メタバースで自然農法を体感:桧山農場を舞台にした革新的な学習イベントの成功
自然栽培の魅力を届けるメタバースイベントとは?
持続可能な農業と地方創生をテーマに、北海道の桧山農場を紹介するメタバースイベントを開催しました。本記事では、イベントの内容やゲーム設計、効果的だった点について解説し、メタバースの可能性を探ります。
桧山農場のメタバース・イベント概要
今回のイベントは、17 Campusが運営する『メタバース×マーケティング講座』の修了プロジェクトの一環で、自然栽培の米を生産している桧山農場をメタバース空間で紹介するというものです。私は持続可能な地方創生と文化資源の活用を研究しており、メタバースの可能性に惹かれ、オンラインでの座学と実践を組み合わせたこの講座に参加しました。
イベントは講師と受講生を含む8名で行い、プラットフォームにはSpatialを使用しました。メタバースの会場は、地上が2階建てのギャラリー、地下がゲーム空間という構成で、参加者は桧山農場のオーナー夫妻の話を聞き、ゲームを通して微生物の重要性を学ぶ体験型の内容となっています。
イベントの流れと内容
イベントの参加者はまず地上のギャラリーに降り立ち、螺旋階段を上がって1階の展示物を鑑賞しました。屋外に出ると揺れる稲穂に囲まれながら、桧山農場のオーナー夫妻の話を聞きます。次に、「ギャラリー2階を完成させるために皆さんの力が必要です」という案内で地下世界に向かい、11枚の微生物カードのうち7枚の良い微生物カードを集めるゲームに挑戦します。
ゲームの設計では、参加者がただカードを集めるだけでなく、各カードの説明文を読んで良い微生物と悪い微生物を区別することが求められました。この7対3の比率が参加者にちょうど良い難易度を提供し、教育的要素も強調されました。
ゲームをクリアすると再び地上に戻り、集めたカードを正しい場所に設置することでギャラリーが完成します。また、アンケートに答えると桧山農場のお米が当たるプレゼントのチャンスも用意されていました。
イベント設計の成功ポイント
1. アバター操作の練習
イベント開始前に待合室でアバターの動かし方を説明し、特にジャンプとダブルジャンプの方法を紹介したことが、ゲーム中のスムーズな体験につながりました。
2. 感動的な屋外体験
地下のゲームに入る前に、屋外で農場主の話を聞くという流れが好評でした。黄金の稲穂が風に揺れ、その光景を見た参加者からは「気持ちいい!」といった感想が寄せられました。このシーンは、地下での微生物カード集めを経て再び黄金の稲穂と向き合うことで、稲の成長に微生物の力が重要であることを実感させる伏線にもなっています。
3. 丁寧な司会進行
ゲーム中、司会役のメンバーが参加者に常に声をかけ続けたことも大きな成功要因です。参加者が取り残されないように声をかけると同時に、7枚のカードをすぐに集めた人には「すごいですね!」と励ましを送ることで、全員が楽しめる空間を作り上げました。
4. 微生物の多様性とバランス
ゲームで集めるのは7つの良い微生物ですが、最終的にギャラリー2階に全11種類の微生物が揃います。これは田んぼの微生物が多様性とバランスを保つことで成り立つことを象徴しており、単なるゲームではなく教育的なメッセージも含まれています。
今後の展望とメタバースの可能性
イベント後もメタバース空間は一定期間開放されており、参加者は自由に再訪できます。また、17 Campusでは今後もメタバースを活用した楽しく学べるイベントを開催予定です。さらに、要望があれば出前形式でメタバースイベントの企画運営も可能です。
メタバースとゲーミフィケーションを取り入れることで、参加者にとってわかりやすく楽しい学びの場が提供できることを今回のイベントで実証しました。農業の未来をテーマにした学習や体験型イベントに、メタバースは効果的な手段となるでしょう。
まとめ
メタバースを活用した効果的なイベントは、学びと体験を融合させることで、参加者に深い印象と理解を与えることができます。特に、ゲーミフィケーション要素を取り入れることで、自然や農業といったテーマに対する関心を高め、持続可能な社会への関与を促進することが期待されます。今後もこのようなイベントを通じて、持続可能な地方創生の取り組みを広めていきたいと考えています。
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