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【キルギス】ビシュケク→オシュ12時間耐久シェアタクシー移動 Day18

こんばんは!
今日はいよいよ長い間お世話になったキルギス首都・ビシュケクを出発!
南部のキルギス第二の街・オシュへと向かいます!

前半部分でビシュケクからオシュへの情報をなるべく細かに書いてありますので、役立てる人以外はどうぞ【〜当日〜】の部分まで飛ばし読みしてください🙏

ビシュケクからオシュへ

まずビシュケクからオシュへと向かう手段は主に三つ!
①飛行機
②マルシュートカ
③シェアタクシー

①飛行機が一番早く、40分ほどで着くらしい!はやっっ
値段は14,000円ほど!

②のマルシュートカはほっっとんど情報がありませんが、キルギスに長年住んでいるオーナーさんによると、ビシュケク西バスターミナルから不定期で出ているらしく、たまたま乗れることもあるんだとか(値段は不明)

③シェアタクシーは地元民の一番メジャーな移動手段。そして多くの旅人もオシュにいく場合はこちらを使います!

私は時間は有り余っている貧乏バックパッカーなので①飛行機は自動削除
②マルシュートカを望みながらも、無ければ③シェアタクシーでオシュへと向かいたいと思います!

オシュへのタクシー乗り場

オシュへのシェアタクシーが出ているのは
①オシュバザール南側
②ビシュケク西バスターミナル
の二箇所

①のオシュバザールの方が乗る人が多いので、人が集まりやすくすんなり出発すると思います
私は②の西バスターミナルから出発しました!
値段はどちらも聞き込みしたところ2000ソム(約3600円)で同額です!

乗車時間はなんと12時間!ひたすらタクシーに揺られます
そしてさすが大自然キルギスの高原の絶景を横目に見ながら、
標高3000メートルの山々を3回も超えるんだとか(!?!?)

少し高山病が不安ですが
キルギスの山々を拝みながらオシュへの移動を楽しみたいと思います!


〜当日〜いざビシュケクを出発

2022年10月28日 早朝

ビシュケクでお世話になったさくらゲストハウスをチェックアウト
オーナーさんと一郎さんにお別れの挨拶

最後には宿の外までオーナーさんが自分が見えなくなるまで手を振りながら送ってくれて
ここの宿にしてよかったなあと最後まで感じることができました。

このあとのオシュへのルートやフェルガナ地方を教えてくれたのもオーナーさん
こうやってその場でルートを変えたりするのも旅の醍醐味だったと思い出しました

さくらゲストハウスから西バスターミナルまでは15ソム(28円)
344番のマルシュ
A35のトラムで一本で行けます

西バスターミナルに到着し、まず不定期で出ていると噂のマルシュートカの聞き込み

何人かに聞いたところどうやら今日は出ていないみたい。
(夏なら出ているのかも?)

変わりにオシュバザール(地図上①)の方へ行って、シェアタクシーに乗ろうと思ったら
ここ西バスターミナル(地図上②)からもオシュヘ行くシェアタクシーが出ているらしく案内してくれました。
バスが出ている大きな建物よりも少し西側にあります。

真ん中の"Oш(オシュ)"が目印

ドライバーさんに聞いたところ前情報通り2000ソム

時刻は9時過ぎ
まだ私以外誰もいないらしく他の乗客を待ちます

ドライバーさんと乗客待ち

人が集まらない


待つこと一時間。

二時間。

。。

。。。。。

待てども待てども人が集まらない!!!

オシュまでは12時間かかるらしく、これ以上集まらないと
オシュに着くのは真夜中

初めての街で0時過ぎに到着するのはキルギスが良い国とは知ってますけどさすがに不安!

そしてそんな不安な私をよそに
「人がなかなか来ないから飯を食べに行こう」
ということになり
ドライバーさんと一緒にバスターミナル横のご飯屋さんに
日本だとまずこんな状況ないですよね(笑)

初のビュッフェスタイルの食堂
名前がわからないので指差しでとりあえず味が分かりそうなものを頼みます

頼んだのはマントゥ(餃子)とウインナーとチャイ
そしたらドライバーさんが「これいるかい?」とパンを分けてくれました。
ラフマット(ありがとう)!優しい!

お腹はいっぱいになりましたが乗客はいっぱいにはならず

このまま発車しなければフェルガナ方面を飛ばして一気にウズベキスタンのタシュケントにバスで向かうのもありだな〜なんて考えていたら

30分ぐらい経ったのちに急展開!

時刻は12時
赤ちゃん連れのカザフ人のお母さんが合流
この方達もオシュ付近まで行くそう!

乗客はドライバー含めず四人が一般なので、赤ちゃんは席にカウントしないとしてあと二人

そうするとドライバーさんが誰かと連絡を取りはじめ
その15分後に別のドライバーさんが小さめのやたら綺麗なランドローバーで来ました!!!

