記野式:サクッと!ゲーム業界講座 6月後半号
こんにちは。梅雨真っ只中と思ったらいきなりあっつい!気温が上がるのはいいんですが湿気にやられてしまいそうです。私は原因不明の鼻水と咳に3週間ほど苦しみましたが、最近ようやく復活しました。皆様もご自愛くださいませ。
さて、5月のアメリカ市場データNPDの速報が発表されました。合わせてイギリス市場のデータもお読みくださいませ。
今回のメルマガには「世界のモバイルマーケット市場予測」ってのが入ってます。書いていて泣きそうになるくらい長いんですが、それでもおもしろい記事になっていると思います。ぜひご覧ください。また、McKinsey & Co.のメタバースの報告も入っていますので興味のある方はぜひお読みくださいませ。
まえがきで半導体不足の解説をしていますのでこちらもご覧ください。
今回の為替レートは1ドル=135円1ポンド=165円で計算しています。
<記野式まえがき:半導体が足りないのはなぜ?>
今さらですけど、なぜ半導体は足りなくなったのでしょうか?バラバラにお知らせしてきた内容をまとめてみました。ココで立ち止まって頭の整理にお使いいただければ嬉しいです。
1.そもそも半導体ってなんだ?
半導体不足ってよく話が出てますが、そもそも半導体って何なの?ってところから。半導体は英語でいうとsemiconductor(セミコンダクタ)。この半導体を使って作られているのが「集積回路(IC)」と言われるもので、様々な電気部品を実装して電気制御に使われています。
実は、半導体自体は「物質」で、我々が「不足して困ってるよー」ってよく聞く「半導体」は、物質そのものではなく「IC」を含む半導体部品や半導体チップを総称して呼んでいるようです。
つまり、「半導体」は電気制御で動くあらゆるものに使用されており、現在では必要不可欠なものです。テレビ、冷蔵庫、洗濯機を始めとする家電、照明器具、車、パソコン、スマホ、などなど、そしてゲーム機はもちろんのことです。
2.半導体不足の始まりはトランプさん?
そんな、大事な部品がなぜ不足しているのでしょうか?新型コロナ感染拡大?そう、それもありますが、それより前があったのです。
トランプ大統領時代、アメリカは中国に対して厳しい経済制裁を取っていました。記野式でも、HUAWEIのスマホに対する規制やTikTokがアメリカで使えなくなるのでは?など様々な中国に対する嫌がらせ(笑)をトランプ政権が取っていたことをお伝えしていましたね。
実はこのときに、アメリカが大量に輸入していた半導体の発注先を、中国から台湾に移行したことがひとつの大きな発端なのです。
アメリカは、今まで中国に発注していた半導体を台湾の台湾積体電路製造(TSMC:今話題の会社ですね)などに発注先を変更。これらの台湾企業が一手に世界の需要を引き受けることは物理的に無理で、世界中で大幅な半導体不足が巻き起こりました。
実は新型コロナ感染拡大よりも前に半導体不足は始まっていたのです。
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