君たちはどう生きるか
内容としてはだいたいtwitterのリライトとなりますが、noteに対しては初の読書記録記事です。
漫画 「君たちはどう生きるか」
原作:吉野源三郎 漫画:羽賀翔一
この本に手を出そうと思ったきっかけ
読書を始めるにあたり、最初に自分が参考にしたのは自分と同じ京大生の方が書いているこのブログでした。
大学生のうちに読んどくと差がつくおすすめの本44冊!【1000冊読んだ京大生が選んだ】【読書】
このブログで紹介されている本からとりあえず始めてみようと思ったのですが、やはり読書初心者()ゆえに活字数百ページもある本は途中で挫折してしまうのではないかという部分に不安があり、漫画部分が主になっているこの本を選択しました。結果とても読みやすく、最初の選択としてはとても良かったのではないかと思っています。
もともとこの本は1937年(昭和12年)に書かれたベストセラーを漫画として読みやすく描きなおしたものでこの漫画も2018年の年間ベストセラーに選ばれています。時を超えて愛されるこの本に描かれた数々の教訓、非常に興味深かったです。
本を読んで
本の構成としては、主人公「コペル君」の学校や生活でのエピソード部分が漫画で描かれ、そのエピソードに対しての「おじさん」の手記が道徳的な観点から文章で示されています。
内容的な部分では子供向けに書かれた本であるらしいのですが、とても考えさせられる部分が多く、自分のような阿呆大学院生が読んでも楽しめました。
ぜひ道徳という部分をより鍛えたいという方に読んでほしいです。
印象的だったエピソード
特に印象的だったのは2つあります。
1つは、「おじさん」の手記の中で学問とは何かについて説いていた部分。
ゼロから学ぶのではなく進歩するために過去から学び、未来を創っていくことが人類が積み重ねてきた学問というものだということを強く実感しました。
2つ目は、「コペル君」が友人に対して取り返しのつかない過ちを犯し、それを後悔しつつも乗り越える部分。
人間という生き物は完全ではありません、ただ良いものであろうと努力をしている生き物ではあると思っています。「コペル君」は自分の過ちを後悔し一度は塞ぎこみます。しかし母の失敗の経験を聞いたり、「おじさん」の手記を読むことで乗り越えていくのです。
母の言葉
「たとえその時は苦しくても・・・・
その経験を忘れてはいけないの、これからの長い道のり中で・・・
(その経験が)きっと何度も背中を押してくれるから・・・」
自分が「コペル君」と同じ状況になった場合にどんな選択をすることができるのか、人間の本当の根っこの部分はこういう時に垣間見ることができるのかなぁと思いました。
忘れたくない一文
最後にメモとしてこの本の一番忘れたくない一文。
おじさんの手記より
「僕たちは、自分で自分を決定する力を持っている。だから誤りを犯すこともある。しかしー
僕たちは、自分で自分を決定する力を持っている。だから誤りから立ち直ることもできるのだ。」
誤りに対して後悔するのではなく、誤った後どういう行動をとるかがその人間の本当の能力を示すのではないかと最近は思うようにしています。
(ただ誤りを恐れるだけの自分にはまだまだ難しいことではありますが)