【明日できる!】 授業時短術 5選 @ 現役中学教師
このシリーズでは、明日からすぐに実践できる、教員向けのちょっとした工夫を紹介しています。
教師としての経験値や難しいテクニックは全く必要ありません。知っているだけで、誰でも実践することができます!
今回は、授業の中で使える時短テクニックについてお話しします。
「あと5分あれば、振り返りをしっかりできるのに…」
「大事なことを伝えられるのに…」
と感じたことはありませんか?
特に、研究授業や公開授業では、時間が足りなくなったり、長引いてしまったりすることがよくあります。
普段のちょっとした工夫 で、授業時間を効率よく使い、余裕をもって振り返りの時間を確保することができます。
これまでの経験をもとに、誰にでもできる授業での時短術を5つ紹介!
授業時短術 5選
① スモールトーク
授業の導入時、生徒の気持ちが授業に向かっていないと、授業のテンポが悪くなり、無駄な時間が発生します。
生徒が消極的だったり、反応が薄かったりすると、スムーズに進行できません。
そこで、授業の最初にペアでスモールトーク を行いましょう。
話題の例:
・前回学習した内容について
・本時で出てくる単語や公式について
・関連する画像を見た感想 など
ここでのポイントは、
・授業が始まったらすぐに行うこと
・15秒程度の短時間にすること です。
友達と少し話すだけで学習への意識が高まり、スムーズに授業へ入ることができます。
開始1分で授業モードに全体が切り替わります。
②課題を黒板に書く前に…
授業の導入後、黒板に課題を書き、生徒がそれをノートに写す場面がありますが、この時間に意外と時間を取られます。
先生が課題を書き終わった後に、生徒が書き終わるのを待つ時間があるからです。
私はこの時間が嫌いです。
指示を出せるわけでもなく、ただただ時間を浪費しているような気がするからです。
そこで、ICTを活用し、電子黒板に事前に課題を表示しましょう。
電子黒板に先に写してから課題を黒板に書くことで、生徒が同時にノートに写せるので、時間を大幅に短縮できます。
先生と生徒の課題を書き終わるタイミングがほぼ同時になるはずです。
最近では、電子黒板を使わずに授業を行う方が少ないのではないでしょうか?
どうせ使うのであれば、課題を書く時間の時短にも活用しましょう。
ちょっとした工夫ですが、毎回積み重ねることで時間の節約につながります。
③板書は任せる
授業中、生徒の意見を先生が板書しながら授業を進めると、時間がかかることがあります。
そこで、早く終わった生徒に黒板に書いてもらうようにすると、授業の流れがスムーズになります。その生徒が暇を持て余すこともなくなり一石二鳥です。
生徒に黒板を書いてもらうときは
・どこに書くのか
・どのくらいの字の大きさで書くのか を
具体的に伝えましょう。そうすることで、自分の思い描く板書になります。
活動終了後の解説がスムーズにもなり、生徒も聞きやすくなります。
④発表会をなくす
グループで話し合った後、各班に考えを発表させていませんか?
その発表会にどのくらいの教育効果があるのでしょう?
順番に発表を行うと、1グループ1分としても 8グループで8分 かかります。聞いている方は、後半になるにつれて飽きてきます。
さらに、似たような意見が出たり、発表が手間取ったりして、発表者自身も発表しづらくなることもあります。
そこで、ICTを活用し、全グループの意見を一斉にデジタルで共有する方法がおすすめです。
CanvaやPadletなど、様々な共有アプリがあります。全員の考えを一瞬で把握でき、時間を大幅に短縮 できます。
⑤指示は3文
教師は話が長い生き物です。
つい、「あれもこれも」と無駄に説明が長くなってしまいがちです。
私自身も説明が長くなってしまう1人です…
なので、毎回の授業で指示は3文を意識し、次の流れで簡潔に伝えるようにしています
1文目:「何をどのようにやるのか」
2文目:「誰とどのくらいの時間でやるのか」
3文目:「ポイントは何か」
例えば、次のように伝えます。
『一次関数のグラフの特徴をアプリを使って見つけましょう。
最初の5分は1人で、その後15分間ペアで相談しながらまとめましょう。
傾きや切片を変えると、特徴が見つかるはずです。』
短くシンプルな指示 にすることで、生徒の理解も早まり、授業がスムーズに進みます。
この指示で活動が困難な生徒には、その後の机間指導でフォローできるといいですね。
時短の最大の目的は「振り返り時間の確保」
これまで多くの素晴らしい授業を見てきました。
惹きつけられる導入、巧みな発問提示、活発の協働活動など、、、
しかし、多くの授業を見て感じたことがあります。
それは、振り返りの時間が軽視されがちだということです。
振り返りは 生徒が自分の学習を見直し、次の学びにつなげるための重要な時間 です。
「主体的に学習に取り組む態度」について、以下のように求められています。
このように、「自らの学習を調整すること」が必要とされており、それは振り返りの時間を確保することで育まれる と考えます。
だからこそ、授業の無駄な時間を削減し、振り返りに時間を割くことが重要 なのです!
「振り返り」と「自己調整学習」 自分の授業実践から
私自身、最近 自己調整学習 に取り組んでおり、必ず 5分間の振り返り時間を確保 するようにしています。
生徒たちは、次のような振り返りを行っています。
・「教科書はわかりづらかったけれど、YouTubeの動画を見ると理解できた。お気に入り登録していつでも見られるようにした。」
・「友達と話しすぎてしまい、思ったように進まなかった。次回は1人で進め、わからないところだけ相談するようにしたい。」
このような振り返りを通じて、自分の学び方を見つめ直し、次の学習に活かす力が育っている ことを実感しました。
自分と向き合う振り返りの時間が5分で足りず、授業が終わった後も夢中に書いている姿もあります。
そして、次の授業の初めに見返すことで、さらにより良い学びに繋げれています。
生徒たちが「自ら学習を調整する力」」を身につけるためにも、振り返りの時間は欠かせません。
最後に
今回紹介したものは、誰でも明日からすぐに実践できるものばかりです。
時短テクニックを活用して、振り返りの時間を確保することが、授業力アップのカギ です。
ぜひ、明日から実践したいと思った人は「スキ」や「フォロー」 をお願いします!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。