どうやら人が集まらないのでこの車でオシュまで行くことになったらしい

すぐにビシュケクの郊外でもう一人若めのキルギスお兄ちゃんをピックアップし、ようやくビシュケクを出発!!

バスターミナルについてから出発まで3時間。
長かった〜〜〜

ビシュケクからオシュへ

ドライバーさんに聞いたところ
夏ならオシュまで10時間で着くが、この時期は途中の3000メートルの山越え(しかも3回も)に積雪があるため12時間はかかるそう。

ってことはオシュに着くのは深夜0時すぎ
目星がついた宿はメモしていましたが、
万が一のタシュケント行きも考慮して今日の宿は予約していなかったためかなりの不安は残ります。

が!
もう出発したので考えないことにします。
なるがままになれ!

ドライバーの名前はラムシャムベックさん
幸い英語が少し話せて車内でも楽しく過ごさせてくれました

このラムシャベックさん
ドライバーは副業らしく、普段は車の部品の買い付けを行っているそう!

普段はオシュに住んでいて、ビシュケクに両親と姉がいるため会いにいっていたみたい。

その帰り道で副業がてらにタクシー運転!

「日本と韓国の車は性能が良いけど、アメリカの車はすぐ壊れる」と言っていました笑

ビシュケクを出発し、しばらくはひたすら草原が広がるような風景でしたが1時間半ほどであっという間に山道に入ります

雪山も見えて、まるで映画の「LIFE!」に出てきそうな感じ

ザ・キルギスのこんな風景も見ることもできました

馬!馬!馬!!

さすが遊牧国家キルギスです

山道は窓からの景色も壮大でまったく飽きない。
最初の草原ルートは飽きてほとんど寝てました

カーブに差し掛かると一気に山道を登り
ドライバーさん情報によると最初の3000メートル越えだそう

頂上付近はこんな感じ
もう雪が積もっていて外もめちゃくちゃに寒いです
トラックも多いので軽く渋滞が起きてます

山頂付近のトンネルを越えると見晴らしの良い景色が!!!

ここからは平均2500メートルぐらいの高原地帯を走ります
景色がずっと壮観でした。

標高4000メートル近い山らしい

そして気温も一気に低くなり
キルギスの冬の厳しさをほんの少し感じることができました

途中にガソリンスタンドで給油&休憩

今回の行程でガソリンを3回ほど満タンに入れていたのですが、それだけでもキルギスで7000円は行くはず。

オシュまでのタクシー代一人当たり2000ソム(3600円)が、キルギスの物価を考えると乗る前はちょっと高いなと思ってましたが、この12時間もの運転とガソリン代を考えるとむしろ安いぐらいです。

この山も標高3000M以上あるのだとか

高原地帯をひたすら走り、17時ぐらいにサービスエリアで早めの夜飯&休憩

地元のドライバーで賑わいます

例の如く、ドライバーさんともう一人のキルギス人のお兄ちゃんと一緒に夕飯を囲います

頼んだのは中央アジアの串焼き「シャシリク」
中東のシシカバブのようなものでスパイスが効いていて美味しい

串焼き「シャシリク」

先にウズベキスタンに行ったうっちゃんが
「ウズベキスタンのシャシリクうますぎる。」
とLINEをくれたので今から楽しみです!

パンとシャシリクで一人200ソム(約360円)

ドライバーのラムシャベックさん
キルギスでは珍しく敬虔なイスラーム教徒で、挨拶も※「アッサラームアライクム」を使います。
しっかり礼拝も欠かさず行っていました!

※キルギスでは簡易的な「サラーム」や、「サラマトスイズヴィ」

元々ソ連時代の政教分離のためイスラーム色が薄まったキルギスですが、南部の街オシュはウズベクやタジクと国境が近いため、宗教色が濃いのかもしれません

車で待ってる、赤ちゃん連れのカザフ人のお母さんのために
ドライバーのラムシャベックさんは、シャシリクをお土産として買ってあげてました。キルギスの人々のこういう気遣い本当に見習いたい

老人や子どもや子連れの女性に本当に優しいんですよね。

批判することは好きではないですが、日本で「赤ちゃんの泣き声がうるさい」なんて苦情が出るのが少し恥ずかしくなってしまいます。

ドライブも後半戦

どうやらこのサービスエリアで行程は半分ぐらい

そして一気に標高が低くなっていき
気温もどんどん暖かくなっていきます

オシュはビシュケクに比べて5度ぐらい暖かく
気候もまだ秋真っ只中らしいので楽しみ

途中トクドクルという久しぶりに大きい街を通りました
この付近にある湖が綺麗でぜひ夏に訪れる人は寄ってほしい!

ひたすら車を走り続け
夜23時「ジャララバード」という街に到着

なんとこの地、アレクサンダー大王が東方遠征で訪れ
この地に生えていた胡桃を気に入り、ギリシアに持ち帰ろうとした伝説があるらしいです

というか古代にギリシアからこんな所まで来てたのか!

