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将棋が強くなるために必要な力

こんばんは。虚海と申します。今日は「将棋が強くなるために必要な力」について考えてみたいとも思います。しょせんはウォーズ1級、81道場初段の戯言なので、気楽に読んで下さるとありがたいです(笑)。


まずは常識的な話

一般的に、将棋は序盤・中盤・終盤に分かれていると言われます。で、それぞれ序盤力・中盤力・終盤力なんて言葉があるわけですね。それぞれ、

・序盤力:不利にならないように駒組みを進め、相手に隙があればそこをチャンスに変えて、最低でも互角、できれば有利な状態で中盤を迎える力。
・中盤力:駒得したり、龍や馬などの成り駒を作ったりして、敵陣を突破して相手玉により早くアプローチできる態勢を作る力。
・終盤力:囲い崩し⇒詰めろや必至をかける⇒詰ませる という過程を経て相手玉を詰ませる力。

そして、各フェイズの目標を達成するために、いろいろな技術が必要になります。序盤を無事に乗り切るためには「定跡」の知識が必要でしょうし、中盤で駒得したり相手陣を崩すには「攻めの手筋」が使えないといけません。さらに終盤では「囲い崩しの知識」「詰めろや必至をかける力」「玉を詰める力」がそれぞれ必要となります。また、相手からの攻めを防いだり、相手のほうが攻めが早い場合には「受けの手筋」が大切になります。

これらの力を付けるための方法については、また別の記事に書きたいと思います。今回書きたいのはこういう話ではないので(笑)。

もっと大事な力①:数手先まで無意識に読む力

もちろん上に書いた技術もとても大切なのですが、これらの技術を効果的に使うには、別の2つの力が必要になると思います。

まず1つ目の力は「数手先まで考える」力です。これが無いと、せっかく手筋を知っていても、手筋を使った後でどうなってるかが見えないので、結局は宝の持ち腐れになるわけですよね。また、「気合を入れて読んだ時だけ数手先まで読める」ではなく、普段から「意識せずに」数手先まで読みながら指すことができなければいけないと思います。

この力は、実は手筋とかを勉強しても付くわけではありません。この力を付けるための特別な訓練が必要になります。

もっと大事な力②:考え続けることができる力

そして、もう1つの力は「考え続けることができる力」です。将棋ウォーズでも1局指すのに最大20分かかります(私は3分や10秒は将棋ではなく将棋に似たゲームだと思っている)。その間、常に数手先を読みながら、集中して考え続けることが必要になります。また、相手の指した手の意図が理解できるまでとことん読むことも必要になりますし、その間ずっと考え続けなければいけないわけですよね。

でも、これって結構難しくて。私は残念ながらよくあるのですが、集中していたつもりでも、遠くから角が効いていたのに気づかずただ取りされてしまうとか、相手の指した手が詰めろになってるかもと思っても、読んでいる途中で疲れてしまって、「多分大丈夫!」とか気楽に割り切って攻めの手を指し、結局詰まされてしまうとか。頭をフル回転させて考え続けることが本当に苦手です。考えるスタミナが切れてしまうんですよね…

うっかりミスや頓死を減らすためにも、この「考え続けるスタミナ」は日ごろから磨き続けなければなりません。そうでないと、いくらでも頓死やうっかりミスをし続けることになりますからね。

この2つの力を付ける方法

では、この2つの力を付けるにはどうすればいいのでしょう? 私が考える答えは、「詰将棋を解くこと」です。詰将棋にはいろんな効果が考えられますが、私が考える詰将棋の最大の効果は、この「数手先を読む力」と「考え続けるスタミナ」を両方とも鍛えることができる点にあると思います。

そのためには、実力に見合った詰将棋を解かなければならないと思います。少しずつ手数を伸ばしていくことも必要になるでしょうし、暗記してしまったら忘れるまで他の本に取り組んだ方がいいと思います。暗記してもいいですっていう意見もあります(というかそっちが本流か?)が、暗記してしまった詰将棋を解いても、この2つの力はつかないと思います。

ただし、詰将棋のもう1つの効果である「詰め形を身に付ける」ためには、問題を暗記するまで反復することが大事だったりもしますので… そこらへんは微妙な問題かもしれませんね。でも、延々と同じ問題ばかり解くのではなく、数回反復したらほかの問題集に取り組んだ方がベターなのかなというのが私の見解です。幸い、詰将棋本は無数にありますし、新しい本を買わなくても、記憶が薄れるまでの間ほかの本を解いてもいいわけですし。何冊か本を持っていたら、ローテーションを組んでもいいかもしれませんね。

結論:詰将棋は毎日解こう!

ということで、「結局は詰将棋が大事」という、さして面白くもない結論におさまってしまいました(笑)。私は今、毎日5手詰めを16問、7手詰めを4問解いています。また、5手詰めは「5手詰ハンドブック」「5手詰ハンドブック2」「5手詰将棋」「5手詰将棋2」をローテーションしています。けっこう忘れるので(笑)、新しい本を買わなくても当面はいいかなと思っています。これらが完璧になったら、今度は7手詰めで同じようなことをする予定です。なんにせよ、「読む力」と「読み続けるスタミナ」こそ必須の力だと思いますので、初心者の方はぜひ3手詰めからドンドン頑張ってみていただけたらと思います。


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