『ぱん。/べー。』『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』|2024:映画の記録 vol.68
(前回はこちら)
はじめまして、京です。
2024のラストは、大好きな『べびわる』を主軸に置いた3部作の記事で締めくくることに。
今回は監督と作風のルーツとなる作品たち。
さっそく今日も1日↓
『ぱん。/べー。』
"はじまりの一作"
何度でも言おう!
私は学生作品が大好きだ!撮りたいものとその才能の片鱗だけで殴ってくる感じが大好き。
『ぱん。』なんかまさに、それ。
ポスタービジュアルの辻凪子さんの笑顔に騙されそうだけど、この作品、パン屋さんのほのぼの映画じゃないんだぜ。短い時間の中いっぱいいっぱいに見せたいシーンが詰まっていて、おもちゃ箱みたいな映画。
そして『べー。』
まさしく、阪本監督の原点。いまや阪本組と呼ばれる俳優さんたちとバイオレンスな作品の原点が見られて大満足。タランティーノ作品もそうだけど監督がでてる作品は大好きです。
この記事書いてて気づいんたんやけど、ずっと見たかった『凪の憂鬱』配信されてるやん。嬉しい。
『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』
"観れば観るほど味がする一作"
去年観たときは、あくまで(まだ映像も粗い)過去作という感想だったんだけど、1年経つとそれがまるっきり変わるとは。
もちろん最新最高の技術で撮られた作品はそれだけで見応えがあるんだけど、あくまで技術なんて1つの要素でしかないと思った。
粗いと思っていた映像も、モキュメンタリーというジャンルを知ったからこそ、自分たちが今撮れるもの(技術的制限)の中で打ち出された手段なのだと思った。
さらに、殺し屋としてしか生きていけないと吐露する国岡のシーン。普通を上手に生きれないから殺し屋として生きてるという、まひろにも通ずる監督の作品に見られる価値観。
そんな姿が、端から見れば凄い(もちろん凄いんだけど)映画業界、そこで役者や監督として生きる2人とリンクしてて、実に真に迫るものがあった。これもモキュメンタリーだからこそ引き出されたものなのかな。
作品では悲観の視点で描いてるけど、昨日話を聞いたあとだと、苦手な場所で自分の短所を責めるより自分の長所(生きやすい場所)を見つけろと言う、案外肯定的な視点で描かれているのかもと思えた。
あとはラストのアクションシーンは圧巻。
『べびわる』の園村監督のスタイリッシュなアクションもかっこいいんだけど、この阪本監督の泥臭く1発1発に力強さを感じるアクションが国岡にはぴったりで好き。
阪本組と殺し屋というジャンルの確立。
言い出したら切ないんだけど、伊能昌幸さんと辻凪子さんはでているだけで、阪本監督の作品を感じられて好き。だから1作目が、1番好きなんかも知れん。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
53日目、5本目。
紅白観ながら、せっせと書き書き。
今年の司会が朝ドラのお二人ということは、来年は⋯そういうことですか(ニヤリ)
すごいだろ、もう来年の年末の話してるぜ。