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人生神頼み…。。。

彼の前の仕事の話でもしようか…。。。

ワシは信心深くて神社仏閣が大好きだ。ちょこちょこと独りで出掛けていた…。
でも彼はその類いは一切信じない…というか口にしない…。。。
その一つの理由としてお客さまが関係してる…。
まあ、それはヨイでしょう。。。

他の理由としてのひとつとしては…

片田舎にしても地元の名士は何処にでもいるもので彼は紆余曲折の後に地元の小さなビジネスホテルに入っているお店(パー)で雇われマスターをしていた(彼は後に支配人までになっている)。

ビジネスホテルのバーは、地元の名士たちの社交場として繁栄をきわめたそうだ…。
それからオーナーの次男に経営件が移ったのだが、宿泊の利益よりも金持ちの社交場のバーでの収益が多かったが接客業の経験もないただの2代目ということもあり瞬く間に繁栄の影はなくなっていった。

2代目のオーナーはワシからみてもボンボンで
自分よりも格下のニンゲンに頭を下げることもなければ笑顔すらない…。。。
その上太客にたいしてもヒキつった愛想笑いひとつだけでその場を後にしてしまう有り様だ。
接客業の"いろは"も知らない彼がなぜ引き継いだのかはいまだに謎である。。。

そんなことだから
当時の雇われ店長に好き放題されて
売上金をツマまれて逃げられる始末だ…。

そんなザル営業の後釜で入り込んだのが彼だ…。
瞬く間に年間売り上げを倍にした。
料理やカクテル、酒の知識が豊富でワンランク上の会話が成り立つことも助けになり、
社交場の初期の常連客の次世代が増え出したのも、また、彼の功績だろう。。。

ただし…数字が増えれば欲をあからさまに出すのがダメな経営者の典型で…。
2代目はまさに残念なそれだった…。。。

「まだまだやれることあるでしょ…。」
「常連客が来てるからってそれで安心したら
 直ぐに売上は落ちるよ…。」

その頃には彼は支配人に祭り上げられていた。
インセンティブもナニもない…
ただの安月給サラリーマン支配人…。。。
感謝も労いもなければ彼でなくてもダルくなる…。

月に一度友達を連れてきてはオーナー自らボトルを入れて高い金を支払い…。
売上に貢献でもしてるつもりだろうか。。。

それでも彼の人柄と前オーナーの顔の繋がりで
ナンとか経営は首の皮でつながっていた。。。

ある日それは始まった…。
年齢や今までの疲労もあっただろうが
前オーナーが息を引き取った…。。。心筋梗塞で。

僅か2ヶ月も経たないうちに今度は長男だ…
長男は父親譲りの経営手腕をいかして地元で
動物の看護助手を育てる学校を経営していた。
ここの卒業生は全国で引く手数多らしい。。。
長男もまた、突然死であった。。。

悲しみに暮れていると
今度は母親の心臓にも不具合が見つかった…。
早期発見のため大事には至らなかった…。

こうなると人はナニか…
眼に見えないモノのせいにしがちだ
ましてや地位も財産も手に入れた果てが
これでは尚更かもしれん。

藁をもすがる気持ちだ…
人伝に紹介された方に頼んで自分達では対処に苦しむそのナニかを教えて欲しく正にその方にすがった

前オーナー夫婦が終の棲みかにすべく今までの土地から離れようとしていたが、繁栄をもたらしたその土地には小さな祠が祀ってあり、蔑ろにされているからキチンとお祀りなさい…。と。

経営者は信心深い人が多い。
自分と従業員を信じていないわけではない。
信じていても注意喚起していても事故やケガにあうことがある。
それも昔から似たような事例ばかりだ…。
しかしニンゲンは繰り返してしまう。
商売繁盛・家内安全・交通安全・無病息災…。

昔から人の祈願は安全安息安心である。。。
やるべきコトはキッチリしますので…
その上でどうかお守りください
神様よろしくお願いいたします。

昔から人は神頼みだ…。。。
それは決してお金を下さい宝くじ当てて下さい…
の、それでは決してないのだ。

それでは意味があるかはわからんが
もう1枚カードを引いてみよう…。。。


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