「家事分担表」はちょっと危険なアプローチだと思う理由
15秒で分かる今日のポイント
●以前、夫を家事に巻き込む方法として話題になった「家事分担表」は、実はやや危険なアプローチ
●「家事分担表」のように「論理的に説得する」アプローチ方法は相手を選ぶ
●「論理的」なアプローチにも、夫のデリケートさやプライドに配慮する必要あり
●このブログは「論理的に説得する」より「ついやりたくなる」アプローチを目指している
家事育児分担表の危険
こんなの見たことありますか?
夫婦の家事育児負担について、一時期話題になった家事分担表です。
ある妻が家事育児負担が自分に偏っていることを示すために作成し、これによって夫の行動が変わったという成功事例です。
結構話題になったので、真似して作成した人もいるんじゃないかと思います。
これのいい点は互いの負担を可視化でき、論理的に説得できることですよね。でもですね、私はこれって結構危険だと思うんです。
男性は確かに、感情的な言葉よりも、論理的な説明のほうが理解しやすい傾向にはあります。
でも、同時に、男性は結構デリケートです。
だから、「家事分担表」なんて、こんなもの突きつけられてはぐうの音も出ない…ですよね。
これで納得して動いてくれる男性は素晴らしいです。自分がどれだけできていないかを冷静に突きつけられていい気分がする人はなかなかいません。
でもそれを受け止めて、なお動こうと思える人は、とっても理性的な人だと思います。
論理的に説得するケース
もう1つの事例は、私の友達のケース。彼女は夫に「家事も育児もプロジェクトと同じ」と伝えることで、家事育児に巻き込むことに成功したそう。
「新しい部署に移って新しい人と新たなプロジェクトを行うことってあるよね。結婚して子供も生まれたんだから、家事や育児もプロジェクト同様に仕事だと思って取り組むべきだよね」そう伝えたそうです。
とても論理的ですよね。これで動くようになってくれたのはすごく素晴らしいことですが、結構レアケースだと思います。
このケースが通用するのは、おそらく夫が妻を完全に対等に見ている場合です。
例えば、共働きで、同じような働き方をしていて、収入も大きく変わらない、などのケース。
私の友達の場合は、旦那さんと職場も同じで、同じように責任ある立場で働いています。だから成功した伝え方、なんじゃないかなぁと思います。
男はデリケート、且つプライドも高い!
よく男性には論理的に伝えるべし!という考え方がありますが、私はそこに、デリケートさに配慮しながら、傷つけないように!という注釈を、カッコ付けで加えたいです。
男性はそこそこプライドが高い生き物です。それは、彼らが悪いのではなく、「男とは、かくあるべし」とされてきた文化的な背景がまだまだ影響しているからだと思います。
だから、家事分担表を突きつけられたら、「俺は仕事が大変なんだ!!」と反発する夫もいるでしょうし、「家事育児だってプロジェクトと一緒」といわれたら、「お前にプロジェクトの何が分かる!」「プロジェクトはそんなもんじゃない!」とか、言いたくなる夫もいると思います。
だから、私の家事育児シェアリングのアプローチは、相手を論理的に説得する方法ではなく、相手がついやりたくなる方法を目指してます。
まぁ正直、面倒くさいんですけどね。
あと、10年も経てば、「男のプライド」とか「男性はデリケート」とか古臭い考え方になるんでしょうけど。
なので、うちの夫は大丈夫!という方は、迷わず「論理的に説得する」方でアプローチしてください。その方がきっと早いので!
やり方はどっちでもいいんです。目指すところは同じなので。
結局、一緒に家庭生活を営み、家族の時間を共有する共同体になるそれが、目指すところです。