【専門家が分かりやすく解説】コロナ渦でもビジネスを成功させるための『利用規約』
新型コロナウイルス感染症の流行は、消費者と企業に大きな影響を与えました。
インターネットを介した通信販売や動画配信サービスなどのオンラインサービスの需要は急激に拡大し、テレワークやオンラインスクール、オンライン学習も本格化しました。
このような時代の大きな転換期を迎える中、
我々がビジネスを成功させるために必要なことは何でしょうか?
1.ビジネスを成功させるために必要なこと
このような質問をすると、よく下のような回答が返ってきます。
✅「より多くの顧客の需要を満たすこと」
✅「オンリーワンのサービスであること」
✅「競合他社よりもいち早くリリースされること」
確かに、これらの要素は、いずれもビジネスで成功を勝ち取るために重要な、いわば「武器」であり、必要不可欠であることは間違いありません。
しかし、これらの「武器」だけでは、ビジネスを継続していくことはできません。
2.防具となる利用規約
顧客にサービスを提供しようとする際、「武器」だけでなく、自身の身を守る「防具」が重要な役割を果たします。
この「防具」となるのが、『利用規約』をはじめとする法整備です。
この法整備がしっかりなされていると、顧客や第三者との間でトラブルや訴訟が生じた際の処理対応がスムーズにできることはもちろん、このようなトラブルを未然に防ぐことにも役立ちます。
ただ、この『利用規約』をしっかりとした「防具」として機能するように整備するのは、実は容易なことではありません。
3.利用規約の誤った理解
「利用規約なんて類似サービスのものを参考にしておけばいいでしょ」
「どうせ誰も読まないし、適当でいいんじゃないの?」
「自社の都合いいように免責事項を並べて同意させればいい」
このような、非常に危険な誤った理解をされている事業者も意外にいらっしゃるのではないでしょうか?
せっかくリリースしたサービスについて、利用規約の内容が不適切であったり、逆にトラブルを起こす引き金となってしまったり、また実際起きたトラブルをスムーズに解決できなかったために、事業自体を継続できなくなってしまった‥なんてことも実際に起こってしまいます。
このような悲劇を起こさないために、しっかりとした「防具」として機能するような『利用規約』の整備と正しい使い方が重要になります。
4.自社のサービスに沿った利用規約を
Webサイトの「利用規約」が世の中に多く溢れていますので、「利用規約」=Webサイトとのイメージが強いかもしれません。
しかし、そんなことはなく、サービスを提供する際に利用者に同意いただきたい事項をまとめたものが「利用規約」ですので、Web上であろうがそうでなかろうが関係ありません。
ただ、このコロナ渦でオンラインサービスが急激に増え、その「利用規約」をWeb上で見る機会も多くなりましたが、
その内容があまりに杜撰な規定であったり、明らかに民法や消費者契約法などの法令にも適用しておらず、逆にサービス提供者側がリスクを負うような規定となっているものなども多いのに驚かされます。
サービスごとに、その内容が異なるのと同様に「利用時の注意事項」や「想定されるリスク」も当然に異なりますので、他のサービスの利用規約の使いまわしは逆にリスクを引き起こす原因となってしまうことは、言うまでもありません。
また利用規約の「良し」「悪し」によって、事業者が損害賠償を請求されたり、逆に請求することができなくなったり‥という違いも出てきます。
以上から、「利用規約」は、それぞれのサービスに適用されるものを、現行の法令にしたがい、正しく整備することではじめて事業者を防御するための強力な「防具」となると言えます。
「規約の質は事業者の質。ひいては、サービス自体の質」
です。
サービス内容とともに「規約」は定期的に見直し、しっかりと整備しておかなければいけません。
利用規約について無料相談を実施しています。ご不明点やご不安なことは、当事務所の「利用規約に強い専門家」にお気軽にご相談ください。
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