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連れが弱い理由
こんばんは。虚海と申します。私にはもう20年以上連れ添った結婚相手がおりまして、ここでは便宜上「連れ」と呼ぶことにします。私が3月くらいからYouTubeに動画を投稿しておりまして、連れが対局したものを私が動画にしているんですね。連れはよく対局中にぼやいたり暴言を吐いたりするので、「虚海パパのぼやき将棋」というチャンネル名だったりします。
それで、彼よく負けるんですよ。実力は私とほぼ同じなんですけど、いや私もよく負けるんですけど、そんな私から見ても「ちょっとひどい!」って思うようなときがけっこうあります。まあ、彼は本格的に将棋をはじめてそれほど時間が経っておりませんし、それで私とほとんど同じくらいの強さって… いかに私が才能無いかがわかりますね(笑)。
思いっきり余談ですが、私は別に将棋の才能なんてなくてもいいと思っています。そもそも、将棋を美化するつもりありませんし。将棋は数あるボードゲームの1ジャンルに過ぎないから、それほど真剣に悩んだり落ち込んだりする価値があることだとは思っていないのです。
昔、「お化け屋敷ゲーム」なんてあったのをご存じの方っていらっしゃるでしょうか? それこそ40年位前に、サイコロを振ってお化けと闘いながらゴールを目指す、双六もどきのボードゲームがあったんです。それで負けたことを真剣に悩んだり落ち込んだりするのはナンセンスじゃないですか。私にとっては、将棋もその程度の娯楽に過ぎません。将棋にかけた青春とか、ちょっと痛い(笑)。引退とかプロじゃないんだから。ツイッターとかでおおげさな発言をされる方が多くて、いやそこまで根を詰める価値のあることじゃないよって思っちゃいます。あくまで私の価値観ですよ。閑話休題。
彼がしょっちゅう負ける話でした。今日もウォーズの10分切れ負けで2連敗していました。理由がいくつか考えられるのですが、どれも仕方ないといえば仕方ないのかなあ…と思っちゃいます。
理由1 疲れで「長時間考える力」が出せない
彼は(私も)某会社の管理職をしておりまして、ぶっちゃけ帰宅時にはとても疲れています。眠いし頭が回らないし、詰めチャレくらいなら頑張ってなんとかなりますけど、ウォーズ10分切れ負けの20分間ですら考え続けることができない。途中で疲れて読むのが面倒になって適当な手を指してしまい、頓死だったり致命的なミスをしてしまったりする。
これって、仕方ないんです。だって仕事だもん(笑)。仕事が無ければ、あるいは暇な責任の軽い平社員であれば、しっかり状態を整えて対局に臨むこともできましょう。でも仕事が無くなることは無いし、当分の間は役職無しに戻ることはできないでしょうし。世の管理職で将棋が強い人たちって、どうやって集中力を持続させつつ将棋を指せるんだろう? 本当に不思議です。
理由2 休みがちになっちゃう
これも仕事に関係しますが、最近特に疲れて対局できない日が続いておりました。彼はちょっと間隔があいただけで全然感覚が狂ってしまう人で、手が見えなくなるし、長時間考えることに辛抱し切れずにパパっと指してしまったりしてしまいます。私も同じような傾向があるんですが、丁寧に考えないといけないとわかっているのに、「まあこれでいいか」的に読みを打ち切って(というより考えることに飽きて)、それが悲惨な手だったりします。
なんでもかんでも仕事にせいにするわけじゃないけど、でも現実的に仕事のせいなんだよなあ… あとは、野球のせいもあるかもしれません。ナイトゲームでファイターズの試合があると、とりあえずずっと二人で応援し続けますし、試合が終わってからお風呂に入ったりするので、必然的に将棋を指す時間も気力も失われて、結果対局はお休みって日ができやすいのです。
対策は仕事を辞めるしかない
結局、連れがよく負ける原因は「仕事が忙しい」ことに尽きます。仕事で体力を削られ、精神力も削られ、時間も削られ、対局しても集中が持続できずに負ける。疲れた日は対局を避けるようにしても、今度は休み明けになってしまって感覚が狂って力が発揮できない。もう詰んでるんですよね。
なので、連れにはあまり思いつめて欲しくない。誰が悪いわけでもなく、将棋は暇な人しか強くなれない娯楽だと割り切ってしまうのが、一番手っ取り早く効果的な解決法だと思います。
ただ、それではあんまりなので… とりあえずは毎日1局はコンスタントに指して、休みの日を作らないようにする。その1局に残ったすべての精神力と対局を注ぎ込む。対局が終わったらすぐ振り返りをして、そこまででその日の将棋は完結させる。
仕事が忙しくて責任が重い社会人に必要なのは、短時間集中完結型のやり方だと思います。これなら帰宅後1日30分で対局をこなすことができるでしょうし、これすらできなくなったら、もう将棋は辞めた方がいいでしょう。
将棋は忙しい社会人には向かない娯楽というのが真実だと思います。あんまり思いつめずに、お遊び感覚で楽しむ程度のお付き合いがベストですね。