『違国日記』|2024:映画の記録 vol.28
(前回はこちら)
はじめまして、京です。
『あんのこと』の舞台挨拶のチケット争奪戦に無事勝利を収め、とても嬉しい1日(接続落ちたときは終わったと思った)。
舞台挨拶はもちろんだけど、大阪に新しく出来た映画館(シネマートからの変化なども含め)に行けるのが楽しみ。詳しくは後日…
さっそく今日も1日↓
『違国日記』
"伝えたいが溢れた一作"
朝ちゃんと槙生ちゃんのなんとも形容しがたい絶妙な関係性がとても良かった。その2人の関係性がさまざまなキャラクターを通じて成長していく中で、いろんな側面が見れて良かった。
なかでも夏帆さん演じる奈々ちゃんの存在感。
常に温かい空気に包まれていて、朝ちゃんと槙生ちゃんの自然体で特別な表情を引き出してくれていた。餃子のシーンはとくに自然な印象を受けたのだが、実際に大まかな流れだけで詳しい台本がなかったらしく納得。
なんといっても「あさのうた」の歌唱シーン。
これぞ実写作品(映像作品)でしか出せないであろう魅力的なものだった。橋本絵莉子さんの爽やかで少女感のある楽曲がとてもピッタリだった。
以前書いた『カラオケ行こ!』の齋藤潤さんの演技もだけど、こういう同じ年齢を生きているからこその演技には、特別な力強さがあるなと改めて。
あとは学生時代という時間のかけがえのなさ。
同じく学生として生きる子たちには、過去の経験として演じる学生よりも、これまたいっそうの特別な魅力があると思った。どこまでも一生懸命で、大人になっていく不安と葛藤の中で必死にもがく様子が、とても良かった。
原作を読み終えて…
作品を見終えて、すぐ原作を読んだ。
多いと思った要素も原作を見ていく(じっくり時間をかける)と、伝えたいことが溢れてきたんだろうなと分かった。
すべてのキャラクターが魅力的で、それぞれのかかえる個性の一部やあるいは全てが、誰かにとっての大切な存在になっていて、誰一人取り残さないという想いが伝わってきた。
入れたいシーンとその組み合わせが原作と違ったり、書きたいという作品愛が溢れているようで、本当に作品の取捨選択に苦しんだんだろうなと伝わってきた。
とくに笠町くんの過去エピソード(男社会からの脱落)だったり、朝ちゃんの家出と捜索の回(大人組の関係性が見れて)が好きだった。
あとは、槙生ちゃんとえみりママの関係(打ち解け方や槙生ちゃんが懐いてる感じとか)が好きだっただけに、映画ではわりとヤな立ち回りのえみりママがもどかしい。
アニメ化も決まったそうで楽しみなのと、原作愛に溢れる作品だっただけに、ドラマ化してほしいなんて思ったり。それと「あさのうた」を楽曲として解禁ほしい。
エポックメイキングになった一作。
こうして書いてみると、やっぱり書きたいシーンやエピソードが無限に溢れてくる原作だと実感。改めて映画という短い時間に収めるのは大変だったろうなとひしひし。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
33日目。