺めていると、あっという間に可愛い形の高見島が見えてきます。

到着です~!
時間は09:30。京都駅を05:21に出発して、約4時間で到着しました。

こうして辿り着いた高見島。
かつては、蚊取り線香の原料となる「除虫菊」の生産で栄えたそうですが、今は島民30人弱の小さな島です。急斜面につくられた集落は、あちこちの家が廃墟となって残っています。
京都精華大学の教員、卒業生、在学生のアーティストたちは、そんな廃墟を何カ月にも渡って修復して、展示会場としているのです。

看板を頼りに曲がりくねった細い坂道を上って、作品が展示されているおうちを探します。
ここからは写真で作品をご紹介。

山下茜里さん(芸術学部テキスタイルコース 卒業/芸術研究科博士前期課程芸術専攻 修了)
村田のぞみさん(芸術学部テキスタイルコース 卒業/芸術研究科博士前期課程芸術専攻 修了)
中島伽耶子さん(美術学部洋画コース 卒業)
Eri Hayashiさん(芸術学部洋画コース 卒業)
竹腰耕平さん(芸術学部立体造形コース 卒業/芸術研究科博士前期課程芸術専攻 修了)
藤野裕美子さん(芸術学部日本画コース 卒業/芸術研究科博士前期課程芸術専攻 修了)
鈴木健太郎さん(芸術学部日本画コース 卒業/芸術研究科博士前期課程芸術専攻 修了)
小枝繁昭先生(芸術学部洋画専攻 非常勤講師)
西山美なコ先生(芸術学部立体造形専攻 非常勤講師)

こんなふうに、家によって全く異なる作品が繰り広げられています。どれも外見からは全く想像できないので、扉を開けて毎回びっくり。

そして今回、唯一在学生として出展しているのが、大学院生の鐵羅 佑さん。

鐵羅 佑さん(芸術学部立体造形専攻 卒業/芸術研究科前期課程芸術専攻 在学生)

家屋の一部が腐り落ちてしまったところに、薄い鉄板を何百枚も組み合わせて、新たな空間を構築されました。家のなかをぐるっと通って辿り着くこの空間。隙間から差し込む光をいつまでも眺めていられます。

ちなみに鐵羅さんは、学部の卒業制作で10メートルを超える鉄のオオサンショウウオを制作していました。

2020年度京都精華大学展での作品

一軒一軒、ゆっくり見ていくとあっという間にお昼の時間。
ちなみに、高見島にはコンビニや自動販売機はありません。多度津駅にはコンビニ(セブンイレブン)があるので、そこで飲み物を買っておきましょう。お昼ごはんは持参しても良いですが、私は島内にあるカフェ「海のテラス」で食べました。

このカフェは建築家の野村正人さんの作品。海を眺めながらのんびりできます。

高真島の集落は、どの家からも海が眺められるように設計されているそう

おなかがいっぱいになったら、ギャラリーショップに行ってみます。このスペースは、今年初めてできた場所。

高見島作品が収録された図録や出展作家たちの作品、芸術学部教員の作品などが販売されています。このショップも、作家ら自ら廃屋を修繕し、販売・運営もすべて行なっているそうです。

立体造形専攻 吉野央子先生の作品

1000円で買える図録や、一点もののブローチなどはお土産にもいいかも。

すっかり満喫して、時刻は15:30。名残惜しいけどそろそろ帰る時間です。

港で見送ってくれるのは、プロジェクトリーダー内田晴之先生の作品。

帰りは15:50の船に乗ります(船の最終便は17:35です)。

高見島の港でも、みんな手を振ってくれました。

どんどん小さくなっていく高見島。3年後、また会えるかな。

多度津港についたのは16:15。多度津駅までシャトルバスに乗りました。
駅前のパン屋を眺めたりして、多度津駅を16:55に出発して岡山まで。夕陽に光る瀬戸内海を眺めながら、電車に揺られます。
岡山駅には17:41着に到着。駅弁やお土産を物色したりして、18:33の新幹線に乗りました。京都までは1時間、ちょっぴりウトウトしたらすぐに到着です。19:37に京都駅に帰ってきました。

そんなわけで、日帰り旅もできることがお分かりいただけたと思います。
朝は早いけど、島の滞在時間は約7時間。焦ることなく見て回れる時間です。

暑すぎず、寒すぎずのちょうどいい秋の季節。少し遠出をしてみてはいかがでしょう。
作品の魅力はもちろん、瀬戸内国際芸術祭のボランティアの方々や、島のみなさんがとっても親切で、温かい気持ちになりました。

以下、交通経路とかかった費用のまとめです。
行ってみたいなと考えている人の参考になりますように。


【交通経路】※2022年9月30日(平日)時点の情報です
<往路>
05:21 京都駅 → 07:02 岡山(JRで新大阪+新大阪から新幹線)6,270円
07:22 岡山駅 → 08:08 多度津駅(JR特急しおかぜ1号・松山行)2,340円
09:05 多度津港 → 09:30 高見島(たどつ汽船)500円
<復路>
15:50  高見島 → 16:15 多度津港(たどつ汽船)500円
16:55 多度津駅 → 17:41 岡山駅(JR特急南風20号・岡山行)2,340円
18:33 岡山駅 → 19:37 京都駅(新幹線)7,140円

【かかった費用】
・京都からの交通費(往復):19,090円
・鑑賞チケット費:1,200円(高見島のみ鑑賞)※
当日、島の受付で10:10から購入できます。
合計:20,290円
+食費・お土産代

【瀬戸内国際芸術祭(高見島)】
日程:2022年9月29日(木)~11月6日(日) ※10月19日(水)は休業
開館時間10:10-16:30


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