あたし #07
中学一年生の時におじいちゃんが死んだ。
何かの野外活動の日の朝だった。
最後におじいちゃんに会ったのは病院で、ガリガリに痩せていた。何を話したのか曖昧だけど、あの迫力のある怒りを出すおじいちゃんではなかった。
ボケていたけど、母の再婚をずっと反対していた。
今の父がおじいちゃんに挨拶に来るも、ずっと怒って追い返していた。
それは、兄とあたしのため。
今の父に最後に会ったおじいちゃんは
長くないことがわかっていたのか
「家のことを頼む」
そんなことを言ったみたいだった。
高校生になったあたしは、だんだんと
荒んでいった。