『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー vol.2』|2025:映画の記録 vol.16
(前回はこちら)
はじめまして、京です。
さっそく今日も1日↓
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー vol.2』
"あまりにも完璧な2作目"
1作目が完璧であればあるほど、難しい2作目。前作で成長したキャラクターに、さらに課題を与えて成長させるという難しい問題。この作品はそんな問題に対する綺麗なアンサーだと思う。
1作目の楽しい雰囲気と打って変わって、いがみ合いから始まるこの作品。
正直、このギスギスさが苦手だったんだけど、それこそ1作目と違って、チームから家族へと関係性が進展したからなんだと気づく。家族という深い関係になったからこそ、その信頼から加減もなく自らの気持ちをぶつけてしまうのだと。
そんないがみ合いの結果、みんながバラバラになるところからスタートするこの作品。そして、今作の冒険を通じて、その関係がより強固なものへと再構築されていく。
◆ 音楽
まずは、前作同様楽曲から探ってみる。
【劇中歌とかかるタイミング】
①Looking Glass / Brandy
⋯クイルの両親のデート
⋯(中盤の)クイルとエゴの会話
②Mr. Blue Sky/Electric Light Orchestra
⋯タイトルバック
③ Lake Shore Drive/Aliotta Haynes Jeremiah
⋯ソヴリンからの出発
④Un Deye Gon Hayd (The Unloved Song)/Jimmy Urine
⋯ヨンドゥの登場(コントラシア)
⑤The Chain/Fleetwood Mac
⋯エゴへの出発
⋯(終盤の)クイルの覚醒
⑥Southern Nights/Glen Campbell
⋯ラヴェジャーズの襲撃
⑦My Sweet Lord-George Harrison
⋯エゴの惑星への到着
⑧Come A Little Bit Closer/Jay And The Americans
⋯ヨンドゥの復讐
⑨Bring It On Home To Me/Sam Cooke
⋯クイルとガモーラのダンス
⑩Wham Bam Shang-A-Lang/Silver
⋯最終決戦
⑪Father And Son/Cat Stevens
⋯ヨンドゥの葬式
いやぁ、難解。
1作目に比べて、複雑なタイミングで構成されてるように感じる。でも明らかに違うことがあるとすれば、クイルを基準に流れていないということ。
とくにラヴェジャーズの襲撃やヨンドゥの復讐のシーンは、ロケットを基準に流れている。これは、ロケットにとっても音楽がすっかり体の一部になっていて、切って離すことのできない2人の(家族としての)仲を象徴しているように感じる。
◆作品のテーマ
「創造(想像)」と「家族愛」
まずは、創造(想像)。
エゴはもちろん、ヨンドゥ(ヤカの矢)など、創造(想像)力を掻き立てられる描写が多いこの作品。さらに前作と比べても明らかに鮮やかな色彩も、そんな創造力を象徴している一つだと思う。
エゴの惑星やヨンドゥの葬式、その中でもとくに顕著だと思ったのがオープニングの戦い。「Mr. Blue Sky」をバックに繰り広げられる、無邪気に躍るベビー・グルートが実にキュートなあの戦い。
そんなベビー・グルートこそ、創造力の象徴なのだと思った。ベビー(赤ん坊)つまり子どもこそ、まさしくそういった創造力とその可能性に満ちあふれた存在なのだから。
さらに、そんな創造力に大きな影響力を与えるのが、もう一つのテーマである家族愛。
オープニングの戦いでは、他のキャラクターたちが躍るグルートをしきりに気にかけているのが分かる。母性・父性にも似た子どもを気にかける素振りから、親(大人)はその創造力を保護していく義務があるのだと思った。
そして、クイルとヨンドゥ・エゴというそれぞれの父親との関係から、その創造力の活かし方にも大きく影響することが分かる。
あとは、ヨンドゥとロケットの関係
これはずっと見落としてたな。エゴへ向かうまででの一幕と、ロケットの自戒の念が感じられるラストカットの涙がすごくいい。
それとエゴからの脱出装置渡すとき、グルートの喋る前に何を言いかけてたんやろ。字幕では訳されてないけど、英語でも「I('m)⋯」吹き替えでも「俺⋯」って言いかけてるんよな。
ロケット言えば、エゴからクイルを置いての脱出を決断するシーン。3作目観てからやと、ロケットにとって仲間と共に旅をすることがどれほど難しく重要なことか知ってるからこそ、その決断は心が揺さぶられる。
今作のエゴ、そしてサノス、さらに尊属と言う意味ではハイ・エボリューショナリーも、ヴィランが三者三様の非道な父親。ガン監督にとって父親ってどんな存在なのだろう。
ほんとにジェームズ・ガン監督とルッソ兄弟が、今のMCUにいないのは大きな損失だと思ってしまう。
作品外の話なので、枠外に。
"リミックス"という邦題。
ソーの"バトルロイヤル"然り、DCの"ジャスティスの誕生"然り、この辺りの邦題自我ありすぎやろ。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
78日目
あんまり言うべきではないのかもだけど、今回いつも以上にまとまってない気がする。