〈自己完結社会〉とはなにか――【用語集】『〈自己完結社会〉の成立』
〈自己完結社会〉 【じこかんけつしゃかい】
書名にも使用している本書の中心的な概念のひとつ。人為的な環境世界(「人為的生態系」としての〈社会〉、ないしは「生の舞台装置」としての〈社会〉)を創出し、それを世代をまたいで継承させていく人間存在の、一つの未来を象徴する概念。
とりわけ人々が、「官僚機構」、「市場経済」、「情報世界」によって構成される〈社会的装置〉にばらばらに依存することによって、〈生の自己完結化〉と〈生の脱身体化〉が進行すること、またそれにしたがって〈関係性の病理〉と〈生の混乱〉が引き起こされることが、本書を貫く主要なテーマとなっている。
このページでは、筆者が2021年に刊行した『〈自己完結社会〉の成立――環境哲学と現代人間学のための思想的試み(上巻/下巻)』(農林統計出版)に登場する用語(キーワード)についての概略、および他の用語との関係について説明したウェブ版の用語集のnote版です。
(現在リンク先は、すべてウェブ版を借用していますが、徐々にnote版に切り替えていく予定です。