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「ドメーヌ ミカヅキ」のネーミングの由来

「ドメーヌ ミカヅキ」の由来

ワイナリー名を考える際、候補を何百と考え何周もして、最終的に「ドメーヌ ミカヅキ」に決めました。
その理由をば。


結論から言えば、「ドメーヌ ミカヅキ」とは、東日本大震災からの復興と海のテロワールを暗喩する、ワイナリー。

つまりどういうことかと言うと、「ドメーヌ ミカヅキ」とは、かつて津波で流失するまで陸前高田に存在した白砂青松の高田松原を暗喩する、ネーミング。

高田松原は上空から見ると「三日月型」に見えるのです。

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さらに、ただ三日月型に見える砂浜は全国にもあるかもしれませんが、
陸前高田はアメリカ・カリフォルニア州のクレセントシティと姉妹都市。

「クレセント」とは「三日月形」のこと。

クレセントシティと姉妹都市になったのは、震災後。
陸前高田の復興の出来事を象徴するひとつ。

これは、震災から2年後、アメリカ・カリフォルニアのクレセントシティに津波で流失した地元の高田高校の船が流れ着いたことによります。
そして姉妹都市提携を結ぶことになり、様々な交流も増えました。

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ワインと海と月。

漢字の「三日月」では、月そのものに捉えられてしまう可能性が高いので、カタカナで「ミカヅキ」と表し、「月のニュアンス」と「海のニュアンス」を纏っています。

改めて、「ドメーヌ ミカヅキ」とは、かつて津波で流失するまで陸前高田に存在した白砂青松の高田松原を暗喩する、ネーミング。

日本人にとても親しみ深い「月」の力も借りることによって、ワインと景色とで春夏秋冬、楽しんでいただきたいと考えました。

「ミカヅキ」を用いれればなんでもよかったですが、「シャトー」でもなければ「カーヴ」でも「醸造所」でもない。まして陸前高田は全国指折りの海岸線沿いのリンゴの名産地でもあり、リンゴの栽培から「海のシードル」も造るので「ワイナリー」ともまたニュアンスが違うような気がしました。

そこで結局、栽培から醸造まで一貫して管理することで陸前高田のテロワールを表現する、という意味を持ってして「ドメーヌ」も冠することにしました。

また、ミカヅキではあれど、何屋さんなのかわかりづらいとみなさん困惑するため、ワイン醸造をしているんだよ、ということもわかりやくするために、「ドメーヌ ミカヅキ」に最終的に決めました。

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さらに、何百ものネーミング候補から選抜したのには、色が想起させるイメージや、三日月形によるベイカーベイカーパラドクス、呼びやすさや響きなども考慮。
地域の名前をつけて良いのは”東京”とか”銀座”とか”浅草”とかその地域にすでに圧倒的ブランド力があるところだけが有効な手段でもあるし、あまりハイカラな名前すぎても良くないですし。

「ドメーヌ ミカヅキ」ではありますが、別の名を「陸前高田ワイナリー」でもあります。


復興のために修行してきた10年間。
そして実行の10年目。
生き残された意味を考えつつ今生きている。
これから始まりもしますが、すでに10年前から始まっていたとも言える事業でもあり、すでに一冊の本が書けるほど。
並々ならぬ想いで、復興にどう携われるか、私も全力を尽くすばかり。

以上、「ドメーヌ ミカヅキ」の由来でした。


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