『最後の乗客』『AREA』|2024:映画の記録 vol.64
(前回はこちら)
はじめまして、京です。
今年も最後の日になってしまった。
noteを書いてはnoteを書く、そんな大晦日。
さっそく今日も1日↓
『最後の乗客』
池袋シネマ・ロサで鑑賞。もう耳タコだとは思うが、この映画館やっぱり凄い。またもや名作。
55分という上映時間。
1時間にも満たないそんなわずかな時間で、こんなに感情的になれるとは思わなかった。
作品内の違和感で緊張感は保ちつつも、観客の意識をその違和感への回答など(伏線回収)ではなく、きちんとキャラクターたちへ向けているのが凄いと思った。
あとは過去のタクシーの内でのシーン。
ほんのわずかな時間だったけど、あの日起きた震災の描写は、鼓動が早くなるのが分かるくらい緊張感があり、事実と丁寧に向き合った創り手の心労はただならぬものだったと思う。
エンディングも素晴らしかった。
『AREA』
「もう10年も経ってますもんね」
「まだ10年も経ってないですけどね」
震災について話すこの会話。当事者とそうじゃない人間との間にある、途方とも呼べる距離のある溝を感じる、印象的な会話だった。どこまで言っても結局は他人事と言われているようにも思えた。
作品の最後まで、それが埋まっているように見えるだけで埋まっていなかったのが、とても呆気なくて、その中に現実の人間らしさを感じられた。
お互い短い時間の中で、東日本大震災のという災害や被害の存在をとても感じられる作品だった。だからこそ、今の日本で生きる私たちはそのことについて、考え続けていくことが大切だと思った。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
53日目