【農業】一粒のぶどうに宿る未来が見えた夏 #029
農園のぶどうが全て完売し、私の夏の小さなチャレンジも一区切り。
ぶどうの販売スタート以降は、毎週末、早朝から収穫&梱包作業をする日々。ぶどうの選別作業や出荷用の準備など、知らないことばかりで、全て新鮮な気持ちで取り組めました。
毎年我が家のぶどうを食べていたけれど、ぶどうが口に入るまでの道のりがこんな風にできていたんだなぁと。その道に思いを馳せて、一口頬張ったぶどうの美味しいこと!
とりあえずやってみようと農業手伝いを始めたのが去年の冬。半年後の自分の心境の変化に、私自身が1番驚いていますが、このぶどう作りを繋いでいきたい気持ちがむくむくと湧き上がってきています。
0から1を作る農業ってすごい
茶色の木々が植っているだけの閑散とした冬を知っているからこそ、そこからほんの数ヶ月で青々と葉が生い茂り、立派なぶどうにずっしりと成長していく様は圧巻でした。
農業は、何もないところから、"生み出す"ことができる仕事なんだ。
「農業なんて」と刷り込まれてきた気持ちが、一枚ずつ剥がれていくような。剥がしていってるような。そんな感覚を抱いています。
美味しいものには未来がある
どんなに時代が変わっても、人は食べないと生きていけないし、食べるなら美味しいものを食べたいと思うもの。"美味しい"は人を幸せにする。
今年初めてぶどうを購入してくれた人から
「一粒一粒がジュエリーのような気持ちでいただきました」
「今まで食べたぶどうの中で間違いなく1番!」
とびきりの笑顔で感想を伝えてくれ、今シーズンのうちにリピートしてくれた人も数多く。
週末手伝っただけの私でも、自分が手がけたぶどうを褒めてもらえるとこんなにも嬉しいなんて。"美味しい"は作り手にも幸せを運んできてくれる。
発信がもたらす広がり
去年までインスタのアカウントすら持っていなかった私。親に至っては、SNSの世界とは違う次元で生きています。ものは試しと最初は恐る恐る、、我が家の農園のこと、農業のことをインスタ発信したり、会社でも雑談で話し始めてみたところ、そこから生まれた変化にびっくり。
実家、農家やったん?
ぶどうなんて作ってたんやー!
仕事しながら農業手伝いしてるの?毎日大変やのに、えらいなぁ。
温かい言葉だけでも嬉しいのに、ぶどう買います!と予約連絡いただいたり、「農園を見てみたい」と大阪や京都からはるばる会いに来てくれる方もいて、ありがたくって胸がじーんと熱くなりました。
伝えないと伝わらないし、伝えたらさざなみのように小さな変化が広がっていくんだなぁと実感できたのでした。
できる範囲で小さく始めてみるだけでも、学びや変化が沢山感じられた夏。
きっかけをくれた子連れMBAの皆さんに感謝です。
朝晩涼しくなり、ようやく秋の気配を感じられるようになりました。秋から冬にかけての農業色々を引き続き頑張っていきたいと思います。