部下が「もう帰りたい!」なんて言うのも無理ないです

カザフ人のお母さんと赤ちゃんはここで親族の家があるらしくお別れ

赤ちゃんは生後まだ6ヶ月ほどらしく
お母さんが疲れないようドライブ中キルギス人のお兄ちゃんと私で変わりばんこに抱っこしながらの行程でとても癒されました!

ラムシャベックさんも子供が4人いて
そのうちの一人が同じぐらいの年齢らしく
別れ際にジャララバード周辺の小児科の情報を親切にも教えていました

もう一人のキルギス人のお兄ちゃんも隣の小さな街でお別れ

キルギスの人の思うこと

ここからはドライバーのラムシャベックさんとのマンツーマンドライブ
気まずさなんてなくとても楽しい時間でした

それぞれの国の話をしたり
子どもは将来何人欲しいとか
親のこととか家族のことを話したり

途中とある大きいレストランがあり、親族や友人で誰かがお祝いごとがあるとそこで必ず食事をするのだとか
こうした日常はどれだけ日本にメジャーじゃない国でも、世界のどこでもあるんですよね。そうしたことを忘れないように生きていきたいです。


そして少し踏み込んだ話もしました。

一つ目は一ヶ月前に起きたタジキスタンとキルギス南部の国境紛争

オシュも南部地域にあたるため不安だったのですが、オシュ自体には全く問題はないとのこと。
ただ、もっと南部の小さな街では両国の軍による攻撃がかなり続いたそう。

ラムシャベックさん曰く
「キルギスでは”先にタジキスタンが攻撃した”と主張するし、向こうではきっと”先にキルギスが攻撃した”と言っているだろう。正直どちらが本当なのかは分からない」とのこと
実際に戦争に発展してしまった自国でこうした公平な意見を持てるのはすごいと思います。

二つ目はその話から派生した話題で
第二次世界大戦についてです。

当時中央アジアの国々はソ連邦の一員として参加
中でも第二次世界大戦で最大の被害を出した独ソ先では出兵したキルギス人も大きな被害が出たとのこと。

今読んでいる「同志少女よ敵を撃て」という本でも
狙撃兵である主人公セラフィマと同じ隊にアヤというカザフ人の女性がいました。
彼女が戦う理由を聞かれた際に「自由を得るため」と言うシーンがあるのですが元々遊牧民であった彼らのそうした想いが実際に行ってなお痛感させられます。

三つ目はアメリカのアフガニスタンへの侵攻について

9.11から始まり、その後のアフガンへの攻撃と侵攻、そして泥沼化した20年

ラムシャベックさんの「イスラム教でもキリスト教でも仏教でもテロリストはいる。」という言葉がその通りだと感じました。

イスラーム教徒の国を旅したことのある人なら彼らのホスピタリティは決してテロリストの一面だけじゃないことを感じたはず。
99.99パーセントは普通の優しい人々です

「民主主義、民主主義と声高く唱えるのはいいがそれは自分たちの国でやってくれ。自分たちのことは自分たちで決める」

長年アフガンで活動していた中村哲医師も著書で同じようなことを言っていたのを思い出します

誤解してほしくないのは決してラムシャベックさんはアメリカを憎んでいるわけでも嫌いなわけでもないということ。

ただ、長年大国に支配されてきたキルギスの人々だからこそ
そして敬虔なイスラーム教徒であるラムシャベックさんだからこそ
アフガニスタンで起きたことなどに思うことがあるのだと思います

こうした現地の人の正直な意見を聞けることは貴重だと思い少しシェアさせていただきました。

ついにオシュに到着


深夜0時過ぎ ゴールの街オシュに到着
ビシュケクからぴったり12時間でした

ラムシャベックさんが「本当は家に招待したいけど一番下の子がまだ小さいから今回はできない、けど次にキルギスに来たときは色々案内してあげるから連絡してくれ」と連絡先までくれました
その気持ちだけでも十分嬉しいですし、改めてこの国に来て良かったなと

そして普通このビシュケク→オシュのシェアタクシーは街の中心地までなのにホステルまで送ってくれて、チェックインまで見届けてくれました。

それどころか、夜遅くなってしまったからってホステルに電話で確認して予約してくれたり、チェックインできるように手伝ってくれたり
本当に優しい人でキルギスがさらに好きになりました

ありがとう!ラムシャベックさん!

明日はいよいよキルギス最終日!
国境の街オシュをまわります!

ではでは〜


《情報コーナー》

・さくらゲストハウス→ビシュケク西バスターミナル
 344のマルシュートカ or A35のトラム
 15ソム(28円)

・ビシュケク→オシュ(シェアタクシー)
 一人2000ソム(約3600円) 10~12時間
 乗り場①オシュバザール南端
 乗り場②ビシュケク西バスターミナル
 ※料金は同額、オシュバザールの方が人は集まりやすいかも


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