【原理のUD(ユニバーサルデザイン)化 連載⑥】中学生時代のエピソード「携帯逆パカ事件」(2)

原理のUD(ユニバーサルデザイン)化とは何かを考えるための連載の第六弾です。

前回の記事では、原理のUD化をするための原理を導き出す方法の具体例として、私の中学生時代のエピソードを紹介することにしました。

塾で勉強していたときに、勝手に写真をとって笑われ、写真を消してくれと言っても消してもらえなかったところまでお話ししました。

今回は、その後のお話を紹介しようと思います。


もともと嫌いな写真を撮るということをされたこと、しかも許可なく勝手に撮られたこと、さらに、それでゲラゲラ笑われたこと、この三つのことが重なって、私は、とても嫌な気持ちになっていました。

そして、写真を消してくれと言っても消してもらえなかったので、どうにかしてその写真を見れなくしなければいけないと思いました。



それで、私は、その子の携帯電話を取り上げて、逆パカしました。



当時は、みんなパカパカ開いたり閉じたりする携帯電話を使っていた時代です。
今でいうところのガラケーです。
この携帯電話を逆向きに折ることを逆パカと言いました。

逆パカなんて、普通に過ごしていたら、ほぼ起こり得ない現象です。

それを、私は、声を荒げるでもなく、平然とした顔でやりました。


私の中では、勝手に他人の写真を撮るという行為は、許されない他者危害行為でした。


すごく落ち着いた表情で、私は、平然とその子の携帯電話を折りました。


不本意な状況で写真に撮られた自分の姿を残されることがすごく嫌でした。
それで、危害から身を守るためにこうせざるを得ないと思ったのです。



すると、それまでゲラゲラ笑っていたその子の表情が一気に豹変し、泣きながら私に襲いかかってきました。



そのとき、正直なところ、私は、彼の豹変の意味が分かりませんでした。

他人が嫌がることをして、嫌だという意思表明をしたのにやめなかったのは自分ではないのか。

そうだとしたら、写真が携帯電話の中に残ってしまうという問題を解決するための方法は、携帯電話を破壊するということしかない。

だから、私のやったことは正当防衛だ。

だから、彼が私に携帯電話を壊されたのは自業自得だ。

そう思っていました。



それで、その後、彼と私はどうなったのか。
次回は、そのことについてお話ししていこうと思います。

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