点滅する信号の危うさ
終始、信号が点滅しているような生活をしていた。
必死こいて向こう側に辿り着く時もあれば、大抵は、一歩も踏み出せないまま変わってしまった信号をただぼんやりと眺めているような、わたしの生活。
本当のところは何もしていない気がする。
息さえしていなかったようなそれは、立ち止まりつつも逆走しているようで、ひとりぽつんと取り残されているかのように見える。周りの風景と周りの人間、それから時間だけが、前へ前へと進んで行くのだ。
「止まることは、そこに留まることを意味するのではなく、実は、逆走しているも同然だ」、と
三年前に教えられたのを、思い出したのさちょうど今。
周りは止まることなく、そして留まることなく、進んでいってしまうのだから、それならばわたしも同じように、この重い足を引きずってでも、歩かなければいけなかったのだろうか。そうしないと、生きていけないのだろうか。
でも疲れてしまったな。
温厚に見守ってくれる人、期待してくれる人、私の人生に欠かせなかった大切な人、友人、すべてを裏切るなんてそんな恩知らずなことはあるか、あーあ、このままじゃ、このままじゃあイケナイ、と思ったのもごく最近のことで
もっと早く気づけよなあ。
ああ、そういえば
そういう時期は向こうからちゃんとやってくるよ、って好きな人が言ってた
来るならはやく来てくれよ。
そしたら、息くらいちゃんとしよう。
これはうちのねこ.
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【 postscript 】
いままでの生活を振り返ってみて。
誰かの期待に応えるとか、そういうことはしてこなかったけれど
本当にこんなに頑張らなくちゃいけないのか
という違和感は当時あった気がする。
終わりなんてないんだけど、でも
「ゴールが見えなくて」しんどかったかな。
なにがしたいか、なんて
この世の複雑を集めたみたいなことを、
一概に、サラッと言える18歳なら、よかったんでしょうか。
気づけばハタチ。
なにがしたいか、今も明確には言えません。
言えなくていい。
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