河合塾のカウンセリングを受けて
自分の奥底には救いようもないほどの醜さがあって、カウンセリングとはそのような自分の醜さを正面から見つめ今後の人生をどのようにして歩んでいくかを考えることなのでしょう。ともあれ河合塾のカウンセリングを受けてきました。以下は1時間という短い診察時間で吐露したその全てと今後の展望です。駄文な上に冗長ですがお付き合い下さい。
相談内容
相談した内容は「ストレス性の体調不良が頻発するのもののストレスの原因や対処法がわからない」というものです。ストレスが原因の体調不良というとすぐに治るものであれば軽度の発熱、酷ければ精神病に向かうものとなかなか無視するには大きすぎる問題ですからなるべく対処法を知っておきたかったわけです。私の身に起きた体調不良は去年の12月に発症した長期の腸炎及び年明け以降続いた慢性的な吐き気この2つです。可能なことなら二度と経験したくない辛さでした。
さて、ストレスの原因を探っていきましょう。受験勉強、成績、対人関係等々とストレスの原因の候補がありありと思い浮かびます。嫌なことです。私の場合最も大きな原因は「親子関係」でした。
私の両親はきっと良い親なのでしょう。毎日朝早くに起きて私のお弁当を作り、予備校に通わせられる程のお金を用意してくれ、常に体調を気にかけてくれる、間違いなく良い親なのでしょう。しかしそれでも私は両親を恐れている。他のご家庭はどうなのか私の与り知るところではありませんが私のスマホにはGPSアプリが入っており逐一私の位置を親のスマホから確認できるようになっています。小学生のときにスマホを購入して頂いた際にアプリが導入されました。いわく「塾で夜遅くに帰ってくるし心配だ」と、心配する心情を理解した私は導入を受け入れたわけですが時は流れて思春期、保護のために入れたこのアプリが私を監視しているように感じ少しずつ精神を蝕んでいくことになります。というのもそのアプリには直近3日間で何回アプリが開かれ位置情報が参照されたかを通知する機能があり、そこに表示された文字は「この3日間で38回開かれました」小さな違和感あるいは反抗心、親を得体の知れないものと認識するようになったきっかけでした。
その後もGPSで位置を捕捉された状態は現在に至るまでの数年間続いています。行き先を伝えず一人旅に行った際は「京都はどうだった?」「1人で楽しかった?」「1人で笑ってたの?」と言われ、昔通っていた塾に所用があり伺ったその帰りにも「どうしてあの塾に行ってたの?」と言われました。親はただ心配しているだけ、子供が危険な目にあっていないか心配でGPSで位置を確認しているだけだというのは理解しています。それでも行き先を伝えていないのにどこにいるかを把握されているというのは筆舌に尽くし難い怖さがあります。スマホの電源を落としていればGPSは動かなくなるようですが親のスマホには「電源が切れています」と表示されるようで今度はなぜ電源を落としていたのかを聞かれるのです。
思春期の頃からだったのかそれとも小学生の頃からだったのかもう覚えていないことですが少なくとも中学2年の頃にはうっすらと親に対して苦手意識が芽生えていました。暴力や直接的な人格否定、それに準ずるものは何も受けていなかったにもかかわらず親を、ひいては親の血を継いでしまっている自分を気持ち悪い存在のように感じるようになりました。
昔からの虚弱体質も相まってこの時期から体の不調が長引くようになりました。その度に「そんなに体調崩してて学校は大丈夫なのか」「受験できるのか」「脳に病気があるんじゃないか」と言われました。「そんなこと言われても」と思ったのを覚えています。
今になって考えてみると分かることではあるのですが、私の精神を蝕んでいったのは親の些細な言動からだったのでしょう。「こんなところまで何しに行ってたの」「この俳優不細工だね」「この女優整形してる」「ご飯不味い?」「何泣いてるの」「女の子と遊びに行ってたの」「色気づいてきたね」「育て方間違えたかな」私の心が強かったなら耐えることができたのでしょうか。それともこの数年にわたる苦痛は誰にとっても耐え難いものなのでしょうか。人は私に「思春期特有の悩みだからしばらくすればなおる」「親ともっと会話しなさい」と仰ります。それは高校時代のカウンセラーも例外ではありませんでした。きっとこの発言には多分に正しさが含まれていて最終的な結論もまたこの発言に集約されるのでしょう。しかしどうすれば良かったと言うのでしょう、確固たる正しさを持つ親に対して歯向かい自分をさらけ出すことの恐ろしさを、支援を受ける立場にあるという絶対的な弱さを持っていてどうして本心から話せるのでしょう。親と話す度にすり減る精神、いつしか対話を諦めてしまった私に取りうる選択肢は自身を押し殺しただ耐えることだけでした。
無論日がな親を恐れ家では常に緊張状態だったわけではありません。自室で1人で過ごしているときや友達と話しているときは少しだけ気持ちが軽くなりました。しかし気が楽になるといっても一過性のもの、どこか現実逃避の様相を呈しているものでした。「辛いなら信頼できる友達に相談すればいい」と仰る方もいるでしょうが、私には友達に相談することがどうも自分の辛さを相手に押し付ける行為のように思えてならないのです。だから同じように両親のことで悩んでいる友人ただ1人を除き今日に至るまで誰にも言えずこの醜い経験を閉じ込めてきました。
長々と独白を続けましたがここまでがカウンセラーの方にお話した内容です。ここからは私がどうしたいのか、今後どのような行動を取りうるのか、そちらについて述べていきます。
自分のしたいこと
まずは私がどうしたいのか。実にシンプルです。一人暮らしがしたい、本当にただそれだけです。今は親から少し距離を置いて外の世界を見たい、親の目が届かないところへ自分を必要以上に殺す必要が無い所へ行きたいと思っています。しかしながら現実は上手くいかないようで、収入や家事の問題はもちろんですが私の場合は専ら両親のことが大きな懸念点になります。以前両親に一人暮らしをしたい旨の話をしたところ「お前には無理だ」「生活力が無いのにどうやって生きていくんだ」と突き返されました。反論の余地もないほどに痛いところを突かれてはいるのですがそれでも一人暮らしへの憧れは残ったままです。
カウンセラーの提案
次に私が取りうる行動について、ここからはカウンセラーの方のことも交えつつ書いていきます。
カウンセラーの方はここまでの内容を聞いてメモを取りながら「それは確かに怖いね」「それが続いてるとなると話し合いもする気無くなるね」と反応してくれ、最終的には今後取り得る行動をいくつか提示してくださいました。その提示された選択肢は次の3つ、「親との会話はそこそこに波風立てずに1年を過ごす」「全て嫌になるその前に吐き出しに来る」「心療内科を受診する」
何かしらの選択肢を持っていれば多少安心だということで提示していただいたものですが私がカウンセラーの方にお願いしたのは「私の住んでいる地区にある心療内科のリストアップ」です。今すぐ診察に行くというつもりはありませんが手元に逃げ場あるいは駆け込み寺的なものがあると安心できると考えました。
さて、話すべきことはあらかた話し終わりました。カウンセリングのログというよりも独白の方が近くなってしまいましたね。あまりカウンセラーの方について書けなかったのは診察時間のほとんどを私の内心を吐露するのに使ってしまったからであり何も声をかけてくれなかった訳ではありませんので悪しからず。
個人的な印象としましては非常に良いカウンセラーの方だったのではないかなといったところでございます。現時点で辛い方、慢性的に疲れが残っている方等々一度カウンセリングルームに訪れてもいいのではないかなと思います。
それでは今回の記事はまとまりもなくこれで終わりです。お疲れ様でした。